Instagramショッピングとは?機能・導入手順・インフルエンサー活用まで解説

Instagramは、写真や動画を投稿するだけのSNSではありません。

商品カタログをInstagramと連携させることで、投稿やリールに商品タグを付け、利用者を商品情報やECサイトへ案内できます。

このようなInstagram上のショッピング関連機能は、一般に「Instagramショッピング」と呼ばれています。

特に、アパレル、化粧品、アクセサリー、雑貨、インテリアなど、見た目や使用場面が購入の判断に影響する商品と相性のよい機能です。

また、ブランドの公式アカウントだけでなく、条件を満たしたインフルエンサーやクリエイターが商品タグを付けられる場合もあります。

そのため、Instagramショッピングは、ECサイトへの送客だけでなく、インフルエンサーマーケティングにも活用できます。

ただし、Instagramのアカウントを作成しただけでは利用できません。

商品カタログの作成、ECサイトとの連携、Metaの利用条件への対応などが必要です。また、利用できる機能は、国や地域、アカウントの状態によって異なります。

この記事では、Instagramショッピングの基本的な仕組み、期待できる効果、導入手順、インフルエンサーとの連携方法、実装時の注意点について解説します。

目次

Instagramショッピングとは?

Instagramショッピング

Instagramショッピングとは、Instagramの投稿やリールなどに商品情報を紐づけ、利用者を商品詳細や購入ページへ案内する仕組みです。

投稿された写真や動画に付いている商品タグをタップすると、商品名、価格、画像などを確認できます。

その後、利用者はブランドのECサイトなどへ移動し、注文や決済を行います。

日本国内の事業者が利用する場合は、一般的に次のような流れになります。

  1. Instagramで商品の投稿を見る
  2. 投稿内の商品タグをタップする
  3. 商品情報を確認する
  4. ブランドのECサイトへ移動する
  5. ECサイトで注文・決済する

Instagramショッピングは、InstagramをECサイトに置き換える機能ではありません。

Instagram上で商品に興味を持った利用者と、実際に商品を購入できるECサイトをつなぐ機能と考えるとわかりやすいでしょう。

なお、ショップや商品タグなどの提供状況は、地域やアカウントによって異なります。Metaも、Facebook・Instagramのショップ関連機能を利用するには、対応国やコマース利用条件などを満たす必要があると案内しています。

