モバイルオーダーとは?少ない人数で回す仕組み・POSレジ連携・選び方を解説

モバイルオーダーとは、飲食店でお客様が自分のスマートフォンを使い、メニューの確認や注文を行える仕組みです。単なる省人化ツールではありません。人手不足が続く飲食店が、少ない人数でもお客様を待たせず、注文機会を逃さず、顧客単価と顧客満足度を高めるための「店舗運営の仕組み」です。本記事では、モバイルオーダーの基本、QRコードメニューとの違い、メリット・デメリット、POSレジ連携の重要性、そして失敗しない選び方まで、飲食店オーナー向けにわかりやすく解説します。
01モバイルオーダーとは?
モバイルオーダーとは、お客様が自分のスマートフォンからメニューを確認し、そのまま注文まで行える注文システムです。多くの場合、テーブルに置かれたQRコードをスマホのカメラで読み取るだけで利用でき、専用アプリのダウンロードは不要です。
ここで大切なのは、モバイルオーダーは「スマホでメニューが見られる仕組み」ではないという点です。メニュー表示はあくまで入口にすぎません。実際のモバイルオーダーは、次の一連の流れをひとつにつなぐシステムです。
注文内容は厨房のモニターやキッチンプリンターへ即時に伝わり、会計データはPOSレジに自動で連携されます。さらに、注文データはそのまま売上管理や経営分析にも活用できます。つまりモバイルオーダーは、注文の入口から売上管理の出口までをつなぐ「飲食店の注文インフラ」だと考えるとわかりやすいでしょう。
飲食店のDX推進においても、モバイルオーダーは最初に取り組みやすく、効果を実感しやすい施策のひとつです。
02QRコードメニューとの違い
「QRコードメニュー」と「モバイルオーダー」は混同されやすい言葉ですが、できることが大きく異なります。QRコードメニューは、紙のメニューをスマホで見られるようにしたもので、中心となる機能はメニューの閲覧です。注文はこれまで通り、スタッフが聞き取って入力します。
一方のモバイルオーダーは、メニューの閲覧だけでなく、注文の送信、厨房への伝達、会計やPOSレジとの連携までを行えます。お客様がスマホで注文ボタンを押した瞬間に、注文が厨房へ届くイメージです。
| 比較項目 | QRコードメニュー | モバイルオーダー |
|---|---|---|
| メニュー閲覧 | できる | できる |
| 注文の送信 | できない(スタッフが対応) | お客様のスマホから直接送信 |
| 厨房への伝達 | スタッフが入力して伝達 | 注文と同時に自動で伝達 |
| 会計・POS連携 | 連携しない | 注文データがそのまま会計へ |
| 省人化の効果 | 限定的 | 注文対応の工数を大きく削減 |
「QRコードメニューを導入したい」と考えている場合でも、せっかく仕組みを変えるなら、注文や会計までつながるモバイルオーダーを選ぶ方が効果は大きくなります。閲覧だけでは、スタッフの注文対応の負担は変わらないためです。
03モバイルオーダーが飲食店で注目される理由
モバイルオーダーが注目される最大の背景は、飲食業界の深刻な人手不足です。求人を出しても応募が集まらない、人件費が上がり続けている、という悩みは多くの店舗に共通しています。スタッフを増やせないなら、少ない人数で店舗を回せる体制を作るしかありません。
従来のオペレーションでは、お客様が手を挙げてから、スタッフがテーブルへ向かい、注文を聞き、レジやハンディに入力するという流れが必要でした。ピークタイムにはこの「注文を取る仕事」にスタッフの時間が集中し、配膳や接客、会計が滞ります。お客様側から見ると「呼んでも来ない」「追加注文をあきらめた」という不満につながります。
モバイルオーダーは、この「注文を取る仕事」をお客様のスマホに任せられる仕組みです。スタッフは調理、配膳、目配りといった、人にしかできない仕事に集中できます。注文を取りこぼさないため、売上機会も逃しません。人手不足の解決策であると同時に、売上を伸ばす仕組みでもある点が、注目される理由です。
04モバイルオーダーの主な種類
モバイルオーダーには、利用シーンによって大きく2つの種類があります。自店の業態に合った種類を選ぶことが、導入の第一歩です。
店内型・テーブルオーダー型
テーブルに設置したQRコードをお客様が読み取り、席に座ったままスマホで注文するタイプです。居酒屋、レストラン、カフェ、焼肉店など、席で注文を繰り返す業態に向いています。お客様が好きなタイミングで追加注文できるため、客単価の向上にもつながりやすいのが特徴です。本記事で主に扱うのはこの店内型です。
