Cloudflare Pagesとは?無料枠・使い方とレンタルサーバーとの違い

Cloudflare Pagesは、完成したWebページのファイルを公開するためのサービスです。会社案内や店舗サイト、商品・サービスを紹介するランディングページ(LP)などに向いています。
無料で利用できますが、WordPressなどのCMSをアップロードして直接動かすことはできません。メールボックスやお問い合わせ内容を保存する仕組みも、別途用意する必要があります。通常のレンタルサーバーとは、使える機能と更新方法が異なります。
Cloudflare Pagesとレンタルサーバーの比較:できること・できないこと
| やりたいこと | Cloudflare Pages | 一般的なレンタルサーバー |
|---|---|---|
| HTML・CSS・画像を公開する | ○ 標準で可能 | ○ 標準で可能 |
| 独自ドメイン・HTTPSを使う | ○ 設定して利用可能 | ○ 多くのプランで利用可能 |
| WordPressを動かす | × 直接は動作しない | ○ 対応プランなら設置可能 |
| 問い合わせフォームを受け付ける | △ 外部サービスかPages Functionsなどを追加 | △ フォーム用の仕組みを設置・設定 |
| 独自ドメインのメールを受信・送信する | △ 受信転送は別サービスで可能。メールボックスや通常の送信は別途検討 | △ メール機能付きプランなら可能 |
| FTPでHTMLをアップロードする | × FTPには非対応。管理画面などから公開 | ○ 対応プランで利用可能 |
※レンタルサーバー側の機能は契約プランによって異なります。「△」は追加のサービス、設定、実装が必要という意味です。
作成したHTMLをアップロードして公開する点はレンタルサーバーと同じです。ただし、Cloudflare PagesへのアップロードにはFTPを使いません。管理画面へのドラッグ&ドロップ、コマンド操作用のツール(CLI)、またはGitHub・GitLabとの連携で公開します。
Cloudflare Pagesとは?どんなホームページに向いている?
Cloudflare Pagesは、HTML、CSS、JavaScript、画像などのファイルをCloudflareのネットワークに配置し、閲覧者へ配信するサービスです。公開したサイトには、最初に「サイト名.pages.dev」というURLが付き、後から独自ドメインを接続できます。
「静的サイト」とは、あらかじめ用意したHTMLなどのファイルを表示するサイトです。静的という名前でも、JavaScriptを使ったメニューの開閉や画像の切り替えなどの動きは付けられます。
向いているサイト
会社・店舗の基本情報、サービス紹介、採用ページ、キャンペーンLPなど。HTMLなどのファイルを更新できる担当者がいる場合に適しています。予約や購入には外部サービスへのリンクを使えます。
別の仕組みも検討したいサイト
担当者が管理画面から頻繁に記事を投稿するサイト、会員ごとに内容を変えるサイト、在庫・決済・予約をサイト内で処理するサイトです。必要な機能を加えることはできますが、構築と運用は複雑になります。
サイトの制作方法を比較したい方は、更新体制と保守費用を踏まえたCMSの選び方も参考になります。
Cloudflare Pagesで運用するメリット・デメリット
メリット
- 静的ファイルの配信を無料枠で始められる
- サーバーOSやPHPの更新を自社で管理する必要がない
- Git連携なら更新履歴を残し、公開前の変更を確認しやすい
デメリット
- WordPressのように、管理画面から記事を編集する仕組みは標準ではない
- メール、フォーム、予約などは用途に応じて別途用意する
- ドメインとDNSの管理者が別なら、設定変更を依頼・調整する必要がある
選ぶ基準は、誰が、どのように更新するかです。制作担当者がファイルを編集するならPagesが候補になります。店舗スタッフが管理画面からお知らせを投稿するなら、WordPressなどのCMSも比較しましょう。
Cloudflare Pagesの料金と無料枠は?
