飲食店の口コミ集客の始め方|Googleマップ・食べログ対策とステマ規制に触れない集め方

飲食店の口コミ集客の始め方|Googleマップ・食べログ対策とステマ規制に触れない集め方

口コミは、飲食店の集客を左右する重要な要素です。Googleマップや食べログでの評価が高い店舗ほど新規来店が増えやすく、Googleビジネスプロフィールや口コミなどの公開情報はユーザーが店舗を比較・確認する際にも参照されます。この記事では、口コミを自然に集める仕組みづくり、景品表示法(ステマ規制)への注意点、低評価への対処法まで実践的に解説します。

なお、口コミ投稿の見返りとして割引・無料サービス・ポイントなどを提供する行為は、景品表示法や各口コミサイトの規約に抵触する可能性があります。口コミ集客では「報酬なし・任意・率直な感想」の3点を守ることが大前提です。

飲食店における口コミの重要性

Googleマップが飲食店探しの起点になっている

「近くのランチ」「〇〇駅 居酒屋」といった検索は、今やGoogleマップ上で行われることが多くなっています。地図結果に表示された店舗の口コミ数・評価スコアは、クリック率や来店判断に直接影響します。

Google公式ヘルプでは、ローカル検索結果の順位は主に「関連性・距離・知名度」によって決まると説明されています。口コミの数や評価スコアも知名度を判断する要素のひとつとされているため、実際の来店体験に基づく口コミを継続的に集めることは、Googleマップ集客において重要です。

MEO対策の全体像については、Googleマップ集客の完全ガイドも参考にしてください。

GoogleマップのレビューはAIにも読み込まれる

ChatGPTやGeminiなどの生成AIは、Web上に公開されている情報を参照して回答を生成します。GoogleマップやGoogle検索に紐づいた口コミも、AIが店舗情報を収集・提示する際の参考データになりえます。

生成AIの回答にどの情報が使われるかはサービスや検索状況によって異なります。ただし、Googleビジネスプロフィール・公式サイト・グルメサイト・口コミなどの公開情報を整備しておくことは、ユーザーが店舗情報を比較・確認しやすくするうえで重要です。

食べログでは評価の高い店舗が注目されやすい

食べログは独自のスコアリングアルゴリズムを持っており、評価が高い店舗は検索結果の上位に表示されたり、特集ページに掲載されたりする傾向があります。

Googleマップと異なり、食べログのレビューはグルメ感度の高いユーザーが中心です。一定数の高評価レビューがつくことで、店舗の信頼性や認知が高まりやすくなります。

飲食店の口コミ集客の基本方針

口コミはGoogleに集約するのが基本

複数の口コミプラットフォームがありますが、まずはGoogleマップの口コミを優先的に増やすことを推奨します。理由は以下のとおりです。

01
検索連動性が高い

Google検索・Googleマップの両方に反映され、露出効果が大きい。

02
無料で管理できる

Googleビジネスプロフィールは無料。追加コストなしで返信・管理が可能。

03
比較検討時の参照情報になりやすい

Googleビジネスプロフィールや口コミは、ユーザーが店舗を比較・確認する際の重要な公開情報になる。

04
来店者が投稿しやすい

スマートフォンのGoogleアプリから数タップで投稿でき、ハードルが低い。

食べログは口コミを集めるより情報整備を優先する

食べログ・ホットペッパーグルメ・Rettyなどのグルメサイトでは、Googleマップに比べて店舗側が口コミ投稿の導線を設計しにくい場合があります。開業直後の「口コミゼロ状態」は来店の心理的ハードルになることもあるため、まずは店舗情報や写真、メニュー、予約導線を整えておくことが重要です。

ただし、食べログでは無料招待やPR目的での口コミ投稿が禁止されています。そのため、プレオープンで関係者を招待し、食べログへの投稿を促す運用は避けてください。

プレオープンを実施する場合は、口コミ投稿を目的とするのではなく、接客・料理・導線・価格設定に関する率直なフィードバックを収集する場として活用するのが適切です。食べログへの口コミは、グランドオープン後に通常来店したお客様から自然に集まる状態を目指します。

食べログ対策では、口コミを人為的に増やすのではなく、店舗ページの基本情報・メニュー・写真・営業時間・予約導線を正確に整えることが優先です。自然来店のお客様による口コミが増えた際に、店舗の魅力が正しく伝わる状態を作っておきましょう。

