口コミとは?口コミサイト別の特徴・増やし方・ステマ規制を解説

口コミとは?口コミサイト別の特徴・増やし方・ステマ規制を解説
最初に押さえること

口コミとは、商品やサービス、店舗について、利用者などが感想や評価を他の人に伝えることです。友人への紹介だけでなく、Googleマップの評価、予約サイトのレビュー、SNSでの体験共有なども含まれます。

店舗経営で大切なのは、星の数や投稿件数だけを見るのではなく、誰が、どのような体験を、何のために投稿しているのかを理解することです。口コミは媒体によって投稿資格や仕組みが異なり、同じ店舗でも評価される点が変わります。

この記事では、飲食店、美容室、クリニック、歯科医院、薬局、宿泊施設、小売店の経営者に向けて、口コミの種類、媒体別の特徴、自然に集める方法、悪い口コミへの対応、法律・規約上の注意点を解説します。

口コミ対策の基本は、媒体を選ぶ・任意で投稿できるようにする・返信と改善を続ける、の3点です。 特典や高評価の指定で件数を増やそうとする前に、投稿先の規約を確認しましょう。

知りたい内容から読む場合は、次の項目へ進んでください。

※媒体の制度・規約と公的資料は2026年10月21日時点で確認しています。以下の投稿動機や評価内容の例は、制度から考えられる利用場面を示したもので、各媒体の投稿者全体の属性や構成比を示す統計ではありません。

口コミとは?店舗選びの不安を減らす判断材料

口コミは、店舗側の説明だけでは分かりにくい利用体験を伝える情報です。「料理がおいしかった」だけでなく、「ベビーカーで入りやすかった」「料金の説明が分かりやすかった」といった具体的な声が、次に利用する人の判断を助けます。

一方、口コミには投稿者の好みや期待、利用時の状況が反映されます。同じ接客でも「親しみやすい」と感じる人と「距離が近すぎる」と感じる人がいるため、口コミは店舗の品質を完全に測定する客観的な点数ではありません。

口伝えとインターネット上の口コミの違い

従来の口伝えは、友人や家族など、相手の好みや背景を知っている人から聞く情報が中心です。「この人は薄味が好きだから」と、伝え手の基準を踏まえて判断できます。

インターネット上の口コミは、面識のない人にも届き、検索結果や店舗ページに残ります。写真、訪問時期、利用メニュー、旅行目的などが判断の手掛かりになる反面、投稿者の背景や事実関係を確認しにくい場合もあります。

店舗経営者は、口コミを「世間の総意」として受け取るのではなく、特定の利用者が特定の場面で感じたこととして読み解く必要があります。

口コミの種類|レビュー・SNS・口伝えの違い

口コミとレビューに、あらゆる場面で共通する厳密な線引きがあるわけではありません。一般には、口コミは人づての評判や体験共有を広く指し、レビューは商品やサービスを利用した後の評価・批評という意味で使われます。

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種類 主な形 店舗が把握したいこと
口伝え・紹介 家族、友人、職場でのおすすめ 紹介したくなった理由、紹介からの来店
地図サービスの口コミ 地域の店舗・施設への評価、写真、感想 アクセス、接客、利用しやすさ、地域での評判
業種別サイトのレビュー 飲食、美容、医療、宿泊などの体験評価 業種に特有の期待と比較軸
SNS・ブログ 写真、動画、体験記、会話 話題になった理由、投稿の文脈、広告関与
掲示板・匿名コミュニティ テーマ別の意見交換、相談、体験共有 具体性、裏付け、検索露出、実害

SNSには自発的な感想も、企業が依頼した広告投稿もあります。見た目が体験談であっても、発信の背景まで同じとは限りません。

口コミは来店・予約・購買のどこに影響するのか

口コミは主に、「候補を知る」「比較する」「最後の不安を解消する」という場面で役立ちます。

例えば、地図で近隣の美容室を見つけた人が、口コミからカウンセリングの様子を確認し、料金や予約枠を調べて予約することがあります。宿泊施設では、客室写真だけでは分からない音や清掃、食事、スタッフの対応が比較材料になります。

ただし、高評価になれば必ず集客が増えるとは限りません。営業時間が誤っていたり、予約ページが使いにくかったりすれば、口コミを読んだ人が利用を断念することもあります。口コミは、正確な店舗情報や予約導線と組み合わせて活用するものです。

口コミは信用できる?星の数だけで判断しない読み方

口コミは、投稿条件と体験の具体性を確かめ、複数の情報と照らし合わせて読むことが基本です。 高評価が多いことや、匿名であることだけで、本物・サクラを判定することはできません。

確認したいのは、利用した時期、商品・メニュー、料金や予約条件、何に満足・不満を感じたかです。古い口コミは、現在のスタッフ体制や設備とは状況が違う場合があります。また、似た不満が続いているときも、同じ時期・同じサービスの問題なのかを整理してから改善策を決めましょう。

予約にひもづく制度は利用背景を確かめる手掛かりになりますが、感想の客観性まで保証するものではありません。店舗側も、根拠のない「サクラ」認定や投稿者への攻撃を避け、確認できる事実と個人の感想を分けて扱います。

口コミサイトの特徴を比較|投稿者・投稿動機・投稿条件の違い

口コミの違いは、投稿者の性格だけでなく、投稿できる条件と、利用している場面から生まれます。 媒体を比較するときは、利用者全体の年齢・性別と、実際に口コミを投稿する人の属性を分けて考えましょう。

例えば、ある媒体を若年層が多く使っていたとしても、口コミ投稿者の中心まで若年層だとは限りません。投稿資格、予約経路、利用メニュー、投稿履歴など、確認できる情報から判断することが基本です。

自店舗に合う口コミサイトの選び方

まず、顧客が店舗を見つける場所と、予約・購入を決める場所を確認します。地域での店舗探しなら地図サービス、メニューやプランを比較して予約する業種なら専門予約サイト、旅行中の施設探しなら旅行関連媒体が候補になります。

ただし、業種だけで媒体を決める必要はありません。実際の予約経路、来店時の聞き取り、各媒体に寄せられた口コミを照らし合わせ、顧客が使っている媒体と、投稿資格を満たす顧客がいる媒体から優先してください。海外の利用者がいる場合も、国籍だけで利用媒体を決めつけず、予約経路と言語を確認します。

