クリニックの口コミを増やすにはどうしたらいい?

クリニックの口コミを増やすにはどうしたらいい?
最初に結論

クリニックの口コミを増やす近道は、高評価を頼むことではありません。受診した患者全体が、評価の良し悪しに関係なく、率直な感想を残しやすい導線を整えることです。

Googleの口コミリンクやQRコードは、投稿の手間を減らすために使います。ただし、星の数や書いてほしい内容を指定したり、割引・プレゼントを対価にしたり、満足した患者だけへ依頼したりしてはいけません。口コミ依頼と同時に、待ち時間、案内、説明、プライバシーなどの受診体験を改善することが、長期的な評判づくりにつながります。

この記事の要点
  • 口コミは「高評価」ではなく「率直な感想」を公平に依頼する
  • リンクやQRコードは投稿先への移動を簡単にする道具として使う
  • 口コミに繰り返し出る不満は、患者体験を見直す手がかりにする
  • 低評価への公開返信では、患者の個人情報や診療内容を出さない
  • 平均点だけで集患や医療の質を断定しない

クリニックの口コミを増やす基本

Googleは、実体験に基づく口コミを依頼するために、ビジネスプロフィールから口コミ投稿用のリンクやQRコードを作成・共有する方法を案内しています。院内掲示、会計時に渡す案内カード、受診後のお礼メールなど、患者が落ち着いて判断できる場所に設置するとよいでしょう。

全員に同じ基準で、率直な感想をお願いする

依頼文は短く、投稿するかどうかも、評価や内容も患者本人が自由に決められることが伝わる表現にします。

案内文の例
今後の院内改善の参考にするため、よろしければ受診時に感じたことを率直にお聞かせください。投稿は任意です。評価や内容は自由にご記入ください。

受付でその場の投稿を迫る、スタッフの前で画面を見せてもらう、投稿件数のノルマを設けるといった運用は避けます。患者が断りにくい状況を作らず、自宅などで任意に投稿できるようにしてください。

行ってよい案内避けるべき依頼理由
受診した患者へ同じ基準でリンクやQRコードを案内する満足した患者、好意的な回答をした患者だけに案内する肯定的な口コミだけを選んで求める行為は、評価の操作につながるため
「率直な感想をお聞かせください」と伝える「星5でお願いします」「待ち時間については書かないでください」と指定する星や内容へ影響を与えず、実体験を自由に書いてもらう必要があるため
投稿するかどうかを患者に委ねる院内で投稿を迫る、投稿画面の提示を求める圧力をかけず、任意で投稿できる状態を保つため
投稿の有無にかかわらず同じ診療・対応を行う口コミと引き換えに割引、景品、ポイント、無料サービスを提供するGoogleは口コミの投稿・変更・低評価の削除と引き換えのインセンティブを禁止しているため
医療広告とステマの注意:患者が自発的に第三者の口コミサイトへ投稿する場合と、医院が内容へ関与した表示や、患者の体験談を医院の広告に転載する場合は同じではありません。厚生労働省は、治療等の内容・効果に関する患者の主観的な体験談を医療広告として掲載することを認めていません。また消費者庁は、事業者が第三者の表示内容の決定に関与したかを、具体的な依頼や対価などの実態から判断するとしています。口コミの転載やキャンペーン化は、公開前に個別確認が必要です。

口コミをお願いする前に、患者体験を整える

投稿導線だけを増やしても、同じ不満が繰り返されれば評判は改善しません。厚生労働省の受療行動調査でも、待ち時間、医師からの説明、満足度などが調査項目になっています。口コミは医療の質をそのまま測るものではありませんが、患者が受診の過程で何に戸惑ったかを知る材料にはなります。