通常のInstagram投稿との違い

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Instagramショッピングについての解説

Instagramの通常投稿では、投稿本文にURLを書いても、基本的にはリンクとして直接タップできません。

利用者が商品に興味を持った場合は、ブランドのプロフィールを開き、プロフィール欄のURLからECサイトへ移動して商品を探す必要があります。

商品タグを利用すると、投稿から該当商品の情報へ直接移動できます。

例えば、モデルが着用している洋服に商品タグが付いていれば、利用者は商品名を自分で検索する必要がありません。

投稿を見て商品が気になったタイミングで、価格や詳細を確認できます。

このように、購入までに必要な操作を減らせることが、Instagramショッピングの大きな特徴です。

Instagramショッピングに期待できること

Instagramショッピングを活用すると、Instagramを商品の認知だけでなく、比較や購入につながる接点として利用できます。

InstagramからECサイトへ利用者を誘導できる

Instagramショッピングの中心となる機能は、投稿から商品情報やECサイトへ利用者を案内することです。

通常の投稿では、次のように複数の操作が必要です。

  1. 投稿を見る
  2. ブランドのプロフィールを開く
  3. プロフィールのURLを押す
  4. ECサイトを開く
  5. ECサイト内で商品を探す

途中の操作が多いほど、商品ページへ到達する前に離脱する利用者が増える可能性があります。

商品タグを設定すれば、投稿から該当商品の情報へ移動できます。

利用者が商品に興味を持った直後に購入ページへ案内できるため、Instagram経由の売上につながる可能性があります。

ただし、商品タグを付けただけで売上が発生するわけではありません。

投稿の内容、商品の魅力、価格、送料、ECサイトの使いやすさなども購入率に影響します。

アパレルや化粧品と相性がよい

Instagramショッピングは、写真や動画で魅力を伝えやすい商品と相性があります。

代表的な商品は次のとおりです。

商品分野Instagramと相性がよい理由
アパレルコーディネートや着用時のサイズ感を見せやすい
化粧品使い方や仕上がりのイメージを動画で伝えやすい
アクセサリー身に着けた際の大きさや組み合わせを見せられる
靴・バッグ服装と組み合わせた使用イメージを伝えられる
インテリア室内に置いた際の雰囲気を表現しやすい
生活雑貨実際の使い方や利用場面を紹介できる
食品・スイーツ盛り付けや調理例、食べ方を視覚的に伝えられる
ハンドメイド商品制作過程や作り手のこだわりを発信できる

特に、利用者が「自分が使ったらどうなるか」を想像しやすい商品は、Instagramとの相性がよいでしょう。

商品単体の写真だけでなく、利用場面、着用例、使用方法、制作過程などを投稿すると、商品の魅力を伝えやすくなります。

商品の利用イメージを伝えながら販売できる

一般的なECサイトの商品ページでは、商品の写真、価格、仕様、説明などが中心になります。

一方、Instagramでは、日常の中で商品がどのように使われているかを伝えられます。

アパレル商品であれば、次のような投稿が考えられます。

  • 身長別の着用イメージ
  • 季節ごとのコーディネート
  • 色違い商品の比較
  • 生地の質感がわかる動画
  • スタッフによる着回し
  • 商品が完成するまでの様子

化粧品であれば、使用方法、色味、質感などを動画で見せられます。

ただし、化粧品の効果や安全性について発信する場合は、薬機法や景品表示法に注意が必要です。

Instagramショッピングの特徴は、商品の使用場面を伝えたうえで、そのまま商品情報へ案内できることです。

インフルエンサーマーケティングに活用できる

Instagramの商品タグは、ブランドの公式アカウントだけが利用するものではありません。

Metaの公式案内では、企業、パートナー、条件を満たした公開Instagramアカウントが、Instagramショップを持つブランドの商品を投稿にタグ付けできるとされています。

また、ブランド側は、商品タグを使用できるアカウントの権限を管理できます。

例えば、アパレルブランドがインフルエンサーへ商品を提供し、そのインフルエンサーが着用イメージを投稿するとします。

投稿に商品タグを付けられれば、利用者は着用されている商品をタップして、商品情報や購入ページを確認できます。

従来のインフルエンサー投稿では、利用者が商品名やブランド名を検索しなければならないことがありました。

商品タグを利用することで、投稿から商品ページまでの導線を短くできます。

そのため、Instagramショッピングは、特に次のような施策と相性があります。

  • インフルエンサーによる着用投稿
  • 化粧品の使用レビュー
  • コーディネート紹介
  • 新商品の先行体験
  • アンバサダーによる継続投稿
  • ブランドとのコラボレーション商品
  • ライブ配信やリールを使った商品紹介

Metaは、事業者とクリエイターが条件を満たしている場合、リールに商品をタグ付けし、商品やコラボレーション商品の販売につなげられると案内しています。

広告施策と組み合わせられる

ブランドとクリエイターが投稿を共同で活用する場合は、パートナーシップ広告へ展開できることもあります。

ブランドは、クリエイターに自社をタグ付けする権限を付与し、条件を満たしたコンテンツを広告に使用できます。

商品タグ付きの投稿を広告施策と組み合わせれば、既存フォロワーだけでなく、新しい利用者にも商品を届けられる可能性があります。

ただし、広告として配信する場合は、Instagramショッピングの条件だけでなく、Metaの広告ポリシーも確認する必要があります。

InstagramショッピングはどのECサイトでも使えるのか?