店外型・テイクアウト事前注文型
来店前にスマホで注文と決済を済ませ、店舗では受け取るだけのタイプです。テイクアウト中心のカフェ、ベーカリー、弁当店などに向いています。レジ前の行列を減らし、ピークタイムの受け渡しをスムーズにできます。
サービスによっては、店内型と店外型の両方に対応しているものもあります。テイクアウトも行う店舗であれば、両対応のサービスを選ぶと、ひとつのシステムで運用をまとめられます。
05モバイルオーダーを導入するメリット
モバイルオーダーの導入で得られる効果は、人件費の削減だけではありません。ここでは、店舗運営の視点から6つのメリットを詳しく解説します。
少ない人数で店舗を回しやすくなる
最も大きなメリットは、注文対応にかかる人手を減らせることです。スタッフがテーブルを回って注文を聞く必要がなくなるため、同じ席数でも少ない人数で営業を回せるようになります。たとえばホール2名で回していた店舗が、モバイルオーダー導入後は1名とキッチンの連携で対応できるようになる、といった体制づくりが可能になります。人が採用できない時期でも、営業の質を落とさずに済むことは、経営の安定に直結します。
オーダー待ちの時間を減らせる
お客様にとってのストレスの代表が「注文したいのにスタッフが来ない」という待ち時間です。モバイルオーダーなら、お客様は手元のスマホから好きなタイミングで注文できます。スタッフを呼ぶ、待つ、というプロセス自体がなくなるため、ピークタイムでも注文がスムーズに流れます。待ち時間の不満が減れば、口コミ評価にも良い影響が期待できます。
追加注文を促しやすく顧客単価を高めやすい
「もう一杯飲みたいけれど、スタッフを呼ぶのが面倒だからやめておこう」という追加注文の取りこぼしは、店舗が気づきにくい売上ロスです。モバイルオーダーがあれば、お客様は気兼ねなく、思い立った瞬間に追加注文できます。メニュー画面におすすめ商品や写真を表示すれば、自然なかたちで注文を後押しすることもできます。追加注文の自動化は、客単価を高めるうえで効果的な打ち手です。
注文ミスを減らせる
口頭での注文は、聞き間違いや入力ミスがどうしても発生します。作り直しは食材のロスになり、お客様の待ち時間も延びてしまいます。モバイルオーダーでは、お客様自身が画面を見ながら注文内容を確定するため、聞き間違いによるミスが起こりません。注文内容はそのまま厨房に伝わるので、伝達ミスも防げます。
メニュー変更がしやすい
紙のメニューは、価格改定や品切れのたびに印刷や差し替えが必要です。モバイルオーダーなら、管理画面から価格や品目を変更すれば、すぐにお客様の画面へ反映されます。日替わりメニューや期間限定メニューの追加、売り切れ商品の非表示も簡単です。仕入れ状況に合わせて柔軟にメニューを動かせることは、原価管理の面でも大きな利点です。
売上データを改善に使いやすい
モバイルオーダーの注文データは、自動的に蓄積されます。どの時間帯に何が売れているか、どのメニューの注文が多いかが数字で見えるため、仕入れ量の調整、シフト設計、メニュー改廃の判断材料になります。感覚に頼っていた経営判断を、データに基づいて行えるようになることは、長期的に見て大きな財産です。データ活用の考え方は飲食店の利益率改善の記事も参考にしてください。
06モバイルオーダーのデメリットと注意点
モバイルオーダーは便利な仕組みですが、導入すれば自動的に効果が出るものではありません。事前に知っておきたいデメリットと注意点を、対策とあわせて解説します。
スマホ操作が苦手なお客様への対応が必要
高齢のお客様や、スマホ操作に不慣れなお客様にとって、画面からの注文はハードルになることがあります。大切なのは、すべてのお客様にスマホ注文を強制しないことです。スマホで注文したいお客様にはモバイルオーダー、操作が苦手なお客様にはスタッフが対応する、という使い分けができる体制にしておきましょう。スタッフがハンディ端末から代わりに入力できるシステムを選べば、どちらのお客様にも気持ちよく対応できます。
店内の通信環境に左右される
モバイルオーダーはインターネット経由で動くため、店内の通信環境が不安定だと、注文画面の表示が遅くなったり、注文が送信できなかったりすることがあります。地下や奥まった席など、電波が届きにくい場所がある店舗は、Wi-Fiのアクセスポイント追加などの整備が必要です。導入前に、すべての席で快適に通信できるかを必ず確認しましょう。
初期設定とメニュー登録に手間がかかる