Pages Functionsを使わない静的ファイルへのアクセスは、無料・回数無制限です。ただし、独自ドメインの登録・更新費や制作費は別にかかります。メールやフォームも、利用するサービスによって費用が発生します。
無料プランには、公開作業やファイルの容量に次の上限があります。
- ビルド(公開用ファイルの生成):月500回
- ファイル数:1サイト最大20,000個
- 1ファイルの容量:最大25 MiB
- 管理画面からのドラッグ&ドロップ:1回最大1,000ファイル
Pages Functionsでフォーム送信などを処理する場合は、静的ファイルの配信とは別に、Workersの利用枠が適用されます。
※無料枠の数値は2026年9月28日に確認した公式案内です。今後も同じ条件が続くとは限りません。公開前と運用中に、Cloudflareの最新の制限・料金ページを確認してください。
費用の見方:「ページの配信」「独自ドメイン」「メール」「フォーム・予約」の4つに分けて確認します。ドメインの更新費に加え、必要な外部サービスの料金を合計すると、運用費を見積もれます。
Cloudflare Pagesの使い方:公開と更新の流れ
公開の前に、トップページとなるindex.htmlと、必要な画像・CSSなどを一つのフォルダーにまとめます。制作ツールを使う場合は、そのツールが出力した公開用フォルダーを用意します。
更新が少ないなら管理画面へのドラッグ&ドロップ、継続的に編集するならGitHub・GitLabとの連携が候補です。Git連携では、ファイルの変更を送ると自動で公開用ファイルを生成・公開できます。
Cloudflareの「Workers & Pages」でプロジェクトを作成し、ファイルをアップロードするか、GitHub・GitLabのリポジトリ(ファイルの保管場所)を接続します。まず*.pages.devのURLで表示を確認します。
独自ドメインをPages側へ登録し、DNSを設定します。問い合わせフォーム、メール、計測、旧URLからの転送も公開前に確認します。
更新方法は最初に決めましょう。ドラッグ&ドロップで始めたPagesプロジェクトを、後から同じプロジェクトのままGit連携へ切り替えることはできません。自動公開へ移りたい場合は、新たなプロジェクトを作る必要があります。
Cloudflare Pagesの独自ドメイン設定:他社管理でも使える?
使えます。ドメインを購入・更新する会社と、Webサイトを公開するサービスは同じである必要がありません。ただし、ドメイン直下を使うか、サブドメインを使うかで必要な変更が異なります。
| 公開するURL | 必要な設定 | 他社の保守との関係 |
|---|---|---|
example.com | ドメインをCloudflareに追加し、ネームサーバーをCloudflare指定のものへ変更 | 購入・更新の契約は他社に残せる。DNSレコードの管理はCloudflareへ移るため、保守会社との役割分担が必要 |
www.example.comやsite.example.com | Pages側にドメインを登録し、現在のDNS管理先でPagesのURLを指すCNAMEレコードを設定 | ネームサーバーを変更せず、現在のDNS管理を続けられる |
※example.comは説明用のドメインです。実際の設定値はPages管理画面の案内に合わせます。CNAMEレコードだけを追加し、Pages側で独自ドメインの登録を省くと正常に公開できません。
DNSは、ドメインとWebサイト・メールの接続先を管理する仕組みです。ネームサーバーを変更するとDNSの管理先が変わります。CNAMEは、サブドメインの接続先を別のホスト名で指定する設定です。
Cloudflareのネームサーバーは、ドメインをCloudflareに追加すると割り当てられます。通常は<指定された名前>.ns.cloudflare.comの形式の2件です。記事中の仮の値は登録せず、Cloudflareで対象ドメインを開き、「概要(Overview)」画面に表示された2件を現在のドメイン管理会社へ伝えて設定します。サブドメインをCNAMEで接続する方法なら、ネームサーバーの変更は不要です。
保守会社に依頼する前に、ドメインの契約名義、DNS設定の変更権限、既存のWebサイト・メール・認証用DNSレコードを確認します。ネームサーバーを移す場合は、現在のDNSレコードを控えてCloudflare側に引き継ぎます。自動取り込みだけに任せると、メールなどの設定が漏れる可能性があります。
独自ドメインのメールアドレスや問い合わせフォームはどうする?