Instagramショッピングは、Shopifyなど特定のECサービスだけに限定された機能ではありません。

商品カタログを作成し、各商品と購入ページを正しく連携できれば、独自開発のECサイトでも利用できる可能性があります。

ただし、どのECシステムでも無条件に利用できるわけではありません。

ECサイトに求められる主な条件

Instagramショッピングと連携するECサイトには、少なくとも次のような仕組みが必要です。

  • 商品ごとにWebページがある
  • 商品ごとに固有のURLがある
  • 商品名や価格を表示できる
  • 在庫状況を管理できる
  • 利用者が商品を購入できる
  • 商品カタログとECサイトの情報を一致させられる
  • 事業者が販売サイトやドメインを管理している

Metaのコマース利用条件では、事業者とドメインを正しく表していること、正確な情報を提供すること、対応国に所在すること、信頼性を示すことなどが求められています。

したがって、ECシステムの名称よりも、Metaの商品カタログへ正確な情報を登録し、商品ページへ適切に誘導できるかが重要です。

商品カタログへの登録方法

商品カタログとは、商品名、価格、画像、説明、在庫、商品ページのURLなどをまとめたデータです。

Metaのコマースマネージャでカタログを作成し、商品を登録します。

主な登録方法は次のとおりです。

手動で登録する

商品数が少ない場合は、コマースマネージャから一つずつ登録できます。

システム開発は不要ですが、価格や在庫が変わるたびに手作業で更新しなければなりません。

数点から数十点程度の商品を扱う小規模なショップに向いています。

データフィードを利用する

CSVなどの商品データを用意し、コマースマネージャへアップロードする方法です。

Metaは、コマースマネージャの商品データソースとして、データファイルを追加する方法を案内しています。

データフィードは定期的に更新する設定も可能です。

商品数が多いECサイトや、価格・在庫が頻繁に変わるショップでは、手動登録よりもデータフィードが適しています。

ECプラットフォームと連携する

利用しているECサービスがMetaとの連携に対応している場合は、商品情報を自動的に同期できることがあります。

連携できれば、商品名、価格、在庫などの更新作業を減らせます。

ただし、利用できる連携機能は、ECサービス、料金プラン、アプリ、プラグインなどによって異なります。

導入前に、利用中のECシステムがMetaの商品カタログ連携に対応しているか確認しましょう。

独自システムから連携する

独自開発のECサイトでも、手動登録やデータフィードなどを使って商品カタログを作成できれば、導入できる可能性があります。

ただし、商品数が多い場合は、次のような仕組みが必要です。

  • 商品情報をMetaの仕様に変換する
  • 価格変更を反映する
  • 売り切れ商品を更新する
  • 商品ページのURL変更に対応する
  • エラーが発生した商品を確認する

Metaは、商品をカタログへ正常に追加し、ショップや広告に表示するための商品データ仕様を公開しています。

独自開発のECサイトでは、最初に商品を登録できるかだけでなく、情報を継続的に更新できるかも確認しましょう。

ECシステム別の導入イメージ

ECサイトの種類導入の考え方主な注意点
Meta連携対応のECサービス専用機能やアプリから連携するプランや連携対象機能を確認する
WooCommerceなどのCMS型ECプラグインやデータフィードを利用するプラグインの更新や権限設定に注意する
独自開発のECサイト手動登録、データフィードなどを利用する商品データの整形や開発が必要になる
商品数が少ないECサイトコマースマネージャで手動登録する価格・在庫の更新漏れに注意する
ECモールのみで販売している利用条件やリンク先の扱いを確認する自社ドメインとの関係を示しにくい
商品ごとのURLがないサイトそのままでは導入が難しい商品詳細ページの整備が必要になる

「InstagramショッピングはどのECサイトでも使える」と断定するのではなく、商品カタログと商品ページを正しく連携できるECサイトで利用できる可能性があると説明するのが正確です。

Instagramショッピングはプロアカウントしか使えないのか?

