ステップメールとは?作り方・例文・無料で始める方法を解説

ステップメールとは?作り方・例文・無料で始める方法を解説
最初に結論

ステップメールとは、登録・購入・資料請求などを起点に、あらかじめ用意したメッセージを決めた順番と間隔で自動配信する仕組みです。メールだけでなく、LINE公式アカウントやLINE拡張ツールでも利用できます。

目的は、見込客に必要な情報を順番に届け、申込み・購入・予約などの成約につなげることです。ただし、長文を何通も送れば成約率が上がるわけではありません。最初は3〜5通程度に絞り、1通につき伝えることと、次の行動を促すCTAを一つにするのが作りやすい方法です。CTAとは、資料の閲覧や予約などを促すリンク・ボタンのことです。

目次

ステップメールとは?仕組みをわかりやすく解説

一斉配信型のメルマガは、配信者が指定した日時に対象者へ同じ内容を送ります。一方、ステップメールは、読者ごとの登録日や購入日を基準にして、1通目、2通目、3通目と順番に送ります。今日登録した人も、1か月後に登録した人も、原則として同じシナリオの最初から受け取れます。シナリオとは、「誰に・何を・どの順番と間隔で送るか」をまとめた配信計画です。

登録・購入配信の起点
1通目約束した情報
2〜4通目理解・不安解消
成約申込み・予約など

例えば、資料請求の直後に資料の見方を送り、翌日に選び方、3日後によくある不安、5日後に個別相談の案内を送る流れです。配信者が毎回手作業で送らなくても、登録者のタイミングに合わせて案内できます。各メールには、その内容に合ったCTAを置き、次の行動へつなげます。

メール以外では、LINE公式アカウントの「ステップ配信」が代表例です。友だち追加や、条件でまとめた友だちのグループ(オーディエンス)を起点に、待ち時間、条件分岐、メッセージを設定できます。店舗でLINEを活用する場合は、LINE公式アカウントの集客方法も参考にしてください。

ステップメールの目的・メリットと導入時の注意点

ステップメールの最終目的は、申込みや購入などの成約率を高めることです。ただし、各メールですぐに売り込むのではなく、読者が次の判断へ進むために足りない情報を順番に補います。

目的届ける内容次の行動
理解を助ける商品・サービスの使い方、選び方、全体像詳しい解説を見る
不安を減らす料金、手順、よくある質問、向かないケース料金・条件を確認する
比較を助ける他の方法との違い、選ぶ基準自分に合うプランを選ぶ
行動を促す申込み方法、予約枠、期限、特典の条件申し込む・予約する
利用を定着させる初期設定、活用方法、つまずきやすい点設定する・使い始める

開封してもらう工夫と、読者が迷わず次の行動を選べる内容をセットで考えます。成約後に同じ販売案内を送り続けないよう、購入者や予約者をシナリオから外す設定も必要です。

メリットは、検討中の人へのフォローを自動化できること

登録のたびに同じ説明を送る手間を減らし、担当者による案内のばらつきや送り忘れを防げます。比較検討に時間がかかるサービスや、購入後に使い方の説明が必要な商品で活用しやすい仕組みです。

一方、最初の原稿作成や配信設定には時間がかかり、料金・サービス内容が変われば修正も必要です。登録者をゼロから集める機能ではないため、資料請求や友だち追加などの入口も用意します。すぐに申し込みたい人には、最後のメールまで待たせず、最初から申込先を案内してください。

ステップメールとメルマガ・シナリオメールの違い

配信方法主な起点向いている内容
ステップメール登録日・購入日など複数通を順番に届ける講座、販売、購入後フォロー
メルマガ(一斉配信型)配信者が指定した日時新着情報、キャンペーン、季節の案内
トリガーメール閲覧、クリック、カゴ落ちなどの行動行動に応じた個別フォロー
シナリオメール登録・行動・属性など条件分岐を含む一連の自動配信

「シナリオメール」はサービスによって意味が異なり、ステップメールとほぼ同じ意味で使われることもあります。トリガーメールとステップメールも別々の仕組みとは限らず、クリックなどをきっかけに複数通を送る設計もできます。名称だけで選ばず、開始条件、分岐、停止条件、メールとLINEの連携範囲を確認してください。

ステップメールの作り方:7つの手順

1.対象者と最後に取ってほしい行動を決める

「資料請求をしたが相談予約をしていない人」のように対象者を具体化し、最終行動を「無料相談を予約する」など一つに絞ります。複数の商品や目的を一つのシナリオに詰め込むと、読者も配信者も判断しにくくなります。