待ち時間

予約時刻からの見込み時間、遅れの理由、外出や呼び出しの可否を案内します。待ち時間をゼロにできなくても、「あとどれくらいか分からない」という不安は減らせます。

初診時の案内

持ち物、受付方法、問診、検査の流れ、所要時間の目安を予約前と来院時に示します。初めての患者が次に何をすればよいか迷わない設計が大切です。

医療接遇

丁寧な言葉だけでなく、表情、声量、呼び方、困っている患者への声かけまで確認します。スタッフ個人を責めるのではなく、院内で共通の対応基準を作ります。

説明の分かりやすさ

専門用語を言い換え、患者が理解できたかを確かめます。質問しやすい間を作り、説明資料や院内掲示も活用します。

費用・検査・次の行動

費用の見通し、検査の目的、結果の伝え方、服薬、再診の時期、症状が変化した場合の連絡先を整理します。説明の抜けは受付・診察・会計を通して確認します。

プライバシー

受付での会話が周囲に聞こえないか、氏名や症状の呼び方、問診票の置き方、診察室や待合室の動線を点検します。

予約のしやすさ

電話、Web予約、変更・キャンセル方法を分かりやすく示します。予約枠が埋まっている場合の代替案や、緊急時の受診先も必要に応じて案内します。

改善の記録

口コミを月1回程度、待ち時間・説明・接遇・予約などに分類します。件数だけを追わず、同じ指摘が続いている工程から改善します。

婦人科・産婦人科など、デリケートな診療科での考え方

婦人科・産婦人科をはじめ、症状や相談内容を人に知られたくない診療科では、良い受診体験があっても患者が公開の場へ書きにくく、結果として評価や件数が伸びにくいケースがあります。これは国内すべての婦人科・産婦人科の平均評価が低いという統計を示すものではなく、口コミ運用上の考え方です。

一方で、患者が投稿する場合には、受付や診察での接遇、説明の分かりやすさ、待ち時間、声や会話が周囲に聞こえないかといったプライバシーへの配慮が感想に表れやすいと考えられます。投稿を促す前に、次の点を確認してください。

  • 診療科名や症状を受付で大きな声で確認していないか
  • 診察・検査の流れと目的を、患者が理解できる言葉で説明しているか
  • 待ち時間や順番の遅れを、プライバシーに配慮して案内できるか
  • 付き添いの同席や呼び方について、本人の希望を確認しているか
  • 口コミを依頼しない選択がしやすく、投稿を見られていると感じさせないか
平均点だけで医院の質を断定しない:診療内容、患者層、口コミ件数、投稿の新しさなどで見え方は変わります。口コミは受診前の参考情報の一つであり、診断や治療の質を直接評価する指標ではありません。

悪い口コミには、事実確認と改善を先に行う

低評価を見た直後に反論すると、感情的な応酬になりやすく、個人情報や診療内容を公開してしまう危険もあります。公開返信より先に、院内での事実確認と改善を行います。

投稿をそのまま保存する

投稿日時、投稿者名、星、本文、医院側の表示画面をスクリーンショットなどで保存します。後から編集・削除された場合にも、院内確認の起点になります。

院内の事実を非公開で確認する

該当しそうな日時や工程を、受付、看護、診察、会計などに分けて確認します。ただし、投稿者の特定を目的に過度な探索をせず、改善すべき業務があるかを中心に見ます。

改善できる点を決める

待ち時間の案内、説明資料、予約変更方法など、同じ不満を繰り返さないための具体策と担当者を決めます。

公開返信は短く、個別事情に踏み込まない

意見への感謝、不安にさせたことへの配慮、一般的な改善方針、必要に応じた非公開窓口までにとどめます。受診の有無、症状、診断、検査、治療、来院日時などを公開返信で認めたり否定したりしないでください。

低評価への返信例
このたびはご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。ご不安を感じさせる対応があったことを重く受け止め、院内の案内方法を見直します。公開の場では個別の状況を確認できないため、差し支えなければ医院の問い合わせ窓口までお知らせください。

謝意を示すことと、公開の場で医療上の事実関係を認めることは別です。返信前に院内の責任者が確認し、個人攻撃や「そのような患者はいない」といった反論は避けます。

誹謗中傷や明らかな虚偽が疑われる投稿への対応

内容が不快というだけでは、Googleの削除対象になるとは限りません。Googleは、ポリシーに違反する口コミを報告できる一方、単に気に入らない、否定的であるという理由だけで報告しないよう案内しています。