Instagramショッピングでは、商品を販売・管理するブランド側と、商品を紹介するクリエイター側で必要な条件が異なります。

商品を販売する事業者側

自社の商品カタログを作成し、Instagram上でショップや商品タグを管理する事業者は、Instagramのプロアカウントを用意するのが基本です。

プロアカウントには、次の2種類があります。

  • ビジネスアカウント
  • クリエイターアカウント

企業、メーカー、ネットショップなどが自社商品を販売する場合は、通常、ビジネスアカウントを利用します。

ただし、プロアカウントへ切り替えるだけでInstagramショッピングを利用できるわけではありません。

Metaのポリシー、対応国、事業者情報、ドメイン、商品カタログなどの条件も満たす必要があります。

インフルエンサーやクリエイター側

インフルエンサーが他社の商品を投稿で紹介し、商品タグを付けることも可能です。

Metaの公式案内では、企業やパートナーだけでなく、条件を満たした公開Instagramアカウントも、Instagramショップを持つブランドの商品をタグ付けできるとされています。

そのため、商品タグについて「プロアカウントだけが絶対に利用できる」と言い切るのは正確ではありません。一方で、すべての個人アカウントが自由に、すべてのブランドの商品をタグ付けできるわけでもありません。

次のような条件が関係します。

  • アカウントが公開されている
  • Metaが定める利用条件を満たしている
  • ブランドの商品がカタログに登録されている
  • ブランド側で商品タグの権限が許可されている
  • 対象国や対象機能の条件を満たしている
  • アカウントに機能制限がかかっていない

ブランド側は、Instagramの設定から商品タグの権限を管理できます。権限がない場合は、クリエイターが商品をタグ付けできないことがあります。

継続的に企業案件を行うインフルエンサーは、分析機能やブランドコンテンツ機能を利用するため、クリエイターアカウントなどのプロアカウントを使用するのが一般的です。

インフルエンサーが商品タグを付ける流れ

インフルエンサーを活用した一般的な流れは次のとおりです。

  1. ブランドがInstagramのショッピング関連設定を行う
  2. ブランドが商品カタログを作成する
  3. カタログに対象商品を登録する
  4. ブランドが商品タグの権限を設定する
  5. インフルエンサーが商品を着用・使用する
  6. インフルエンサーが投稿やリールを作成する
  7. 投稿に商品タグを付ける
  8. 必要に応じてタイアップ投稿ラベルを設定する
  9. 利用者を商品情報やECサイトへ案内する