図でわかる口コミサイトは「顧客の使い方」から選ぶ
地域で探す地図サービス

Googleマップ・Yahoo!マップなど。近隣の店舗や施設を探す場面。

比較して予約する業種別の専門サイト

飲食・美容・医療など。メニュー、料金、予約条件を比べる場面。

旅先・宿を探す旅行・宿泊サイト

じゃらん・楽天トラベルなど。旅の目的や宿泊プランを比べる場面。

選ぶ基準は、顧客の利用媒体 × 実際の予約・来店経路 × 投稿条件

用途の整理図です。各媒体の利用者層や投稿資格を一律に分類するものではありません。

主な口コミ媒体と投稿制度の違い

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媒体 投稿資格・方法の基本 投稿の背景を読む視点
Googleマップ Googleアカウントでログインし、場所のページなどから投稿。実体験が必要 地域での利用、旅行、日常の買い物など幅広い場面。継続投稿者もいる
食べログ 会員として店舗ページなどから、実際の飲食に基づく感想を投稿 食事の記録、食べ歩き、他の利用者への情報共有
ホットペッパーグルメ ログインして投稿。ネット予約・来店者以外も投稿できる 予約体験と飲食体験を分け、口コミごとの利用背景を見る
ホットペッパービューティー サロン分野ではネット予約して実際に来店した会員が、予約に対して投稿 利用メニュー、仕上がり、相談・説明の過程
楽天ビューティ 同サービスで予約し実際に利用した人が対象。電話予約は対象外 施術内容、接客、料金、予約時の期待との一致
EPARK 総合サービスではログイン後、施設ページから投稿。分野別サービスの条件は個別確認 飲食・医療などの分野によって評価対象も制度も異なる
じゃらん 宿・ホテルでは、じゃらんnetを通じて施設を利用した会員が投稿 旅行目的、宿泊プラン、同行者、食事・風呂などの評価
楽天トラベル 同サービス経由で予約・利用した人が、対象予約から投稿 部屋・プラン・価格帯、出張や旅行の目的
Booking.com 同サービスで予約し、宿泊した人、または到着したが宿泊しなかった人が対象 旅行目的や利用条件。宿泊していない到着時体験も含まれ得る
Agoda Agoda独自のレビューは、同サービスで予約・宿泊した確認済みゲストが対象 宿泊条件、言語、旅行目的。外部レビューの表示とは区別
Tripadvisor 会員が、自身の旅行・施設利用などの体験に基づいて投稿 予約経路だけでなく、旅程や周辺環境を含む体験共有
Yahoo!マップ Yahoo! JAPAN IDでログインし、対応するアプリ・スマートフォン版から投稿 地図での施設探し、日常利用。店舗向け管理サービスのYahoo!プレイスは2027年3月31日に終了予定
掲示板・匿名コミュニティ アカウントや投稿条件、体験確認の仕組みはサービスごとに異なる 直接体験か伝聞か、具体性や裏付けがあるか

各媒体の制度を同じ条件にそろえた比較表ではありません。例えばEPARKには複数の分野別サービスがあり、宿泊媒体にも宿泊以外の商品があります。自店舗で利用するサービス・商品の規約を確認してください。投稿経路は以下の媒体別解説に、主要な根拠資料は記事末尾にまとめています。

Googleマップ|日常利用から旅行まで、利用場面が広い

Googleマップには、飲食店だけでなく、美容室、クリニック、薬局、小売店、宿泊施設など、多様な施設の口コミが投稿されます。利用場面も、近所での買い物、通勤途中の利用、出張、旅行などさまざまです。

投稿にはGoogleアカウントへのログインが必要です。店舗を検索して評価や感想を入力でき、特定の予約サイトを利用していることを一律の条件とする仕組みではありません。ただし、実際の体験に基づくことが求められます。

感謝や不満を伝えるために単発で投稿する人もいれば、訪問先の情報提供を継続して楽しむ人もいます。Googleには口コミや写真などの投稿でポイントを得るローカルガイド制度もあるため、「Googleの投稿者は一度だけ書く一般客」と決めつけることはできません。

経営者は、評価の高低とともに、来店目的と指摘の具体性を見ましょう。「入口が分かりにくい」「待つ場所がない」など、商品そのもの以外の利用上の課題を発見できることもあります。

食べログ|食べ歩きと継続投稿を楽しむ利用者の存在を理解する

食べログの口コミを読む際は、その一食の感想と、投稿者がこれまでに経験した飲食店との比較が重なっている場合がある、と考えると理解しやすくなります。

食べログは、実際に食事をした利用者の主観的な感想や写真を共有するサービスです。店舗ページから採点、予算、口コミ本文などを入力して投稿する仕組みで、食べログで予約した人だけに投稿資格を限定する制度ではありません。

食べログには、食事の記録を残す、次の訪問先を探す、他の利用者に情報を届けるなど、飲食店巡りと投稿を継続して楽しむ利用の仕方があります。再訪時の投稿や、口コミへの「いいね!」など、記録・交流を続けられる機能もあります。

このような利用者の口コミでは、料理の構成、調理、食材、コースの流れ、価格に対する満足度などが比較軸になることが考えられます。ただし、これは利用の仕方から考えられる読み解き方です。全投稿者が食通である、一般客より厳しい、特定の年齢層に偏っている、と断定する根拠にはなりません。

図でわかるGoogleと食べログは、評価の背景を読み分ける
Googleマップ日常利用から旅行まで

単発で感想を書く人も、情報提供を継続する人もいる。アクセスや利用しやすさも読む。

食べログ飲食体験の記録・共有

食べ歩きや継続投稿を楽しむ人もいる。過去の食体験や価格への期待も読む。

「どちらが正しいか」より、何を評価しているかを確認

どちらにも多様な投稿者がいます。全投稿者の属性や構成比を示す比較ではありません。

食べログの点数は単純平均ではない

食べログは、店舗の点数が投稿評価の単純平均ではなく、ユーザーごとに影響度が異なると説明しています。食べ歩きの経験や継続投稿などを踏まえて設計される指標であり、他媒体の星と直接換算することはできません。