2.成約までに足りない情報を書き出す

読者が行動しない理由を、理解不足、費用への不安、他社との比較、開始後の手間などに分けます。営業担当への質問、問い合わせ履歴、検索候補、既存顧客の声を使うと、想像だけで作るより実態に近づきます。

3.3〜5通の短いシナリオに並べる

初めて作る場合は、3〜5通を出発点として、「約束した情報を渡す→判断基準を伝える→不安を解消する→提案する」の順で組みます。内容が重なるメールはまとめ、役割のないメールは削ります。3〜5通は本記事で提案する試作の目安で、成果が出る通数の決まりではありません。

4.1通につき、伝えることを一つにする

難しい専門用語や長い前置きを避け、冒頭で「このメールで分かること」を示します。必要な説明は残しつつ、読者が次に何をすればよいか判断できる長さにします。文字数そのものより、一つのメールに複数の論点を混ぜないことが重要です。

5.すべてのメールにCTAを置く

CTAは「詳しくはこちら」ではなく、「料金プランを確認する」「空いている日時を見る」のように、クリック後に起こることを具体的に書きます。購入を急がせる必要はありません。前半のメールでは、事例を読む、チェックリストを見るなど、小さな行動でも構いません。

6.配信間隔・停止条件・除外条件を設定する

資料の送付など、登録時に約束した案内は直後に送ります。その後は、短期で判断できる内容なら1〜2日間隔、比較に時間がかかるなら数日間隔を試すなど、読者の検討期間に合わせます。購入済みの人への販売案内、配信停止を希望した人への案内が止まることを確認します。エラーアドレスやLINEのブロックの扱いも、利用ツールで確認してください。

7.自分で登録し、スマートフォンで全経路を試す

本文だけでなく、差出人名、件名、送信時刻、差し込み、リンク先、申込完了後の停止まで確認します。条件分岐がある場合は、各ルートを別のテスト用アドレスやアカウントで通します。

ステップメールのシナリオ例と短い例文

以下は、BtoB(法人向け)の資料請求から相談予約へつなげる5通のテンプレートです。実際の成功実績ではなく、設計用の見本です。社内での比較や稟議に時間がかかる場合は、7日間に詰め込まず、検討期間に合わせて間隔を広げます。

配信役割内容の例CTAの例
登録直後約束を守る資料の案内、読む順番、問い合わせ先資料を確認する
1日後判断基準を渡す失敗しにくい選び方、向く人・向かない人選び方を詳しく見る
3日後具体化する利用前後の変化、条件を明記した事例事例の詳細を見る
5日後不安を減らす料金、開始までの日数、用意するもの、よくある質問料金・条件を確認する
7日後提案する相談で確認できること、申込み手順相談日時を選ぶ

例文1:選び方を伝えるメール(2通目)

件名:サービス選びで確認したい3つのポイント

先日お送りした資料をご検討いただく際は、料金だけでなく「対応範囲」「開始後に必要な作業」「解約・変更条件」の3点をご確認ください。

3点をまとめたチェックリストはこちらです。

CTA:比較チェックリストを見る

例文2:相談予約を案内するメール(5通目)

件名:自社に合う進め方を個別相談で確認しませんか

導入を検討するうえで、費用や必要な準備に不明点はありませんか。個別相談では、現在の課題を伺い、対応できる範囲と導入までの流れをご説明します。

相談をご希望の場合は、以下からご都合のよい日時をお選びください。

CTA:相談日時を選ぶ

店舗・ECでは、来店や利用のタイミングに合わせる

店舗の体験予約につなげるなら、「体験内容→当日の流れ・持ち物→料金と予約方法」の3通に置き換えられます。ECの購入後フォローなら、「使い方→よくある疑問→手入れや関連商品の案内」のように組みます。購入直後から追加購入を繰り返し促すのではなく、まず買った商品を使える状態にすることが大切です。

この例文は構造の見本です。実際の対応範囲、価格、期限、実績は、自社で確認できる事実に置き換えてください。

ステップ配信はメールとLINEのどちらを選ぶ?

まず、読者がどちらに登録しやすいかで選びます。資料請求でメールアドレスを集めているならメール、店舗やSNSから友だち追加につなげているならLINEが出発点です。どちらも、登録時に配信する内容を伝えておきます。

  • メール:資料や比較情報など、あとで読み返したり社内で共有したりする内容を届けたい場合。
  • LINE:すでに友だちとの接点があり、短い案内から予約画面や詳しいページへ進んでもらいたい場合。
  • 併用:両方に登録している人を把握し、同じ案内の重複や、成約後の配信を管理できる場合。

無料で始められることだけを理由に、読者が使っていない媒体を選ぶ必要はありません。登録しやすさ、届けたい内容、配信数に応じた費用を合わせて判断します。

無料で使えるステップメールはある?