商品カタログと販売ページを管理するのは、基本的に商品を販売するブランド側です。

インフルエンサーが自分でブランドの商品情報を作成するわけではありません。

ブランドが登録した商品を、許可されたインフルエンサーが投稿にタグ付けする形になります。

商品タグとタイアップ投稿ラベルの違い

インフルエンサーマーケティングでは、「商品タグ」と「タイアップ投稿ラベル」を混同しないことが重要です。

機能役割
商品タグ投稿で紹介している商品を商品情報や購入ページに紐づける
タイアップ投稿ラベルブランドとの経済的な関係がある投稿だと示す

商品タグは、商品ページへの導線を作る機能です。

一方、タイアップ投稿ラベルは、その投稿が広告や企業との提携によるコンテンツであることを利用者へ示す機能です。

Metaは、金銭だけでなく、商品提供など何らかの価値を受け取って作成されたコンテンツをブランドコンテンツとして扱っています。

ブランドコンテンツを投稿するクリエイターは、ブランドコンテンツツールを使って、関係する事業者をタグ付けすることが求められます。

そのため、ブランドから次のような提供を受けた投稿では注意が必要です。

  • 投稿報酬
  • 商品の無償提供
  • 商品の貸与
  • 割引
  • 宿泊やサービスの無料提供
  • 成果に応じた報酬

このような投稿では、商品タグを付けるだけでは広告表示として十分とは限りません。

タイアップ投稿ラベルに加え、必要に応じて「広告」「PR」「提供」など、利用者に広告であることが伝わる表示を行いましょう。

日本では、景品表示法のステルスマーケティング規制にも注意が必要です。

Instagramショッピングを実装するために必要なもの

Instagramショッピングを導入する際は、一般的に次のものを準備します。

必要なもの主な役割
Instagramのプロアカウント事業者としてInstagramを運用する
Metaのビジネスポートフォリオアカウントや権限を管理する
Meta Business SuiteInstagramやFacebookなどを一元管理する
コマースマネージャ商品カタログやショップを管理する
商品カタログ商品名、価格、画像、在庫、URLなどを登録する
ECサイト商品の注文や決済を行う
商品ごとのURL商品タグから該当商品へ誘導する
事業者情報審査や本人確認などに使用する
Facebookページ設定内容や利用機能によって使用する

アカウントの状態や利用する機能によって、必要な設定は異なります。

また、Metaの管理画面やInstagramアプリのメニュー名称は変更されることがあります。

Instagramショッピングを実装する手順

ここからは、導入の一般的な流れを解説します。

実際の画面や順序は、アカウント、地域、ECシステムなどによって異なる場合があります。

手順1.Instagramをプロアカウントに切り替える

企業やネットショップが利用する場合は、Instagramをビジネスアカウントへ切り替えます。

プロフィールには、次の情報を記載しましょう。

  • 事業者名
  • ブランド名
  • 事業内容
  • 連絡先
  • ECサイトのURL
  • 問い合わせ方法

作成直後で投稿がなく、運営者情報も不足しているアカウントでは、事業の実態や信頼性を判断しにくくなります。

申請前に、商品やブランドに関する投稿を行い、プロフィールを整えておきましょう。

手順2.Metaのビジネスポートフォリオを設定する

Meta Business Suiteなどから、ビジネスポートフォリオを作成します。

そのうえで、次のアセットを追加または接続します。

  • Instagramアカウント
  • Facebookページ
  • 商品カタログ
  • 広告アカウント
  • 関係するドメイン

担当者個人のアカウントだけで管理すると、退職や契約終了後に設定を変更できなくなることがあります。

事業者側でビジネスポートフォリオを所有し、担当者や外部会社には必要な権限だけを付与しましょう。

手順3.コマースマネージャで商品カタログを作成する

コマースマネージャを開き、取り扱う商品に対応したカタログを作成します。

Metaは、コマースマネージャで販売する商品やサービスの種類、ビジネスポートフォリオなどを選び、カタログを作成する方法を案内しています。

商品カタログには、一般的に次の情報を登録します。

  • 商品ID
  • 商品名
  • 商品説明
  • 商品画像
  • 商品ページのURL
  • 通常価格
  • セール価格
  • 在庫状況
  • ブランド名
  • 商品カテゴリ
  • 商品の状態

登録したデータがMetaの商品データ仕様に合っていない場合、商品が正常に表示されない可能性があります。

手順4.ECサイトと商品カタログを連携する

商品数やECシステムに応じて、登録方法を選びます。

  • 商品数が少ない場合は手動登録
  • 商品数が多い場合はデータフィード
  • 連携対応ECでは専用アプリや機能
  • 独自ECではデータフィードなどを検討

商品名、価格、在庫、商品画像、URLなどが、ECサイトとカタログで一致しているか確認しましょう。

手順5.商品ページとドメインを確認する

商品タグのリンク先には、できるだけ該当商品の詳細ページを設定します。

ブランドサイトのトップページへ誘導すると、利用者がECサイト内でもう一度商品を探さなければなりません。

また、次の点も確認します。

  • 商品ページが正常に表示される
  • スマートフォンから購入できる
  • 価格がカタログと一致している
  • 在庫情報が正しい
  • 送料が確認できる
  • 返品・交換条件が掲載されている
  • 問い合わせ先が明記されている
  • 事業者情報が確認できる

アカウントや設定内容によっては、ドメインの所有確認や事業者確認を求められる場合があります。

手順6.ショップや販売チャネルを設定する

コマースマネージャで、利用する販売チャネルや商品カタログなどを設定します。

設定内容には、一般的に次のような項目があります。

  • Instagramアカウント
  • Facebookページ
  • 商品カタログ
  • 販売対象地域
  • 購入ページ
  • 事業者情報
  • カスタマーサポート情報
  • 配送や返品に関する情報