経営者が点数だけを見て「Googleでは高評価なのに、食べログでは評価されない」と悩んでも、原因を特定できるとは限りません。投稿資格、集計方法、投稿時期、価格帯、利用シーンの違いが重なっている可能性があります。

例えば、同じ店で「子ども連れでも落ち着いて食事ができた」という感想と、「この価格なら料理にもう一工夫ほしかった」という感想があっても、矛盾ではありません。評価している対象が違うからです。

店舗側は、投稿者を攻略するより期待とのずれを確認する

食べログの口コミでは、来店前の期待と実際の食事が合っていたかを確認しましょう。コース内容や写真、予算の案内が実態に合っていれば、利用者が自分に適した店か判断しやすくなります。

また、報酬・割引・無料招待を目的とした投稿や、店舗関係者による関係店舗への投稿は認められていません。影響力のありそうなレビュアーに便宜を図り、投稿を得る方法は避けてください。

飲食店での実践方法は、飲食店の口コミ集客の始め方で詳しく解説しています。

ホットペッパーグルメ|予約経由の口コミだけとは限らない

ホットペッパーグルメは飲食店の検索・予約に使われるため、予約したプランと実際の体験の関係を読み解くことが役立ちます。宴会、家族での食事、ランチなど、利用目的によって重視する点も変わります。

ただし、口コミはネット予約して来店した人以外も投稿できます。公式案内ではログインして投稿する仕組みが説明されており、「全件が同サービスの予約にひもづく」と理解するのは適切ではありません。

2026年1月29日以降の投稿は、満足した体験だけでなく不満の体験も共有する口コミ機能へ変更されています。過去の「おすすめレポート」の説明を、そのまま現在の制度として扱わないことも大切です。

経営者は、料理に加え、予約時に示した席・コース・料金などの条件が実際の提供と合っているかを確認しましょう。現行ポリシーは高評価を依頼した投稿や、否定的な内容を書かないよう依頼する行為も認めていません。

ホットペッパービューティー|予約メニューと施術体験を合わせて読む

サロン分野のホットペッパービューティーでは、同サービスを通じてネット予約し、実際に来店した会員が、1予約につき1件の口コミを投稿できます。電話予約は対象外で、公式案内の投稿期限は来店日の翌日から起算して20日以内です。

利用者は、仕上がりへの満足、相談のしやすさ、料金説明、接客などを共有できます。投稿の動機として、担当者への感謝や応援、次の利用者への情報提供などが考えられますが、動機は本人の記述から判断しましょう。

経営者は、評価を予約メニューや初回・再来などの条件と合わせて確認すると、改善の対象を絞りやすくなります。「説明が不足していた」という感想なら、技術の問題と決めつけず、施術前の認識合わせを見直せます。

なお、ここで説明しているのはサロンの制度です。同ブランドの美容クリニック分野とは、投稿条件や適用される広告上のルールを分けて確認してください。

楽天ビューティ|ネット予約・利用者による施術の評価

楽天ビューティの口コミは、同サービスで予約し、実際にサロンを利用した人が対象です。利用規約では電話予約が除外されており、投稿は施術後に予約履歴から行う仕組みです。

仕上がりだけでなく、施術中の説明、雰囲気、料金への納得感などが読み取れます。楽天のサービスやポイントを利用する接点があるとしても、それだけで投稿者を「価格重視の人」と断定することはできません。

媒体側が案内する口コミ投稿キャンペーンがある場合も、店舗独自の特典を自由に追加できるという意味ではありません。公式施策の条件と店舗が行う依頼は、分けて確認しましょう。

EPARK|サービス分野ごとに条件を確認する

EPARKを、一つの投稿制度を持つ口コミサイトとして捉えないことが重要です。飲食、医療、歯科などの分野では、利用目的も評価内容も異なります。

総合サービスのヘルプでは、ログイン後に各施設ページの投稿ボタンから口コミを投稿し、利用規約に基づく審査を受けると案内されています。一方、EPARK歯科には専用の投稿ガイドがあり、受診日などの入力が案内されています。

そのため、EPARKの口コミをすべて「ネット予約者だけの投稿」「予約確認済みの受診者だけの投稿」とは説明できません。実際に使う分野別サービスで、予約の要否、投稿資格、公開項目を確認してください。

利用体験を読むときも、飲食店の待ち時間と医療機関の待ち時間では事情が異なります。医療分野では、接遇や案内に関する評価と、医学的な診療の適切さを混同しない配慮が必要です。

じゃらん|旅行目的と宿泊プランが評価の背景になる

じゃらんの宿・ホテルの口コミは、じゃらんnetを通じて施設を利用した会員が投稿する仕組みです。投稿は1予約につき1件で、規約ではチェックアウト日の正午以降から、チェックアウト日の翌日を起算して60日以内とされています。

宿泊施設を評価する際は、家族旅行、恋人との旅行、出張などの目的や、食事付き・素泊まりといったプランの違いが重要です。温泉を楽しみたい人と、仕事のために短時間滞在する人では、重視する設備やサービスが変わります。

宿泊施設側は「部屋への不満が多い」で止めず、部屋タイプ、利用人数、プラン説明、滞在時期との関係を確認しましょう。観光スポットや遊び・体験などの投稿には別の条件があるため、宿泊の制度をそのまま当てはめないことも必要です。

楽天トラベル|対象予約と宿泊条件を踏まえて読む

楽天トラベルの口コミは、同サービスを通じて予約し、実際にサービスを利用した人の感想です。国内宿泊では、予約確認ページの過去の予約などから、対象予約の口コミを投稿する方法が案内されています。

ただし、予約商品や条件によって投稿対象外となるものがあります。すべての旅行商品・予約に同じ投稿制度が適用されるわけではありません。

経営者は、同じ宿でも価格帯、部屋、食事、予約時の説明によって期待が変わることを意識しましょう。「価格に見合わない」という不満は、設備そのものの問題だけでなく、写真やプラン説明とのずれから生じる場合もあります。

Booking.com|予約があっても、実際に宿泊した口コミとは限らない

Booking.comでは、同サービスで予約し、実際に宿泊した人に加え、施設に到着したものの宿泊しなかった人も口コミを投稿できます。したがって、「すべて宿泊を完了した人の感想」と説明するのは正確ではありません。