LINEのステップ配信なら、継続利用できる無料プランがあります。小規模なテストなら、LINE公式アカウントやLステップのフリープランが候補です。L Harnessもソフトウェア自体は無料で利用できます。ただし、無料の配信通数や機能には制限があり、構築・保守の負担がかかる場合もあります。本記事で紹介するメール向けのアスメル・オートビズは有料です。「継続無料」「期間限定のお試し」「初月の月額料だけ無料」は区別してください。

サービス無料範囲の要点注意点
LINE公式アカウントコミュニケーションプランは月額0円、無料メッセージ200通。ステップ配信も通数に含まれる。友だち数×配信回数で消費する。上限到達時は配信が止まる。
Lステップフリープランは月額0円で継続利用でき、公式案内では月間配信数約200通。LINE公式アカウントも必要。両方の通数上限を確認する。
L Harnessオープンソースのソフトウェア利用料は0円。LINE配信料、Cloudflareの超過分、ドメイン、構築・保守の工数は別。技術担当が必要。

無料で続けられるかは、登録者数ではなく、月に送る合計通数で判断します。同じ月に友だち100人へ3通送れば、単純計算で300通です。LINEの無料200通を超えるため、登録者数だけでなく「人数×配信回数」で見積もってください。

LINE向けのおすすめステップ配信ツール

LINE公式アカウント

まず試す月額0円から

友だち追加またはオーディエンスを開始条件にし、属性やオーディエンスで分岐できます。公式マニュアルでは、1ルート10ステップ、1つのステップ配信全体で100ステップまで設定できます。

この場合におすすめ:友だち追加後の案内など、比較的シンプルな流れから始めたい場合。

Lステップ

LINE運用を拡張無料プランあり

LINE公式アカウントに連携し、ステップ配信、友だち管理、個別対応などをまとめて運用するサービスです。小さく試せるフリープランがあります。

この場合におすすめ:友だちを分類するタグやフォームの回答内容に応じて案内を分け、担当者も使うLINE運用を作りたい場合。

UTAGE

メールとLINE販売導線まで

メール・LINEのステップ配信に加え、申込み用ページ(LP)、決済、会員サイトなどを一つの仕組みで管理できます。LINEだけのために導入すると機能と費用が過剰になりやすいため、販売全体をまとめたい場合に検討します。

この場合におすすめ:集客から決済、購入後フォローまで同じシステムで構築したい場合。

L Harness(LINEハーネス)

ソフトウェア無料自社で設置・運用

自社のCloudflare環境で動かす、ソースコードが公開されたLINEの顧客管理・配信ツールです。ソフトウェア利用料は0円ですが、設定、更新、障害対応、アクセス管理を自社で担います。

この場合におすすめ:技術担当者がおり、月額ライセンスより自社運用とデータ管理を優先する場合。

LINE公式アカウント単体でも条件分岐はできます。ただし、標準機能の待ち時間は1〜30日で、分岐条件は属性やオーディエンスが中心です。購入履歴、フォーム回答、細かなタグ、分単位の待機、担当者の処理まで組み込みたい場合は、外部ツールを比較します。

メール配信向けのおすすめステップメール

アスメル

定額シナリオ数無制限

通常プランは月額3,999円、初期費用15,980円(いずれも税込)です。ストーリー(シナリオ)数、配信数、顧客リスト数は無制限です。複数の短いシナリオを定額で運用したい場合の候補です。

使用感と運用の工夫:基本操作は簡単ですが、HTMLメールの細かな編集はしづらいと感じます。AIなどで本文のHTMLを作成し、配信画面に取り込んで使う方法もあります。独自ドメインの認証にも対応しています。

オートビズ

ステップメール中心電話サポート

スーパーライトは月払いで月額1,980円、初期費用11,000円(いずれも税込)で、10シナリオ・ステップ数無制限です。ただし、メルマガの一斉配信、リストの一括登録、クリック測定はできません。これらが必要ならライト以上を検討します。

