ローカルFM・ケーブルテレビの広告は店舗集客に使えるか?相場と判断基準

ローカルFM・ケーブルテレビの広告は店舗集客に使えるか?相場と判断基準

Google検索で見つけやすくする

集客のカチプロを
優先ソースに追加できます

飲食店集客・SEO・MEO・SNS活用など、店舗マーケティングの実務情報をGoogle検索で見つけやすくなります。

店舗集客において、ローカルFMやケーブルテレビのスポンサーは有効な選択肢です。

ただし目的を間違えると失敗します。これらの媒体は「今すぐ予約を増やす広告」ではありません。エリア内での知名度を向上させるための広告です。

店舗ビジネスの商圏は限られています。商圏内の生活者に「あの店、知ってる」と思われている状態が、集客の土台になります。ローカルFMやケーブルテレビは、地域の情報を専門に扱う媒体です。地域のニュース、イベント、お店紹介など、生活圏の話題が中心です。

そのため、特に地域の情報番組との相性が良いです。番組スポンサーや店舗紹介コーナーへの出演は、単なるCMよりも「地元のお店」としての信頼を積み上げやすい形です。

広告費も全国媒体とは桁が違います。月1万円台から始められる枠も珍しくありません。エリア内の認知獲得という目的に絞れば、費用対効果の検証がしやすい媒体だと言えます。

目次

地域密着型メディアとは?

地域密着型のメディアは、大きく分けるとローカルFMとケーブルテレビに分けられます。

ローカルFM(コミュニティFM)

ローカルFMは、市区町村単位の狭いエリアに向けて放送するFMラジオ局です。全国に300局以上あり、地域のニュース、防災情報、イベント告知、お店紹介などを中心に編成されています。

聴取者は、その地域で生活・仕事をしている人がほとんどです。車での移動中や、店舗・事務所のBGMとして流されているケースも多くあります。つまり、商圏内の生活者にピンポイントで届く媒体です。

スポンサーとしての関わり方は、主に次の3つです。

  • スポットCM:20秒程度のCMを一定回数放送する。最も手軽な形。
  • 番組協賛(提供スポンサー):特定番組のスポンサーになり、番組内で店名がアナウンスされる。
  • 自社番組・コーナー出演:番組枠を持ち、店主自身が出演して情報発信する。

特に3つ目は、店主の人柄やお店のこだわりを直接伝えられる点が特徴です。地域密着の店舗にとって、他の広告では得られない価値です。

ケーブルテレビ

ケーブルテレビは、地域ごとに運営されるテレビ事業者です。地上波の再送信に加えて、自主制作の「コミュニティチャンネル」を持っています。ここで地域のニュース、行政情報、地元のお店紹介などが放送されます。

加入世帯はその地域の住民であり、コミュニティチャンネルの視聴者は地域情報への関心が高い層です。ファミリー層やシニア層の視聴が多い傾向もあります。

出稿できる広告の形は、主に次の通りです。

  • スポットCM:15秒・30秒の映像CM。
  • 静止画CM:写真とナレーションで構成する簡易CM。制作費を抑えられる。
  • L字・バナー広告:地域チャンネルの画面内に表示される告知枠。
  • 番組協賛・インフォマーシャル:情報番組のスポンサーや、数分間の店舗紹介枠。

映像媒体なので、料理、店内、駐車場、個室といった「見せたい情報」を伝えられるのが強みです。

店舗集客としての選択肢に入るか

結論として、条件が合えば選択肢に入ります。判断基準は次の3点です。

判断基準1:人口が密集した地域か

ローカルFMもケーブルテレビも、カバーエリアは狭く設定されています。だからこそ、人口が密集している地域では商圏内に深くリーチできます

市街地や住宅地に店舗を構えているなら、聴取者・視聴者と商圏がほぼ重なります。逆に、媒体のエリアと商圏がずれている店では効果が薄くなります。

判断基準2:知名度が課題になっている店舗か

これらの媒体は、知名度が低い店舗との相性が特に高いです。

「開業して間もない」「場所は良いのに認知されていない」「地元での指名検索が少ない」といった店舗にとって、地域媒体での露出は認知の入口になります。すでに地域で十分に知られている店舗なら、優先度は下がります。