国内外の旅行者が利用するため、言語、旅行目的、利用条件などを踏まえて内容を読むことが役立ちます。例えば、チェックイン方法の説明が伝わらなかったという声は、案内文や到着前連絡を見直す材料になります。

国籍だけから好みや要求を決めつけず、投稿に記載された具体的な体験を確認しましょう。施設によるゲストの代理投稿や、口コミと引き換えのインセンティブ提供は認められていません。

Agoda|独自レビューと外部レビューの出所を分ける

Agodaの独自レビューについては、同サービス経由で予約し、実際に宿泊した確認済みのゲストによる投稿を求めるガイドラインがあります。宿泊後の案内から体験を投稿する仕組みが説明されています。

一方、Agodaでは他の旅行サービスからのレビューが表示されることもあり、利用規約は外部レビューの出所を示すと説明しています。画面上の評価を分析するときは、Agoda独自の投稿と外部由来の投稿を分けて確認してください。

海外旅行者を含む利用者の声から、アクセス案内、設備の使い方、言語対応などの改善点を探せます。ただし、地域や施設によって客層は変わるため、「Agodaの口コミは海外客の意見」と一括りにはできません。

Tripadvisor|予約経路に限定されない旅行・観光の体験共有

Tripadvisorは、宿泊、飲食、観光などの体験を共有する媒体です。会員自身の体験に基づく投稿が求められますが、同サイトでの予約を一律の投稿資格とする宿泊予約サイトの制度とは異なります。

観光中の食事、旅程に組み込んだ施設など、旅行全体の文脈から感想が書かれることが考えられます。店舗側は、立地、行き方、周辺観光との関係、言語を問わず伝わる案内が十分かを確認できます。

評価内容にかかわらず、口コミへの報酬や、削除と引き換えの特典は認められていません。旅行者の率直な体験共有を支える運用が必要です。

Yahoo!マップ|Yahoo!プレイスの終了予定を踏まえて運用する

Yahoo!マップでは、Yahoo! JAPAN IDでログインし、店舗・施設を利用した感想を投稿できます。公式ヘルプではアプリやスマートフォン版での投稿方法が案内され、パソコン版と使える機能が異なります。

地図サービスの口コミとして、近隣での日常利用や、訪問先の情報提供という場面を考えられます。ただし、利用者が他の地図サービスと重複する可能性もあり、独立した客層だと決めつけないことが大切です。

店舗側の運用では、Yahoo!プレイスが2027年3月31日にサービス終了予定であることに注意が必要です。Yahoo!プレイスは、店舗・施設側が情報の編集や口コミへの返信などを行う管理サービスです。2026年9月28日の公式告知では、次の予定・影響が案内されています。

  • 2026年11月30日正午頃: 新規申し込み(子施設登録を含む)を終了予定。
  • 2027年3月31日: サービス提供を終了予定。終了後は管理画面へログインできず、店舗情報の編集・更新、口コミへの返信、過去の分析データの閲覧・出力などができなくなる。
  • 外部サービス経由の更新: テクニカルパートナー経由の情報更新・発信も終了する。

この告知は店舗向け管理サービスの終了に関するもので、Yahoo!マップ自体や口コミの閲覧・投稿全体の終了を告知するものではありません。登録済みデータは終了後も利用約款に基づいて維持・利用され、掲載情報の誤りなどを連絡する専用窓口は、詳細決定後に案内される予定です。

利用中の店舗は、終了前に必要な分析データを出力・保存し、営業時間や連絡先などの掲載情報を確認しておきましょう。外部の管理サービスを契約している場合は、Yahoo!プレイスへの情報入稿終了が契約内容や運用に及ぼす影響を提供会社へ確認します。日程・対応方法は変更される場合があるため、公式告知の更新も確認してください。

掲示板・匿名コミュニティ|匿名性より、内容と裏付けを見る

匿名の投稿には、店舗へ直接伝えにくい意見や、利用前の相談、地域の情報交換なども含まれます。「匿名だから信用できない」「悪口ばかり」と一括りにするのは適切ではありません。

一方、実際の利用を確認する仕組みがない場合は、伝聞や推測が混ざっている可能性があります。同じ人物が複数回投稿していることも考えられるため、件数をそのまま人数や満足度に置き換えないようにしましょう。

経営者は、日時・場所・利用内容が具体的か、他の記録と一致するか、検索結果で見つかりやすいか、問い合わせや予約取消などの実害があるかを確認します。投稿の内容に応じて、記録を残す、改善する、運営へ相談するなど、対応の優先順位を決めます。

口コミはなぜ集まらないのか?

口コミが少ないことだけで、顧客満足度が低いとは判断できません。 満足していても投稿する理由がなかったり、投稿方法が分からなかったりするためです。

満足と投稿の間には、別の行動が必要になる

来店して満足することと、その体験を他人に向けて文章にすることは別です。日常的に使う店舗ほど、期待どおりの体験を特別に発信する必要がないと感じる人もいます。

反対に、強い感謝や不満、記録しておきたい体験があったときに投稿する人もいます。公開された口コミは、来店客全員から無作為に集めた調査結果ではありません。口コミの少なさや低評価の比率だけで、すべての顧客の気持ちを推定しないようにしましょう。

時間・ログイン・文章作成の負担がある

店舗を探し直し、ログインし、文章を考え、必要なら写真を選ぶ。この手間が投稿の障壁になります。予約履歴に対象予約がない、投稿期限を過ぎた、電話予約で対象外だったなど、制度上の理由で投稿できないこともあります。

「口コミを書いてください」と伝えるだけでは、どのサイトへ、いつ、どの画面から投稿するのかが分かりません。依頼を強める前に、投稿資格と導線を確認することが先です。

公開されることへの抵抗もある

アカウント名や過去の投稿が見えることを気にする人もいます。医療機関や薬局では、受診や相談の事実を知られたくないという配慮が特に必要です。

投稿しないという選択も尊重しましょう。公開口コミだけに頼らず、非公開の意見フォームや対面での相談など、本人が選べる声の届け方を用意すると、改善に必要な情報を受け取りやすくなります。

口コミを増やす方法|投稿しやすい導線と継続的な改善

口コミを自然に増やすには、満足できる体験をつくり、投稿したい人が迷わず投稿できる環境を整えることが基本です。評価を誘導したり、投稿を強制したりして件数を作る方法は避けます。