表示される選択肢は、国、地域、アカウント、機能の提供状況によって異なります。

手順7.審査や確認手続きを行う

設定後、Metaによる確認や審査が行われる場合があります。

Metaのコマース利用条件では、主に次の内容が求められています。

  • Metaのポリシーを守っている
  • 事業者とドメインを正しく表している
  • 対応国に所在している
  • 信頼性を示している
  • 正確な情報を提供している

アカウントの状態によっては、事業者情報、本人情報、電話番号、メールアドレス、住所、法人情報などの確認を求められることがあります。

手順8.商品タグの利用を確認する

設定と確認が完了したら、Instagramで商品タグを利用できるか確認します。

商品タグの項目が表示されない場合は、次の点を見直しましょう。

  • 商品カタログが正しく接続されているか
  • 対象商品が承認されているか
  • Instagramアカウントの権限があるか
  • カタログの所有者が正しいか
  • 商品タグの権限が許可されているか
  • アカウントに制限がかかっていないか
  • 対象地域で機能が提供されているか

手順9.投稿やリールに商品タグを付ける

商品タグが利用できるようになったら、投稿やリールの作成時にカタログ内の商品を選択します。

商品タグは、写真上の商品に近い位置へ設置すると、どの商品を示しているのかわかりやすくなります。

一つの投稿で複数の商品を紹介する場合は、タグの位置が重ならないように注意しましょう。

Metaは、企業、パートナー、条件を満たした公開Instagramアカウントが、ブランドの商品を投稿にタグ付けできると案内しています。

Instagramショッピングを実装する際の注意点

Instagramショッピングは便利な機能ですが、設定や運用を誤ると、商品が表示されなかったり、購入につながらなかったりします。

すべての商品を掲載できるわけではない

商品カタログへ登録できる商品は、Metaのコマース関連ポリシーに従う必要があります。

禁止または制限の対象となる可能性がある商品・サービスには、次のようなものがあります。

  • 違法な商品
  • 危険物
  • 武器
  • 成人向け商品
  • 一部の医薬品やヘルスケア関連商品
  • たばこや関連商品
  • 動物
  • 一部の金融商品
  • 誤解を招く商品
  • 知的財産権を侵害する商品

商品カタログへの登録が認められても、広告では別の制限を受けることがあります。

取り扱う商品が対象になるか、最新のポリシーを確認しましょう。

カタログとECサイトの情報を一致させる

カタログ上の情報とECサイトの情報が異なると、利用者を混乱させます。

特に、次のような不一致に注意が必要です。

  • InstagramとECサイトで価格が違う
  • Instagramでは在庫ありだがECでは売り切れている
  • 古い商品画像が表示されている
  • 商品ページのURLが変更されている
  • 商品名や型番が一致していない
  • セール期間が終了している

商品数が多い場合は、手動更新ではなく、ECシステムとの連携や定期データフィードを検討しましょう。

ECサイトをスマートフォンに対応させる

InstagramからECサイトへ移動する利用者の多くは、スマートフォンで商品ページを開きます。

次の点を確認しましょう。

  • ページの表示が遅すぎない
  • 商品画像が見やすい
  • 文字が小さすぎない
  • 購入ボタンが見つけやすい
  • カート追加後の操作がわかりやすい
  • 会員登録の項目が多すぎない
  • 決済方法が充実している
  • 送料や配送予定日が確認できる
  • 返品条件がわかりやすい

Instagramショッピングは、商品ページまでの入口を改善する機能です。

移動先のECサイトが使いにくければ、商品タグをタップされても購入にはつながりません。

アカウントやカタログの管理権限を整理する

Instagramアカウント、Facebookページ、商品カタログ、広告アカウントなどを別々の担当者が所有していると、連携時に問題が起こることがあります。

特に確認したいのは次の項目です。

  • ビジネスポートフォリオの所有者
  • Instagramアカウントの管理者
  • Facebookページとの接続状態
  • 商品カタログの所有者
  • ドメインの管理者
  • ECシステムとの連携アカウント
  • 外部会社に付与した権限