メール:サイトの公開だけではメールボックスは作られない
Pagesでサイトを公開しても、info@example.comのようなメールアドレスの送受信機能は付きません。すでにメールを利用している場合は、現在のメールサービスを継続できます。
ネームサーバーを変更するときは、メールの受信先を指定するMXと、送信元の認証に使うSPF・DKIM・DMARCなどのDNS設定を引き継ぎます。設定が漏れると、メールを受信できなくなったり、送信したメールが迷惑メールと判断されたりする原因になります。
受信メールを手持ちのメールアドレスへ転送するだけなら、Cloudflare Email Routingを利用できます。メールを保管・送信する機能はないため、独自ドメインのアドレスから返信するには別のメールサービスが必要です。
同じドメインの受信設定で既存メールサービスのMXレコードとEmail RoutingのMXレコードを併用することはできません。現在のメールを継続する場合は、転送サービスへ切り替えず、そのメールサービスのDNS設定を維持しましょう。
フォーム:見た目を置くだけでは送信内容を受け取れない
HTMLにフォームの入力欄を作るだけでは、送信内容の保存や通知は完了しません。外部のフォームサービスを使うか、Pages Functionsなどで送信後の処理を実装します。氏名・メールアドレスを受け取る場合は、保存先、通知先、迷惑送信への対策、プライバシー表示まで決めておきましょう。
公開前に確認する設定:URL・検索エンジン・フォーム
- サイトのURL:
example.comとwww.example.comのどちらを案内するか決め、もう一方からの転送を設定する。 - 旧URLの扱い:移転でページのURLが変わるなら、対応する新ページへの301または308転送を用意する。Pagesではパス単位の転送に
_redirectsファイルを使える。 - 公開後の確認:スマートフォン表示、フォーム送信、メール受信、重要ページのURL、検索エンジン向けのサイトマップと計測設定を確認する。
- 運用担当:ファイルを更新する人、ドメイン・DNSを変更する人、メールを管理する人を決め、契約情報と元ファイルを保管する。
既存サイトから移す場合は、見た目だけでなくURLと問い合わせ経路も引き継ぎます。フォームへの進みやすさは、問い合わせにつなげるページ改善の考え方も参考になります。
Cloudflare Pagesについてよくある質問
Cloudflare Pagesは今後廃止される可能性がありますか?
将来の継続や廃止を断言することはできません。2026年9月28日に確認したCloudflareのPages公式案内には、利用手順と無料枠が掲載され、廃止日は示されていません。一方、新規アプリの開発基盤としてはWorkersを推奨しています。これはPagesの廃止決定を意味しませんが、長く使うサイトではHTML・画像などの元データを手元に保管し、移転できる状態にしておくと安心です。
PagesとWorkersの違いは何ですか?
Pagesは静的ファイルの公開やGit連携によるサイト更新から始めやすいサービスです。Workersでも静的ファイルを公開でき、ログインやデータ保存などの処理も実装できます。PagesもFunctionsでこうした処理を追加できますが、Cloudflareは新規プロジェクトにはWorkersを推奨しています。新しく作る場合は、Workersも比較して選びましょう。
WordPressで作ったサイトをそのままPagesへ移せますか?
WordPress本体をPages上でそのまま動かすことはできません。静的HTMLとして出力したページを公開する方法はありますが、記事の更新、検索、コメント、フォームなどが移転後も同じように動くか、機能ごとに確認が必要です。
EmDashはどの環境で使えますか?
EmDashは、WordPressのように管理画面から記事や固定ページを更新できるCMSです。主に次の環境で動作します。
- Cloudflare:WorkersでCMSを動かし、D1に記事などのデータ、R2に画像を保存します。
- Node.js対応サーバー:データベースと、画像などを継続して保存できる場所を用意して動かします。
Pagesに静的ファイルをアップロードするだけではEmDashは動きません。
プラグインを隔離して実行し、本体やほかのデータへのアクセスを制限できる点が安全面の特徴です。ただし、Cloudflareでその機能を使うにはWorkersの有料プランと所定の設定が必要です。対応環境やWordPressとの違いは、EmDashの仕組み・料金・導入方法で詳しく解説しています。
自社サイトの構成や移転範囲を整理したい方へ
PagesとWordPressのどちらが合うか、独自ドメインやメールをどう引き継ぐか。現在の更新方法と必要な機能を確認し、制作・移転の進め方をご提案します。
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