図でわかる自然に口コミが集まる仕組み
  1. 01体験を整える

    説明と実際のサービスのずれを減らす

  2. 02投稿先を案内

    対象者が迷わず進めるリンク・QRを用意

  3. 03任意で投稿

    評価・内容の指定や特典による誘導を避ける

  4. 04返信・改善

    届いた声を次の利用体験に生かす

改善した体験が、次の顧客の感想につながる

投稿依頼の可否・方法は媒体の規約を優先します。件数の増加を保証する流れではありません。

1.利用前の説明と実際のサービスを合わせる

顧客満足の改善は、サービスを豪華にすることだけではありません。料金、待ち時間、提供範囲、予約条件などが事前の説明と一致しているかを確認しましょう。

例えば、追加料金が発生する条件を予約前に分かるようにする、混雑時の待ち時間の目安を伝える、写真を現在の設備やメニューに更新する、といった取り組みがあります。

口コミに同じ不満が繰り返される場合は、返信文の工夫だけで済ませず、現場の改善項目に落とし込むことが必要です。

2.投稿先を探し直す手間を減らす

Googleでは、口コミ依頼用のリンクやQRコードを作成できます。案内カード、会計後のメッセージなど、顧客が自分の意思で開ける場所に配置すると、店舗を検索し直す手間を減らせます。

予約媒体では、専用の予約履歴や投稿案内を使うほうが適切な場合があります。店舗ページへのリンクを示すだけでは投稿できないこともあるため、投稿条件を満たす利用者が、対象画面へ進めるかを確認してください。

3.体験後の無理のないタイミングで案内する

飲食なら食事後、宿泊なら滞在後など、利用者が体験を振り返れる段階で案内します。美容サービスでは、仕上がりを自宅で確認してから感想を書きたい人もいます。媒体の投稿可能期間も踏まえましょう。

案内を読める余裕がない場面で繰り返し依頼したり、スタッフが端末をのぞき込んだり、投稿画面の提示を求めたりしないことが大切です。Googleの現行ポリシーは、その場での投稿の要求・強要や、口コミに特定の内容を含めるよう求める行為を禁止しています。

口コミ依頼を認める媒体で使う案内は、例えば「ご利用ありがとうございました。よろしければ、率直なご感想をお寄せください。投稿は任意です」といった形にします。星の数、褒める言葉、スタッフ名の記載は指定しません。

4.高評価を付けそうな人だけに依頼しない

満足度アンケートで高評価の人だけをGoogleへ案内し、不満のある人を社内フォームだけへ誘導する仕組みは、レビューゲーティングと呼ばれます。Googleは肯定的な口コミだけを選択的に募ることを認めていません。

非公開アンケートを設置すること自体とは別の問題です。公開口コミの案内を出す場合は、満足度の回答によって案内先を分けない設計にしましょう。レビューゲーティングの仕組みと問題点

5.返信を、改善内容を伝える機会にする

口コミへの返信では、感謝や確認した内容、改善する点を簡潔に伝えます。投稿者だけでなく、これから利用する人も読むことを意識しましょう。

ただし、返信すれば必ず件数や順位が上がるという保証はありません。返信件数を増やすことを目的にせず、疑問や不安に答え、改善を実行することを優先します。

また、予約媒体では、口コミを理由に顧客へ直接連絡することや、返信内で個別連絡を促すことに制限がある場合もあります。返信方法は媒体ごとのルールに従ってください。

6.公開口コミと非公開の声を、どちらも改善に使う

公開口コミでは書きにくい具体的な事情を、非公開フォームで受け付けることは有効です。ただし、連絡先などの収集は対応に必要な範囲とし、利用目的と管理方法を明確にします。

非公開で受け取った意見を勝手に公開口コミへ変換したり、店舗が好意的な文章を作って本人に投稿させたりしないでください。AIを使う場合も、店舗が評価内容を決める仕組みになっていないかを確認します。AI搭載型口コミ収集ツールの注意点

口コミとステルスマーケティングの違い

口コミを依頼したという事実だけで、直ちにステルスマーケティングになるわけではありません。 法律上は、事業者が内容の決定に関与した表示であるか、そして一般消費者にその関与が分かるかが重要です。

図でわかる口コミ施策は「法律」と「媒体規約」の両方を確認
確認 1|法律事業者の関与と表示

内容の決定に関与しているか。その表示が広告だと消費者に分かるか。

確認 2|媒体規約その投稿方法は認められるか

特典・関係者投稿・評価誘導など、投稿先独自の禁止事項を確認。

「PR」と書くだけでは、規約で禁止された投稿はできません。

Googleなどは、口コミと引き換えの特典を禁止しています。

法律に適合するか、媒体で許されるかは別々の判断です。詳しい条件は下の本文と公式資料を確認してください。

ステマ規制は2023年10月1日に施行された

ステルスマーケティングは、事業者による広告・宣伝であることを一般消費者が判別しにくい表示です。2023年10月1日から、景品表示法第5条第3号に基づく規制の対象になっています。

口コミでは、次の二つの観点を確認します。

  1. 店舗が評価や文面などの決定に関与し、「事業者の表示」に当たるか。
  2. その表示を見た一般消費者が、事業者の表示であると明瞭に判断できるか。

金銭の授受だけで決まるものではありません。依頼内容、投稿者との関係、対価などを踏まえて判断されます。

特典付き口コミを、すべて一律に「違法」としない

消費者庁のQ&Aは、一般消費者への投稿内容を指示しない割引と、星5や推奨コメントを条件とする割引を区別しています。後者は事業者の表示に当たり、そのことを明瞭にしなければ告示違反になります。前者は示された条件では通常、事業者の表示に当たらないとされています。