口コミは仕組みで自然に集める

「口コミをお願いします」とスタッフが声かけをする方法は、属人的で継続しにくいという問題があります。スタッフの入れ替わりや繁忙期には機能しなくなります。

口コミを安定して集めるには、仕組みとして組み込むことが重要です。具体的な方法は次の章で解説します。

景品表示法のステマ規制に必ず注意する

報酬付き口コミ依頼はステマ規制と各プラットフォーム規約の両面でリスクがある

2023年10月1日より、消費者庁の景品表示法に基づく「ステルスマーケティング規制(ステマ規制)」が施行されました。飲食店が金銭・割引・無料サービスなどの見返りを条件に口コミ投稿を依頼した場合、その投稿が広告・PRであることを明示しなければ、景品表示法上のステルスマーケティング規制に抵触する可能性があります。また、GoogleマップやRetty・食べログなど各プラットフォームの規約上も問題になるため、実務上は避けるべきです。

景品表示法のステマ規制が禁じる主な行為(飲食店に関係するもの)
  • 「口コミを書いてくれたらドリンク1杯無料」などの条件付き依頼
  • ポイント・クーポンを付与する条件での投稿依頼
  • 金銭を渡してのサクラ投稿・代行業者への依頼
  • 取引先・関係者・インフルエンサーなどに投稿を依頼する場合、関係性や依頼内容によっては「事業者の表示」と判断される可能性があります。広告・PRであることを明示しなければステマ規制上問題になるおそれがあります。

違反と判断された場合、措置命令などの行政処分の対象となり、事業者名や内容が公表される可能性があります。実務上より深刻なのは、消費者庁による公表やSNSでの拡散によって、店舗や運営会社の信頼を大きく損なうリスクです。

「少しくらい大丈夫だろう」という判断は禁物です。絶対に報酬を絡めた口コミ依頼は行わないでください。

「報酬なし・任意・評価内容の指定なし」で案内する

報酬を一切伴わず、来店者へ「よろしければ率直な口コミをいただけると助かります」と伝えること自体は、通常、ステマ規制上の問題になりにくいと考えられます。ただし、投稿を強制したり、星5など特定の評価を依頼したり、不満を持つお客様を口コミ導線から除外したりする運用は避けるべきです。

QRコードを提示する、レシートにURLを記載するなど、投稿しやすい導線を用意する場合も、投稿するかどうかはお客様の自由であることを明示しましょう。

口コミを集める前にGoogleビジネスプロフィールを整える

基本情報の整備が口コミ集客の土台になる

口コミを増やす前に、Googleビジネスプロフィールの基本情報を整えておくことが重要です。営業時間・定休日・住所・電話番号・メニュー・写真・予約URLなどが古いままだと、せっかく口コミを見たユーザーが来店判断をしにくくなります。

特に飲食店では、外観写真・内観写真・看板メニュー・席の雰囲気・支払い方法・駐車場の有無などを確認するユーザーが多いため、口コミ対策とあわせて店舗情報の更新も定期的に行いましょう。

飲食店が自然に口コミを集める仕組みの作り方

口コミ依頼でやってよいこと・避けるべきこと

口コミを集める際には、景品表示法とプラットフォーム規約の両面から「何がOKで何がNGか」を押さえておくことが重要です。

区分 具体例 注意点
OK 「よろしければ率直なご感想を投稿いただけると嬉しいです」と案内する 報酬なし・任意・評価内容を指定しないことが前提
OK レシートやショップカードにGoogle口コミ投稿用のQRコードを掲載する 投稿するかどうかはお客様の自由にする
NG 「口コミ投稿でドリンク無料」「星5投稿で割引」などの特典を付ける 景品表示法・各プラットフォーム規約の両面でリスクが高い
NG 満足度が高いお客様だけに口コミ投稿ページを案内する 口コミ評価を意図的に偏らせる運用と見なされる可能性がある
NG 無料招待やPR案件の体験を食べログに投稿してもらう 食べログでは無料招待やPR目的の口コミ投稿が明示的に禁止されている

アンケートツールを導入して口コミへ誘導する

来店後にアンケートに回答してもらい、その流れでGoogleマップへの口コミ投稿を促す方法が効果的です。満足・不満足にかかわらず、すべてのお客様が任意で口コミを投稿できる導線を用意します。低評価や不満の声は店舗改善のために受け止めつつ、Googleマップへの投稿はあくまで任意で公平に案内することが重要です。

飲食店向けのアンケート機能については、飲食店アンケートツールの活用ガイドで詳しく解説しています。

口コミ依頼文の例

例文:
本日はご来店いただきありがとうございました。今後のサービス向上のため、よろしければ率直なご感想をGoogleマップに投稿いただけますと幸いです。投稿は任意で、評価内容の指定や特典の提供はございません。

「任意」「率直」「特典なし」の3点が文面に含まれていると、景品表示法の観点でも安全な依頼の形になります。

Funfoのビジネスプラスプランで口コミ収集を自動化する

モバイルオーダー・顧客管理ツールのFunfo(ファンフォ)は、ビジネスプラスプランに口コミ収集機能が搭載されています。注文・会計後のお礼メッセージから自然にGoogleマップへ誘導できるため、スタッフへの負担なく仕組みとして運用できます。