導入時には、メニューの名称、価格、写真、説明文をすべて登録する必要があります。メニュー数が多い店舗ほど、この作業には時間がかかります。ただし、この登録作業は手抜きをしてはいけない部分です。写真と説明文の質が、そのまま注文画面の販売力になるためです。導入を決めたら、料理写真の撮影とメニュー情報の整理に、しっかり時間を確保しましょう。
接客の印象が変わる可能性がある
スタッフとの会話を楽しみに来店されるお客様にとっては、スマホ注文によって接客の温かみが減ったと感じられることもあります。ただし、これは運用次第で十分に補えます。注文対応に追われていた時間を、料理の説明、おすすめの提案、テーブルへの目配りに振り向ければ、むしろ接客の質は上がります。モバイルオーダーは接客をなくす仕組みではなく、接客の中身を変える仕組みだと捉えてください。
導入しても現場運用を整えなければ効果が出ない
システムを入れただけで、オペレーションが従来のままでは、効果は限定的です。注文が入ったあとの厨房の動き、配膳の流れ、会計の手順まで含めて、モバイルオーダーを前提とした店舗の動きに組み替える必要があります。導入は仕組みづくりのスタートであって、ゴールではありません。
07モバイルオーダーはどれも同じではない
モバイルオーダー選びで、最も見落とされがちで、最も重要な論点がこれです。モバイルオーダーは、どのサービスを選んでも同じ効果が出るわけではありません。
使いづらいモバイルオーダーを導入すると、お客様は使わなくなります。注文画面が見づらい、目当てのメニューが探しづらい、操作の途中で迷う、注文確定までの手順が多い。こうした小さなストレスが積み重なると、お客様は追加注文そのものを嫌がるようになります。
その結果、何が起こるでしょうか。お客様は結局スタッフを呼んで注文するようになり、スタッフを呼ぶ回数は減りません。注文対応の工数が減らないということは、少人数で店舗を回す仕組みとして機能しないということです。システム利用料だけが発生して、効果が出ない状態に陥ります。
08POSレジ連携が重要な理由
モバイルオーダーは、POSレジとの連携が前提の仕組みです。この点を確認せずに導入すると、かえって現場の手間が増えてしまいます。
注文データがPOSレジ、キッチンプリンター、会計、売上分析につながっていなければ、どうなるでしょうか。スマホで受けた注文を、スタッフがレジに打ち直す二重入力が発生します。会計時には、注文内容とレジの金額が合っているかの確認作業が必要になります。注文を自動化したはずなのに、裏側では手作業が増えている。これでは本末転倒です。
| 比較項目 | POS連携なし | POS連携あり・一体型 |
|---|---|---|
| 注文から会計の流れ | レジへの転記・確認作業が必要 | 注文データが自動で会計へ |
| 売上データ | 別々に集計が必要 | リアルタイムで一元管理 |
| 厨房への伝達 | 手動での連携が必要な場合あり | キッチンプリンターへ自動出力 |
| スタッフの負担 | 二重作業が発生しやすい | オペレーションがシンプルになる |
注意したいのは、POSレジごとに連携できるモバイルオーダーが限られていることです。すでにPOSレジを使っている店舗は、そのレジと連携できるモバイルオーダーを選ぶか、思い切ってPOSレジごと見直すかの判断が必要になります。これから導入する店舗は、POSレジとモバイルオーダーをセットで考え、最高のパフォーマンスを発揮できる組み合わせを選ぶことをおすすめします。
最近では、飲食店向けのPOSレジにモバイルオーダー機能が最初からセットになっているサービスが増えています。一体型であれば連携の心配がなく、導入もシンプルです。
09モバイルオーダーの選び方
では、具体的にどのような軸でモバイルオーダーを選べばよいのでしょうか。チェックすべき8つの軸を解説します。
お客様が使いやすいか
前述のとおり、最重要の軸です。注文画面のデザイン、メニューの探しやすさ、注文完了までの手順の少なさを、必ず実機で確認しましょう。デモ画面やトライアルを提供しているサービスであれば、導入前に体験できます。
スタッフが運用しやすいか
メニューの変更、売り切れ設定、注文の確認といった日常操作が、現場のスタッフにとって簡単かどうかも重要です。管理画面が複雑だと、特定のスタッフしか操作できない属人化が起こり、運用が回らなくなります。
POSレジと連携できるか
既存のPOSレジがある場合は連携可否を、これから導入する場合は一体型かどうかを確認します。ここが崩れると、二重入力の手間がすべての効果を打ち消してしまいます。
ハンディ注文と併用できるか