ただし、この説明はGoogleなどの口コミ規約への適合を保証するものではありません。店舗では法律と媒体規約を別々に確認する必要があります。

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行為 法律上の考え方 媒体規約上の注意
報酬も評価指定もなく、任意の投稿を案内する 依頼だけで直ちにステマとはならない 依頼が認められる範囲と方法を確認する
内容を指定せず、投稿に対して割引する 一律にステマ違反とはいえず、条件・関係性を確認する Googleや食べログなどでは禁止される
星5や推奨コメントを条件に特典を出す 事業者の表示に当たり、その関与を明瞭にしなければステマ告示違反となる 評価誘導・報酬付き投稿として禁止される媒体がある
店舗が用意した好意的な文章を、一般客の感想として投稿させる 内容の決定への関与と、その表示方法が問題になる 実体験や自主的な評価を求める規約にも注意
実体験のない口コミを購入する 表示の内容・関与に応じ、ステマや他の不当表示などの問題が生じ得る 虚偽投稿として削除・制限等の対象になり得る
虚偽や権利侵害を含む投稿を運営へ報告する 正当な修正・削除の申入れ自体が、直ちにステマになるわけではない 報告理由と証拠を示し、媒体の手続きに従う

景品に該当する特典を提供する場合は、ステマ規制に加え、景品類の上限などの規制も別途確認します。

「PRと書けば、どの口コミサイトでも投稿できる」わけではない

広告関係を明らかにすることと、投稿先がその内容を認めることは別です。

Googleは口コミ投稿や否定的な口コミの修正・削除と引き換えの特典を禁止しています。食べログも対価を目的とした投稿や店舗PRとしての投稿を認めていません。Tripadvisor、Booking.comにも、口コミへのインセンティブを禁止する規定があります。

投稿先が認めない施策を、広告表記だけで実施できるとは考えないようにしましょう。Googleへの特典付き投稿の問題は、口コミ投稿へのインセンティブ提供に関する解説でも詳しく扱っています。

従業員・関係者の投稿と口コミ代行にも注意する

従業員が会社の商品について個人のSNSで感想を書いたことだけで、すべて直ちにステマ違反になるわけではありません。ただし、販売促進上の立場や指示の有無などに応じて事業者の表示に当たる場合があります。

一方、Googleは雇用関係などの利益相反に基づくコンテンツを問題としており、食べログも店舗関係者の関係店舗への投稿を禁止しています。店舗の指示で一般客になりすまし、高評価を書く運用は避けてください。

口コミ代行サービスを使う場合も、管理・分析を支援するサービスと、架空の投稿者や体験を作るサービスを区別しましょう。「毎月星5を何件保証」といった提案では、誰が何を根拠に投稿するのか、評価を指定していないかを確認する必要があります。

ステマ告示違反が認められた場合、事業者は誤認の排除や再発防止などを命じる措置命令の対象になります。告示違反そのものは課徴金納付命令の対象ではありませんが、優良誤認・有利誤認も含まれる場合は別途対象になり得ます。

法律上の判断や規制の基本は、ステルスマーケティングの解説も参照してください。

不満の修正・削除を求めるときも、評価操作と区別する

誤った事実の訂正を求めることと、率直な不満を消すことは別です。例えば「当店では提供していない施術の記載がある」なら、根拠を示して運営に相談できます。

一方、返金や特典を条件に不満の削除を求める方法は、媒体規約に抵触し得ます。問題解決のための返金などを行う場合も、口コミの修正・削除を取引条件にしないことが大切です。

悪い口コミへの対応|返信・削除申請をどう判断する?

悪い口コミには、内容を確認し、改善すべき意見と、規約違反・権利侵害の疑いがある投稿を分けて対応します。 低評価という理由だけで削除を求めるのは適切ではありません。

図でわかる悪い口コミは、内容に応じて対応を選ぶ
好み・感想受け止めて傾向を見る

一つの意見として読み、期待とのずれや繰り返す指摘を確認。

サービスの課題事実確認 → 改善・返信

当日の状況を確認し、対応できる改善を実行。公開できる事実だけを返信。

違反・権利侵害の疑い証拠保存 → 申請・相談

対象投稿と理由を整理して運営へ報告。実害に応じ専門家にも相談。

低評価という理由だけで、削除できるわけではありません。

まず、感想・事実・権利侵害を分ける

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投稿内容の例 確認すること 対応の基本
「味が好みではなかった」 好みの違いか、同じ指摘が繰り返されているか 感想として受け止め、必要なら商品説明・改善に活用
「案内がなく長く待った」 当日の状況、待ち時間の説明、混雑時の運用 事実を確認し、案内方法を改善する
「提供していないサービスを受けた」 店舗の取り違えや記載誤りの可能性 証拠を整理し、媒体の報告制度で相談する
個人情報、脅迫、具体的な虚偽など 規約違反や権利侵害、実害の有無 証拠保存、運営への申請、必要に応じ専門家への相談

予約記録に名前がないだけでは、虚偽投稿と断定できません。ニックネーム、同行者の利用、予約なしの訪問などの可能性も踏まえて確認します。

返信は、公開してよい事実だけで簡潔に書く

返信は、内容を受け止め、確認できたことと対応を伝える形にします。確認前に全面的な非を認めたり、「来店していないはず」と断定したりすることは避けましょう。

例えば、案内不足を確認できた場合は、「お待ちいただく時間の案内が十分でなかった点を確認しました。混雑時の目安案内とお声がけの方法を見直します」と、実行する対応を具体的に示せます。

個別の相談が必要なときも、媒体の返信・連絡ルールに従います。ホットペッパーグルメでは、原則として口コミ返信以外の方法で直接連絡する行為や、返信で個別の連絡を促す行為などに制限があります。すべての媒体で同じ返信テンプレートを使い回さないようにしましょう。

削除申請は「低評価だから」ではなく、違反内容を示す

削除を申請するときは、対象の投稿、公開日時、URL、画面の記録、問題となる記載、根拠資料を整理します。個人情報などを提出する場合は、媒体が必要とする範囲に絞りましょう。

媒体が規約違反を認めるかどうかと、法律上の権利侵害が成立するかどうかは別の判断です。申請をしただけで必ず削除されるものではありません。実害が大きい、個人が特定される、虚偽の内容が広がるといった場合は、削除や発信者情報開示などについて弁護士への相談を検討します。

詳しい考え方は、Googleマップの口コミと名誉毀損・削除対応をご確認ください。

匿名掲示板は、反論する前に影響度を確認する

匿名掲示板では、その場で反論するとやり取りが拡大し、かえって多くの人に知られることもあります。まず、検索結果への露出、内容の具体性、転載状況、実際の問い合わせや予約への影響を確認します。