判断基準3:気軽に足を運べる業態か

簡単に足を運んでもらいやすいラーメン店やレストランなどとの相性は特に良いです。

ラジオやテレビで店を知ってから来店するまでのハードルが低いほど、認知が来店に変わりやすくなります。ラーメン店、レストラン、定食屋、カフェ、パン屋などは「今度行ってみよう」が実現しやすい業態です。

加えて、宴会・法事・会食需要のある居酒屋や和食店も向いています。こうした利用は「知っている店」「信頼できる店」から選ばれるため、日頃の認知の積み上げが効くからです。

一方で、単価が極端に低く回転率だけで勝負している店や、席数が少なく認知拡大の受け皿がない店は、まずGoogleマップやSNS、店頭導線の整備を優先すべきです。

地域密着型メディアの一般的な相場

各局が公開している料金をもとに、相場感を整理します。局や地域によって幅がありますが、目安は次の通りです。

媒体・メニュー内容料金目安
コミュニティFM スポットCM20秒CM 1回1回1,000円台〜5,000円程度
コミュニティFM 番組協賛・コーナー提供スポンサー、5分コーナー等月1万円台〜
コミュニティFM 自社番組番組枠の買い取り月1万〜8万円前後
ケーブルテレビ スポットCM15秒・30秒の映像CM1回1,100円〜数千円
ケーブルテレビ 静止画CM写真+ナレーション1回550円〜
ケーブルテレビ L字・バナー地域チャンネル内表示月3万円台〜
ケーブルテレビ パッケージ静止画CM月60回等のセット月5万円前後〜

実際の公開料金をいくつか挙げます。

コミュニティFMでは、青森県八戸市のBeFMが20秒スポットCMを1本2,750円(税込・CM制作費含む)で提供しています。秋田県の鹿角きりたんぽFMは、20秒CMの放送料金が1回1,800円、CM制作費が20秒5,000円からです。福島県のエフエムEGAOでは、20秒CMが1回5,000円、広告主が出演する5分コーナーの制作・放送が1回20,000円(税別・制作費別途)という料金です。

ケーブルテレビでは、茨城県つくば市のACCSが参考になります。スポットCMは15秒1,100円・30秒2,200円、静止画CMは1回550円、L字バナー広告は月1,440回以上の表示で月額33,000円(いずれも税込)です。CM制作費は別途となります。

J:COMの関西エリアでは、15秒の静止画CMを1エリア月60回放送するパッケージが月額50,000円(税別)です。簡易CM制作費は100,000円(税別)からですが、1クール(3カ月)以上の契約なら制作費が無料になります。

注意点は2つです。多くの媒体でCM制作費が放送料金と別であること。そして、料金は改定されるため、必ず各局の最新の公開情報を確認することです。

現実的な始め方としては、月3万〜5万円前後の枠で3カ月テストするのが妥当なラインです。

採算の考え方も示しておきます。仮に月5万円を投じるなら、粗利率65%の店では約77,000円の追加売上が回収ラインです。客単価4,000円なら、月20人前後の追加来店に相当します。この人数を現実的に狙えるかどうかが、投資判断の目安になります。

まとめ

ローカルFMやケーブルテレビのスポンサーは、店舗集客の選択肢として「あり」です。判断のポイントを整理します。

  • 目的は即効的な予約獲得ではなく、エリア内での知名度向上
  • 地域情報を扱う媒体なので、特に情報番組との相性が良い
  • 人口が密集した地域なら、低コストで商圏内に深くリーチできる
  • 知名度が低い店舗、気軽に来店できるラーメン店やレストランとの相性が高い
  • 相場は月1万円台から。まずは月3万〜5万円で3カ月のテストが現実的

そして最後に重要な前提があります。地域媒体は、来店までの導線が整っていて初めて効果を発揮します。Googleマップの情報整備、放送を聴いた人向けの特典、LINEやInstagramへの接続。これらとセットで設計することで、認知が来店に変わります

自店の商圏、知名度、業態と照らし合わせて、投資判断の材料にしてください。

小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

検索

目次