Funfoの詳細はFunfo(ファンフォ)の機能と料金を解説した記事をご覧ください。

コストをかけずに取り組む場合の2つの方法

ツール導入が難しい場合でも、以下の2つの方法であれば追加コストなしで取り組めます。

方法 対象 ポイント
サンクスメール 予約・来店後のメール登録済み顧客 「ありがとうございました」のメール末尾に口コミ投稿ページへのリンクを記載する。文面に「よろしければ」と一言添え、任意であることを明示する。
LINE公式アカウントのリッチメニュー LINE友だち登録済みの顧客 リッチメニューに「口コミを書く」ボタンを設置し、タップするとGoogleマップのレビュー投稿ページに遷移するよう設定する。導線が常時表示されるため、来店後のタイミングで自然に投稿してもらいやすくなる。

低評価の口コミがついた時の対処法

まずGoogleのガイドラインに違反していないかを確認する

Googleマップの口コミには、投稿ポリシー(ガイドライン)があります。以下のような口コミはガイドライン違反として削除申請できる場合があります。

スパム・偽のコンテンツ

実際に来店していない人物による投稿、同一人物による複数アカウントからの投稿など。

不適切なコンテンツ

誹謗中傷・差別的な表現・脅迫的な内容など、著しく不適切な言語を含むもの。

無関係なコンテンツ

店舗の体験とまったく関係のない内容(政治的な主張・競合店の宣伝など)。

利益相反

競合店のオーナーや従業員による投稿、自店への自作自演レビューなど。

ガイドライン違反が疑われる場合は、Googleビジネスプロフィールの管理画面から「口コミにフラグを立てる」機能で削除申請を行えます。ただし、削除が必ず承認されるとは限りません。

削除申請の詳細はGoogleの公式ヘルプ(Googleビジネスプロフィールのレビューポリシー)を参照してください。

ガイドライン違反でない口コミには誠実に返信する

「料理が遅かった」「接客が冷たかった」など、実際の体験に基づく主観的な低評価は削除申請の対象になりません。この場合は、誠実な返信を行うことが最善の対処です。

低評価への返信で意識すること
  • 感謝を伝える:貴重なご意見をいただいたことへの感謝を最初に示す。
  • 内容を受け止める:言い訳や否定から入らない。指摘された事実は真摯に受け止める。
  • 改善の姿勢を伝える:「今後に活かしてまいります」など、具体的な姿勢を添える。
  • 対話の継続を示す:「詳しいお話をうかがえる機会があれば」と窓口を開いておく。
  • 感情的にならない:低評価の返信は他のユーザーにも見られています。店舗の姿勢が伝わる文面を意識する。

返信の丁寧さ・誠実さは、口コミを見た第三者(潜在顧客)にも伝わります。低評価がついていても、誠実な返信があることで「信頼できる店舗」という印象につながる場合があります。

低評価口コミへの返信例

返信例:
このたびはご来店いただき、また貴重なご意見をお寄せいただきありがとうございます。ご期待に沿えない点があり、ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。いただいたご指摘を店舗内で共有し、接客・提供体制の見直しに活かしてまいります。もし差し支えなければ、今後の改善のため詳しい状況をお聞かせいただけますと幸いです。

低評価が続く場合は店舗運営を見直す機会とする

同じ内容の低評価が繰り返しつく場合は、接客・料理・衛生面などに改善の余地があるサインです。口コミを「クレーム」としてだけでなく、「顧客の声を集めた調査データ」として活用する視点が、長期的な集客力につながります。

口コミは「お願いするもの」ではなく「生まれる導線」を作るもの

飲食店の口コミ集客で大切なのは、無理に高評価を増やすことではありません。満足したお客様が自然に感想を残せる導線を作り、不満の声は改善に活かし、店舗情報を正確に整え続けることです。

口コミは短期的なテクニックで増やすよりも、日々の営業品質と来店後の導線設計によって積み上げる方が、長期的には強い集客資産になります。報酬や特典で口コミを集める時代ではなく、安心して選ばれるための情報設計として口コミを捉えることが重要です。

まとめ

飲食店の口コミ集客は、「Googleマップへの集約」「仕組みによる自然な収集」「景品表示法(ステマ規制)の遵守」「低評価への誠実な対応」の4点が基本軸になります。

特に、報酬を絡めた口コミ依頼は消費者庁による公表リスクがあり、経営へのダメージが非常に大きいため、絶対に行わないことが前提です。

口コミは一朝一夕には増えませんが、仕組みを整えて継続することで着実に蓄積されていきます。まずはGoogleビジネスプロフィールの整備と、来店後の導線づくりから取り組んでみてください。

口コミ集客を含む飲食店の集客全般についてご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。

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小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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