スマホ操作が苦手なお客様には、スタッフがハンディ端末で注文を入力します。モバイルオーダーとハンディの注文が同じシステムに集約されるかを確認しましょう。別々のシステムだと、注文の管理が複雑になります。
キッチンプリンターや厨房連携ができるか
注文が入った瞬間に厨房へ伝わる仕組みがあるかどうかです。キッチンプリンターへの出力や、厨房用モニターへの表示に対応していれば、ホールから厨房への伝達工数がなくなります。
決済方法が店舗の運用に合っているか
スマホ上で決済まで完結させるのか、会計はレジで行うのか。店舗の運用スタイルに合った決済方法を選べるかを確認します。キャッシュレス決済を導入する場合は、対応ブランドの種類や決済手数料、入金サイクルもチェックしましょう。
メニュー写真や説明文で注文を促せるか
モバイルオーダーの画面は、24時間働く営業マンのようなものです。写真を大きく見せられるか、おすすめ商品を目立たせられるか、説明文で食欲を刺激できるか。販売力につながる表現機能の充実度を確認しましょう。
LINEや顧客管理など再来店施策につなげられるか
注文をきっかけにLINEの友だち追加を促せるか、顧客データを蓄積して再来店の施策に活かせるか。モバイルオーダーを単なる注文ツールで終わらせず、リピーター育成の入口として使えるかどうかは、売上の伸びしろを大きく左右します。
10モバイルオーダー・POSレジは店舗の業態で選ぶ
モバイルオーダーとPOSレジは、店舗の業態や規模によって最適なサービスが変わります。ランキングで上位のものを選ぶのではなく、自店の業態に合うものを選ぶことが大切です。ここでは、業態別に代表的な選択肢を紹介します。
小規模飲食店・新規開業・少人数で回したい店舗ならfunfo
funfo
(ファンフォ)は、POSレジ、モバイルオーダー、ハンディ、LINE連携、決済連携をひとつにまとめて整えられる飲食店向けサービスです。iPad1台から始められ、初期費用・月額0円のプランが用意されているため、新規開業や小規模店舗でも導入のハードルが低いことが特徴です。
お客様側の注文画面がシンプルで使いやすく、スタッフがiPhoneやiPadをハンディとして使えるため、スマホ注文と対面注文の使い分けもスムーズです。注文時にLINEの友だち追加を促せるので、再来店施策への接続もしやすくなっています。少ない人数で店舗を回す体制づくりを、ひとつのシステムで完結させたい店舗に向いています。
すでにスマレジを使っている店舗・拡張性重視ならスマレジ
スマレジは、業種を問わず広く使われているPOSレジで、飲食店向けにはモバイルオーダーやキッチン連携などの機能を組み合わせて構成できます。すでにスマレジを使っている店舗であれば、レジを入れ替えずにモバイルオーダーを足せることが大きな利点です。
在庫管理や複数店舗管理など機能が豊富な反面、構成の自由度が高いため、自店に必要な機能を整理してから導入する必要があります。導入前に相談しながら構成を決めたい場合は、スマレジのオンライン相談・ショールーム予約はこちら
から確認できます。
物販も行うカフェ・ベーカリー・雑貨併設店ならSTORES
STORES
は、POSレジ、キャッシュレス決済、ネットショップを同じブランドでまとめて管理できるサービスです。焼き菓子やコーヒー豆、雑貨の販売を併設しているカフェやベーカリーのように、飲食と物販の両方を扱う店舗に向いています。
飲食専用のサービスではないため、テーブルオーダー中心の業態というより、物販やネットショップ、キャッシュレス決済も含めて店舗全体をシンプルに管理したい店舗で力を発揮します。
中規模以上・複数店舗展開ならPOS+
POS+(ポスタス)は、飲食店向けの高機能POSレジで、モバイルオーダーや本部管理機能を備えています。複数店舗の売上を一元管理したい、本部主導でメニューや価格を統制したい、といった中規模以上の飲食店に向いています。
一方で、高機能であるぶん、少人数で運営する小規模店舗では操作性や現場の負担を事前に確認しておきたいところです。自店の規模と運用体制に対して、機能が過剰になっていないかという視点で検討しましょう。
11導入前に確認しておきたいチェックポイント
導入を検討する段階で、以下の項目をチェックリストとして確認しておくと、導入後のミスマッチを防げます。
| 確認項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| お客様側の使いやすさ | 注文画面を実機で操作し、迷わず注文できるかを確認したか |