書き込みの真偽が不明でも、個人情報や脅迫を含む場合には優先して対応が必要です。逆に、実害が確認できない投稿については、記録と経過確認を続け、むやみに応酬しない判断も考えられます。

口コミマーケティングとは?分析を改善・集客につなげる方法

口コミマーケティングは、顧客の体験共有を通じて店舗の認知や検討を促し、寄せられた声をサービス改善にも生かす取り組みです。運用では、投稿件数だけでなく、来店前の不安が減ったか、予約・来店につながったかを確認します。

口コミマーケティングでは、件数を増やすことを最終目的にせず、顧客理解、サービス改善、予約・来店への接続までを一つの流れとして管理します。

媒体別に評価内容を分類する

「接客」「説明」「料金」「品質」「待ち時間」「アクセス」「清潔感」など、自店舗に合った分類を決めます。さらに、投稿時期、利用メニュー、予約プランなど、公開情報から確認できる範囲で背景を付けます。

同じ「説明不足」でも、飲食店ならコースの提供順、美容室なら追加料金、クリニックなら予約や受付の案内かもしれません。具体的な場面まで分けると、担当者と改善策を決めやすくなります。

媒体ごとの違いも、そのまま生かしましょう。Googleと食べログの点数を平均して一つの顧客満足度にするより、各媒体で何が評価されているかを見たほうが、実務に役立ちます。

指標は「投稿」「対応」「成果」を合わせて見る

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確認する指標 把握できること 読み違えないための注意
媒体別の新着口コミ件数 公開された声がどの程度増えているか 来店人数、対象予約数、投稿資格も違う
同じ指摘の件数・内容 改善すべき課題が継続しているか 少数の投稿を全顧客の意見としない
確認・対応までの時間 運用が滞っていないか 急いで未確認の情報を返信しない
媒体からの予約・問い合わせ 店舗利用への接点 口コミだけの効果とは限らない
来店時の認知経路 口コミが比較の材料になっているか 複数の媒体を見た人もいる
改善後の同種の不満 実施した対策の手掛かり 季節、客数、プラン変更も考慮する

予約ページの閲覧数と予約完了数が同じ計測条件で分かる場合は、予約完了率も確認できます。ただし、媒体間では閲覧や予約の定義が違うことがあるため、単純な横比較には注意してください。

自店の客層と利用目的に合う媒体を選ぶ

最初から全媒体を同じ強さで運用する必要はありません。現在の予約経路、顧客が比較するときに見る媒体、店舗の業種や立地を確認し、主要な媒体から管理を整えます。

例えば、観光客の利用が多い店舗なら旅行中に参照される媒体も確認し、サロンなら実際の予約経路と口コミの投稿条件を合わせます。国内旅行と海外旅行、地域の日常利用でも、必要な情報は変わります。

口コミの掲載数だけで媒体を選ぶのではなく、情報更新と対応にかかる時間、予約などの成果まで確認して判断しましょう。

口コミを自社サイトや広告に使う場合は、二次利用の条件も確認する

好意的な口コミが見つかっても、文章や画像を自由に転載できるとは限りません。投稿先の利用条件、著作権、投稿者のプライバシー、掲載許諾の範囲を確認します。

広告依頼で生まれた投稿を、自発的な「お客様の声」に見せかけることも避けてください。医療機関では、本人の同意を得た場合でも、治療内容や効果に関する主観的な体験談を広告に掲載できるとは限りません。

業種別の口コミ対策

業種によって、来店の目的と、公開してよい情報が変わります。共通の口コミ施策を導入する前に、自店舗の利用者が何を不安に感じ、何を比較しているかを整理しましょう。

飲食店|料理だけでなく、利用シーンとの相性を整える

味や価格に加えて、席の広さ、会話のしやすさ、提供時間、子ども連れへの対応、宴会の進行なども評価の対象になります。

接待向け、普段使い、家族での食事といった利用シーンと、店舗の説明が合っているかを確認しましょう。食べログでは飲食体験、地図では利用しやすさなど、口コミごとの評価対象を読むことが改善につながります。飲食店の口コミ集客の詳しい進め方

美容室・サロン|仕上がりへの期待を施術前にすり合わせる

希望する仕上がりと、髪の状態や施術内容から実現できる範囲の認識がずれると、不満につながる場合があります。施術内容、所要時間、追加料金、自宅での手入れなどを分かりやすく伝えましょう。

返信では、本人が公開していない悩みや相談内容を明かさないことも大切です。予約にひもづく口コミであっても、個別の履歴を公開して反論しないようにします。

クリニック・歯科医院|患者のプライバシーと医療広告規制を優先する

医療関連の口コミでは、受付、待ち時間、説明の分かりやすさなどの改善に役立つ声を受け止めつつ、星の数を治療の質そのものと同一視しないことが重要です。

公開返信で、患者の氏名、受診日、病名、治療内容、処方内容などを明かしてはいけません。患者本人が病気について書いていても、医院側から診療内容を追加公開してよいことにはなりません。個別の受診の有無も、公開の場で確認・否定することは慎重に扱います。

また、患者が自発的に投稿する体験談と、医院が広告として利用する体験談を分ける必要があります。厚生労働省の医療広告等ガイドラインは、患者等の主観に基づく治療等の内容・効果に関する体験談の広告を禁止しています。患者が自ら掲載する体験談でも、医院が費用負担や依頼などで関与する場合は広告に該当し得ます。

口コミを自院サイトへ転載したり、肯定的な体験談を依頼したりする前に、医療広告の該当性と内容規制を確認しましょう。歯科医院にも同様の配慮が必要です。クリニックの口コミを増やすための考え方・クリニックのやらせ口コミと経営リスク

薬局|相談しやすさを改善し、健康情報を公開しない

薬局では、待ち時間の説明、相談のしやすさ、服薬説明の分かりやすさ、受け取り方法などを改善の手掛かりにできます。

一方、病歴、服用薬、相談内容などは慎重な取扱いが必要です。「以前にこの薬をお渡ししました」といった返信で、健康に関する情報を公開しないようにしてください。非公開の相談を受けられる窓口を整えます。

医薬品の効果をうたう口コミを販売促進に利用する場合には、景品表示法や媒体規約に加え、医薬品等の広告に関するルールも別途確認が必要です。薬局のサービス評価と、薬の効能を宣伝する表示を分けて扱いましょう。