  1. 証拠を保存する:口コミ本文、URL、投稿者プロフィール、日時、画像、編集履歴が分かる画面を保存します。
  2. 事実を確認する:院内記録や関係者への確認を行い、「確認できない」と「虚偽と証明できる」を分けます。
  3. Googleへ報告する:虚偽の体験、なりすまし、個人情報、嫌がらせなど、該当すると考えるポリシー項目を確認して報告します。削除されることを前提にせず、審査結果を待ちます。
  4. 必要に応じて専門家へ相談する:名誉・信用への重大な影響、脅迫、個人情報の公開、繰り返しの投稿などがある場合は、弁護士などの専門家へ相談します。
公開返信で争わない:法的な主張やカルテ情報を口コミ欄に書くと、新たな問題を生むおそれがあります。削除申請、院内改善、公開返信、法的相談は目的を分けて進めてください。

評価が3点台でも患者は集まるのか

評価が3点台でも患者が集まることはありますが、必ず集まるとは保証できません。また、3点台だから患者が来ないとも断定できません。患者は平均点だけでなく、複数の情報を組み合わせて判断します。

平均点と件数

少数の口コミによる平均か、多数の体験が積み重なった平均かで受け止め方は変わります。

直近の内容

数年前の投稿だけでなく、最近の口コミで同じ指摘が続いているか、改善が見えるかを確認されます。

医院からの返信

低評価を放置せず、個人情報に配慮しながら誠実に向き合っているかも判断材料になります。

受診条件との一致

診療内容、専門性、通いやすさ、診療時間、アクセス、予約の取りやすさなどが患者の希望に合うかが重要です。

したがって、平均点だけを上げる施策ではなく、直近の患者体験を改善することが先です。そのうえで、診療内容や予約方法を公式サイトとGoogleビジネスプロフィールで正確に伝えます。

患者向け|よいクリニックを選ぶ口コミチェック項目

口コミは便利ですが、投稿者ごとの状況や期待が異なります。次の項目を確認し、公式サイトの情報や公的な医療情報とあわせて判断しましょう。

  • 直近の内容:古い評価だけでなく、最近の受診体験が書かれているか
  • 低評価の集中点:待ち時間、説明、受付など、同じ不満が繰り返されているか
  • 低評価への返信:医院が反論せず、改善に向き合う姿勢を示しているか
  • 個人情報への配慮:返信で患者の症状や診療内容を明かしていないか
  • 自分の重視条件との一致:診療内容、通いやすさ、予約方法、説明、プライバシーなど、自分に必要な条件と合うか
平均点の高低だけで医療の質を決めず、診療科、医師の資格・専門性、検査や治療の説明、費用、アクセス、受診方法などを公式情報で確認してください。緊急性がある症状では、口コミ比較より適切な医療機関への早期相談を優先します。

事実・運用上の解釈・公開前確認を分ける

区分この記事での扱い
公式資料で確認できる事実Googleは口コミリンク・QRコードによる依頼方法を案内しています。実体験に基づく投稿は依頼できますが、インセンティブ、評価や内容への圧力、否定的口コミの抑制、肯定的口コミだけの選別依頼は認めていません。厚生労働省は、医療広告における治療内容・効果の体験談を規制しています。
運用上の解釈依頼文の例、患者体験の点検項目、評価3点台の読み方、デリケートな診療科で口コミが伸びにくいケースの説明は、公式資料を踏まえた実務上の整理です。特定診療科の国内平均点を示す統計ではありません。
公開前の確認事項Googleの画面名称・ポリシー、口コミ案内の配布対象と文面、院内の個人情報保護手順、口コミ転載の有無、医療広告への該当性、相談窓口、サービスURLを最新状態で確認してください。

まとめ

クリニックの口コミを増やす目的は、星を操作することではなく、患者の率直な声が公平に集まり、受診体験の改善へつながる状態を作ることです。リンクやQRコードで投稿の手間を減らしながら、待ち時間、案内、接遇、説明、費用、プライバシー、予約導線を見直しましょう。

悪い口コミには個人情報を出さず、事実確認と改善を先に行います。虚偽や誹謗中傷が疑われる場合も、感情的に反論せず、証拠保存、Googleへの報告、必要に応じた専門家相談を順に進めます。

カチプロ クリニック集客サポート

口コミ運用は、投稿依頼だけで完結しません。患者が受診前に感じる不安を減らす情報、初診案内、診療ページ、Googleビジネスプロフィール、予約までの導線がつながっていることが大切です。カチプロ クリニック集客サポートでは、口コミ件数だけを追うのではなく、患者体験と情報設計を確認し、医院の状況に合う改善の順番を一緒に整理します。

公式ソース

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小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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