| スタッフ側の操作性 | メニュー変更や売り切れ設定など日常操作が簡単か |
| POSレジ連携 | 既存レジと連携できるか、または一体型か |
| 厨房連携 | キッチンプリンターや厨房モニターに注文が自動で届くか |
| ハンディ併用 | スタッフによる代理注文と同じシステムで管理できるか |
| 決済方法 | 店舗の会計運用に合った決済方法を選べるか、手数料は適正か |
| メニュー管理 | 写真・説明文・おすすめ表示などで注文を促せるか |
| 通信環境 | すべての席で安定して通信できるWi-Fi環境があるか |
| 顧客管理・LINE連携 | 友だち追加や顧客データ蓄積など再来店施策につなげられるか |
12モバイルオーダー導入で失敗しやすいパターン
実際の導入では、いくつかの典型的な失敗パターンがあります。事前に知っておくことで、同じ轍を踏まずに済みます。
料金だけで選んでしまう
月額費用の安さだけを基準に選ぶと、お客様が使いづらいシステムを導入してしまうことがあります。使われないモバイルオーダーは、どれだけ安くても費用の無駄です。料金は、使いやすさと連携性能を確認したうえで比較する、最後の判断材料と考えましょう。
お客様側の注文画面を確認しない
管理画面や機能一覧は確認しても、お客様が実際に触れる注文画面を確認しないまま契約してしまうケースです。導入後に「お客様が使ってくれない」と気づいても遅いので、必ず実機での確認をしてください。
POSレジ連携を確認しない
既存のPOSレジと連携できないモバイルオーダーを導入してしまい、二重入力が発生するパターンです。注文の自動化と引き換えに、裏側の手作業が増えてしまいます。連携可否は契約前に必ず確認しましょう。
現場の運用を変えずに導入する
システムだけ導入して、ホールと厨房の動き方が従来のままというパターンです。注文の入り方が変わるのですから、配膳の動線、厨房の優先順位、会計の手順も合わせて見直す必要があります。導入前にスタッフへの説明と運用の組み替えを行いましょう。
すべてのお客様にスマホ注文を強制してしまう
スマホ注文のみに一本化してしまい、操作が苦手なお客様の不満を招くパターンです。モバイルオーダーは、お客様に選択肢を増やす仕組みであって、選択肢を奪う仕組みではありません。スタッフによる注文対応の窓口は、必ず残しておきましょう。
13モバイルオーダーは少人数運営のための仕組み
ここまでの内容をふまえて、あらためてモバイルオーダーの本質を整理します。モバイルオーダーは、少ない人数で店舗を回すための体制づくりの中心になる仕組みです。
モバイルオーダーを導入すると、お客様は好きなタイミングで注文でき、オーダー待ちの時間が大きく減ります。これは、スタッフが注文を取るスタイルの店舗でも同じです。ピークタイムの注文対応をモバイルオーダーが肩代わりしてくれるだけで、スタッフの動きには大きな余裕が生まれます。
大切なのは、使い分けの発想です。すべてのお客様にスマホ注文を求めるのではなく、スマホで注文したいお客様にはモバイルオーダー、操作が苦手なお客様にはスタッフ対応という二本立てで運用します。これにより、スタッフは本当に対応が必要なお客様に集中でき、手早く丁寧なオーダー対応ができるようになります。
注文がスムーズに流れれば、追加注文は増え、お客様の不満は減ります。つまりモバイルオーダーは、少人数運営を可能にしながら、顧客単価と顧客満足度を同時に高めやすくする仕組みなのです。人件費を削るための道具ではなく、限られた人数で最大の成果を出すための体制づくり。これがモバイルオーダーの正しい捉え方です。
14まとめ
モバイルオーダーは、単にお客様にスマートフォンで注文してもらうためのツールではありません。人手不足が続く飲食店にとって、少ない人数でも注文対応を滞らせず、売上機会を逃さない体制を作るための仕組みです。
お客様が好きなタイミングで注文できれば、オーダー待ちが減り、追加注文も入りやすくなります。その結果、顧客単価と顧客満足度を同時に高めやすくなります。
ただし、モバイルオーダーはどれを選んでも同じではありません。お客様が使いやすく、スタッフが運用しやすく、POSレジと連携できるサービスを選ぶことが重要です。小規模店舗や新規開業ならfunfo、既存スマレジ店舗ならスマレジ、物販併設ならSTORES、複数店舗展開ならPOS+というように、自店の業態に合わせて選びましょう。まずはお客様側の注文画面を実際に触ってみることから始めてみてください。
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