制作会社や運用代行会社へ依頼する場合も、ログイン情報を直接渡すのではなく、Metaの管理画面から必要な権限を付与しましょう。

インフルエンサー施策では広告表示を行う

インフルエンサーへ報酬を支払った場合や、商品を無償提供した場合は、広告であることを利用者へ明確に示す必要があります。

商品タグを付けただけでは、ブランドとの関係を十分に示したことにはなりません。

次の対応を検討しましょう。

  • タイアップ投稿ラベルを使用する
  • 「広告」「PR」「提供」などをわかりやすく表示する
  • 投稿の冒頭など、利用者が認識しやすい場所に表示する
  • ブランドとインフルエンサーで表現ルールを共有する
  • 投稿前に内容を確認する

Metaのブランドコンテンツポリシーと、日本の景品表示法の両方に注意する必要があります。

商品タグのタップ数だけで成果を判断しない

Instagramショッピングの成果は、商品タグのタップ数だけでは判断できません。

利用者が商品タグをタップした後、ECサイトで商品を比較し、後日改めて購入することもあります。

次の指標を組み合わせて確認しましょう。

  • 商品タグのタップ数
  • InstagramからECサイトへのアクセス数
  • 商品ページの閲覧数
  • カート追加数
  • 購入件数
  • 購入率
  • Instagram経由の売上
  • 新規顧客数
  • 投稿の保存数
  • リールの再生数
  • 指名検索数
  • インフルエンサー別の売上や流入

インフルエンサー施策を行う場合は、専用URL、UTMパラメータ、クーポンコードなどを使うと、投稿ごとの成果を確認しやすくなります。

まとめ

Instagramショッピングは、Instagramの投稿やリールと商品カタログを連携し、利用者を商品情報やECサイトへ案内する仕組みです。

特に、アパレル、化粧品、アクセサリー、雑貨、インテリアなど、写真や動画で使用イメージを伝えやすい商品と相性があります。

Instagramショッピングは、特定のECサービスだけに限定された機能ではありません。

商品ごとのURLがあり、商品名、価格、在庫などを商品カタログと連携できれば、独自開発のECサイトでも利用できる可能性があります。

ただし、どのECシステムでも無条件に利用できるわけではありません。

商品データを登録・更新できること、販売事業者とドメインの関係を示せること、Metaのコマース利用条件を満たすことなどが必要です。

また、商品タグはブランドの公式アカウントだけでなく、条件を満たしたインフルエンサーやクリエイターも利用できる場合があります。

インフルエンサーの着用投稿や使用レビューに商品タグを付ければ、投稿を見た利用者を商品情報や購入ページへ直接案内できます。

この点から、Instagramショッピングはインフルエンサーマーケティングとの相性がよい機能だと言えます。

導入の基本的な流れは次のとおりです。

  1. Instagramの事業用アカウントを整える
  2. Metaのビジネスポートフォリオを設定する
  3. コマースマネージャで商品カタログを作成する
  4. ECサイトと商品カタログを連携する
  5. 商品ページやドメインを確認する
  6. 必要な審査や確認手続きを行う
  7. 投稿やリールに商品タグを付ける
  8. インフルエンサーを利用する場合は権限を設定する
  9. PR表示と成果計測を行う

Instagramショッピングは、設定するだけで商品が売れる機能ではありません。

投稿で商品の魅力を伝え、商品タグから適切な商品ページへ誘導し、ECサイトで迷わず購入できる状態を整える必要があります。

ブランドの投稿、インフルエンサーの発信、商品カタログ、ECサイトを一つの販売導線として設計することで、Instagramを認知だけでなく、売上につながる接点として活用しやすくなるでしょう。

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小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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