宿泊施設|部屋・プラン・旅行目的の違いを確認する

宿泊施設は、同じ建物でも部屋タイプや食事、滞在目的によって評価が変わります。口コミを読むときは、投稿の背景を施設全体の評価と切り離さず確認しましょう。

繰り返される課題が多言語の案内に関するものなら、到着前メッセージやチェックイン手順の改善が考えられます。設備の制約がある場合は、予約前に正確に伝えることで、期待とのずれを減らせます。

小売店|接客と商品そのものの評価を分ける

小売店では、商品への満足と、店舗の接客、在庫、品ぞろえ、返品案内などの評価が混在します。店舗で改善できる問題か、メーカーや商品の仕様に関する問題かを整理しましょう。

口コミへの反論より、サイズ選びや取扱方法の説明、在庫情報、返品条件などの案内を分かりやすくすることが、次の顧客の不安解消につながります。返信で購入者の購入履歴や個人情報を明かさない配慮も必要です。

口コミ対策を始める店舗が、最初に決めること

担当者が気付いたときだけ対応する運用では、返信や改善が続きにくくなります。次の順番で、無理のない管理の仕組みを決めましょう。

  1. 主要媒体を決める。 現在の予約・来店経路と、顧客が見る媒体を確認する。
  2. 制度を確認する。 投稿資格、依頼の可否、特典、返信、削除申請の条件を整理する。
  3. 店舗情報を整える。 営業時間、料金、写真、予約条件を実態に合わせる。
  4. 任意の投稿導線を用意する。 評価や内容を指定せず、対象となる利用者が進める画面を案内する。
  5. 対応担当と確認頻度を決める。 個人情報、脅迫、重大な事故を示す投稿の相談先も決めておく。
  6. 改善を一つ実行する。 繰り返される指摘から、担当者と実施期限を決める。
  7. 成果を振り返る。 新着口コミだけでなく、同じ不満の変化、予約・来店も確認する。

目標件数をスタッフ個人のノルマにすると、強引な依頼や評価誘導につながるおそれがあります。Googleも、一定数の口コミを募るようスタッフに要求する行為を禁止しています。管理指標は、適切な案内と改善を継続できているかを確認するために使いましょう。

口コミに関するよくある質問

口コミとレビューの違いは?

口コミは、口伝えやSNSを含む評判・体験共有を広く指します。レビューは、利用した商品やサービスへの評価・批評という意味で使われることが多い言葉です。店舗の口コミサイトでは、両者がほぼ同じ意味で使われることもあります。

口コミを増やすために特典を提供してもよい?

法律と投稿先の規約を分けて確認してください。特典があるだけで一律にステマ違反になるわけではありませんが、Googleや食べログなどでは、口コミ投稿の対価として特典を提供することが禁止されています。高評価を条件にする運用は避けましょう。

お金を払って口コミを書いてもらうのは違法?

一律に判断できません。事業者が関与した宣伝を一般客の自発的な感想に見せかけると、ステマ規制が問題になります。内容が虚偽であれば、別の不当表示等も問題になり得ます。また、法律上の判断とは別に、報酬付き投稿を禁止する媒体には投稿できません。

Googleと食べログの評価はなぜ違う?

投稿する人、来店目的、評価する観点、投稿時期、点数の算出方法などが異なるためです。特に食べログは単純平均ではありません。どちらの点数が正しいかを決めるより、各口コミが何を評価しているかを確認しましょう。

悪い口コミは削除できる?

低評価だけを理由に削除できるとは限りません。規約違反や権利侵害が疑われる場合は、対象投稿と根拠を整理して運営に申請します。正当な批判は改善に生かし、虚偽や個人情報の公開などとは分けて対応してください。

匿名掲示板の口コミは信用できる?

匿名という理由だけで真偽は判断できません。直接の体験か、具体的な日時や状況があるか、他の資料と一致するかを確認します。複数の投稿があっても、別々の人によるものか分からない場合があることに注意しましょう。

口コミが少ない店舗はどうすればよい?

まずは投稿できる利用者がどの程度いるか、投稿期限や予約経路に制約がないかを確認します。そのうえで店舗情報を整え、認められる範囲で任意の投稿を案内してください。件数が少ないうちは、写真、料金、サービス内容、予約のしやすさを充実させることも重要です。

口コミはどう書く?店舗から例文を渡してもよい?

利用者は、実際に体験したことを自分の言葉で書くことが基本です。投稿画面は媒体によって異なります。例えばGoogleマップのパソコン版では、ログイン後に場所を検索し、「クチコミを書く」から評価や感想を投稿できます。

店舗は、媒体が認める範囲で投稿画面への行き方を案内しましょう。褒める文章を渡してコピーさせるなど、投稿内容を決める依頼は避けます。Googleでは、特定の内容を含む口コミを依頼する行為も禁止されています。

投稿された口コミが反映されないのはなぜ?

審査や表示の遅れ、投稿条件・規約上の問題などが考えられます。Googleは、ポリシー確認のための審査、プロフィールの統合、一時的な投稿制限などによって、表示が遅れたり表示されなかったりする場合があると案内しています。反映されないだけで、利用者が投稿していないと決めつけないようにしましょう。

まず媒体の公式ヘルプで条件と状況を確認し、必要に応じて所定の窓口に問い合わせます。表示させるために同じ投稿の繰り返しや別アカウントでの投稿を求める運用は避けてください。

まとめ|媒体の違いを理解し、口コミを店舗改善につなげる

口コミは、顧客の体験を知り、次に利用する人の不安を減らす情報です。ただし、媒体によって投稿資格、利用場面、投稿動機、点数の仕組みが異なります。星の数だけで、店舗や顧客の評価を一括りにすることはできません。

自店舗に合う媒体を選び、率直な感想が届く導線を整え、寄せられた声から改善を続けましょう。法律と媒体規約、業種ごとの配慮を踏まえて運用することが、長く信頼される口コミ対策につながります。

出典・参考資料

媒体の投稿条件・禁止事項と、ステマ規制・医療広告に関する主な公式資料です。同じ資料へのリンクは一つにまとめています。確認日:2026年10月21日。

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小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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