この場合におすすめ:フォーム、ステップメール、配信スケジュールを国内サポート付きで運用したい場合。

ツール選びで比較する7項目

  1. 開始条件:登録だけか、購入・クリック・フォーム回答も使えるか
  2. 分岐と停止:成約者を除外し、行動や属性で内容を変えられるか
  3. 通数と総額:月額だけでなく、登録者数・配信回数・初期費用・外部サービス費を含むか
  4. 計測:ステップ配信でも開封・クリックを測れるか。申込み・購入・予約の記録と結びつけられるか
  5. 到達性:独自ドメインの送信者認証と、エラーアドレスの除外に対応できるか
  6. 同意と停止管理:登録経路と同意日時を記録し、簡単に配信停止できるか
  7. 運用体制:担当者が無理なく修正でき、障害時に対応できるか

高機能なツールより、自社が必要なシナリオを安全に運用できるツールを選びます。まず紙や表計算でシナリオを作り、必要な開始条件と分岐を明確にしてから比較すると、使わない機能へ費用を払う失敗を減らせます。

効果測定は開封率だけではなく成約まで見る

開封率とクリック率は、どのメールで反応が落ちたかを見る重要な指標です。そのうえで、最終的には相談予約、購入、来店など、最初に決めた成約まで確認します。

指標分かること見直す場所
配信エラーそもそも届けられているか宛先、送信認証、エラー除外
開封率件名や差出人名への反応を確認する手がかり件名、差出人名、配信する曜日・時間
クリック率内容とCTAに関心を持ったか本文、CTA、リンク先との一致
成約率シナリオが最終行動につながったか対象者、提案、価格・条件、申込画面
配信停止・ブロック期待とのずれや頻度の問題がないか登録時の説明、内容、回数、間隔
配信施策の利益ツール費と運用工数を回収できるか成約数、粗利益、制作・運用費

開封率は画像の読み込みなどで測定されるため、受信環境によって実際の開封とずれることがあります。参考にしつつ、クリックや申込みの記録も合わせて判断します。計測機能はサービス・プラン・配信方式によって異なり、一斉配信で使える機能がステップ配信でも使えるとは限りません。

成約率は、例えば「同じ期間にシナリオへ登録した人のうち、登録から30日以内に相談予約した割合」のように、対象者と集計期間を固定します。メール別のリンクを区別し、予約フォームや購入記録で流入元を確認できるようにしておくと改善に使えます。

A/Bテストでは、対象者を同条件で分け、件名やCTAなど一度に一つだけ変更します。人数が少ない場合は、数件の反応だけで優劣を断定せず、問い合わせ内容や配信停止の理由も確認してください。

メール配信前に確認したい法令と到達性

広告宣伝メールは、特定電子メール法により原則として事前同意が必要です。送信者の氏名・名称、受信拒否の通知先など必要な表示を行い、配信停止後は送らない運用にします。購入や問い合わせで得たメールアドレスだからといって、販促メールへ自由に利用できるとは限りません。

また、独自ドメインを使い、配信サービスの案内に沿ってなりすまし対策の送信者認証(SPF・DKIM・DMARC)を設定します。Gmailは送信者向け要件を公開しており、一括送信者には認証やワンクリック登録解除など追加要件があります。詳しくは、メルマガ配信の注意点も参考にしてください。

ステップメールのよくある質問

ステップメールは何通がよいですか?

一律の正解はありません。初回は3〜5通程度で、約束した情報、判断基準、不安解消、提案までを作ります。各メールの役割が重複するなら減らし、検討に必要な情報が不足するなら追加します。

配信間隔は何日がよいですか?

申込みまでの検討期間に合わせます。一例として、短期の申込みは1〜2日、高額で比較が必要なサービスは数日空けるなど、読者が内容を確認できる余白を取ります。配信停止やブロックが増える場合は、内容と頻度の両方を見直します。

ステップメールの文字数はどれくらいがよいですか?

一律の適正文字数はありません。「結論→必要な説明→CTA」を基本に、一つのテーマを短く伝えます。補足が長くなる場合は、詳しい解説ページへつなげてください。ただし、料金や条件など、行動を決めるために必要な情報まで省かないようにします。

すべてのメールで商品を案内してもよいですか?

CTAは毎回置きますが、すべてを購入ボタンにする必要はありません。前半は解説、事例、料金確認など判断を助ける行動を促し、読者の理解が進んだ段階で申込みを案内します。

Gmailだけでステップメールを送れますか?

通常のGmailは、同意管理、配信停止、シナリオ、エラー処理、効果測定をまとめて行う用途には向きません。広告宣伝メールを継続配信するなら、必要な管理機能と送信認証に対応する配信サービスを使います。

小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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