2026年のSNSマーケティングは生成AIが必須!表現力拡大で面白い運用で知名度アップ

2025年は環境として激しい変化がありました。

例えば、SEOでは、GoogleがAIオーバービューやAIモードの影響を受けていることや、アルゴリズムに知名度や事業実績が重視される傾向にあり、サイト訪問が2年前に比べると3割減っているとされています。

知名度がないアーリーステージの事業がスモールビジネスがWebの環境で拡大していく手段が限定されるようになってきました。

その中で、生成AIが発展したことで、比較的高品質な画像、動画、音声、音楽を生成することができるようになりました。この環境は、アイデア次第で表現方法を拡大していくことができ、高度なSNSマーケティングを仕掛けることもできるようになっています。

来年以降、音声生成AIのelevenlaboの日本モデルが登場することもあり、キャラクター(アバター)を使ったSNS運用が積極的に行われると予想されます。

目次

1. 今後のSNSマーケティングとは?

SNSマーケティングを取り巻く環境は大きく変化しています。

従来のSNSマーケティングは、特定のSNSを攻略するような感覚で取り組みをされていることが多かったですが、現在は複数のSNSがそれぞれのユーザーを抱えていたり、横断的にコンテンツを閲覧するユーザーが増えています。

また、生成AIにより高度なコンテンツを生成することができるようになったことで、「魅力的なコンテンツをそれぞれのSNSに配信する」という感覚での運用が求められています。

1-1. 複数のSNSを網羅する必要性が増してきた

日本では相変わらずX(Twitter)のユーザーが非常に多いですが、世代や趣味趣向によって、複数のSNSを横断してみるのが一般的です。また、どのSNSも拡散力があるため、バズる可能性があります。

つまり、SNSマーケティングに着手するにあたっては、どれかのSNSに注力すれば良いということではなく、InstagramやYoutube、TikTokなどの主要なSNSは網羅しておく必要性があると言えます。

1-2. 生成AIにより表現が多様化している

生成AIは近年大きく進化しています。特に顕著なのは動画生成であり、2年前はエラーだらけの成果物が生成されることが多かったですが、近年の動画は、リアルな動画やグラフィックを出力することができます。

そのほかにも、音楽や音声を生成することができ、表現の幅が大きく広がったと言えます。

これは、イメージキャラクターを保有している企業やブランドが、そのキャラクターを動かしたり、歌を歌わせることができるコンテンツを生成することができるようになったことを意味しています。

キャラクター生成midjourney Stable Diffusionなどの画像生成AI
DELL-E3 nanobananaなどの各種画像生成モデル
動画生成Kling vidu Veo Sora gen domoAI
Higgsfield
音楽生成suno udio Tunee soundraw
音声生成elevenlabo
主要な生成AI

2. 具体的に今後のSNSマーケティングはどのように着手すべきか?

Xでは、Youtubeに投稿されたコンテンツをXの画面のまま視聴することができるようになりました。また、音楽を各種プラットフォームに配信することで、InstagramやTikTokのインフルエンサーが、配信したオリジナルの楽曲を使って、動画を作るようなことも期待ができるようになりました。

つまり、「自社のアカウントで投稿をする」以外の選択肢がSNSマーケティングでは増えており、高い効果も期待されることができるようになっています。

2-1. 大前提として注目を集めるコンテンツを生成しなければならない

以降で今後のSNSマーケティングについて触れますが、大前提として「投稿する」「コンテンツを作る」という感覚では、注目を作ることができません

マーケティングでは、最低限対象にしているターゲット層の注目を集めなければなりません。興味も持たれない、面白くもないコンテンツは、タイムラインの雑音でしかなく、そこから購買行動に発展することは考えづらいです。

人気のインフルエンサーなどを参考にするのも良いですが、最低限自分の目線で面白いと感じるコンテンツを提供しましょう。投稿している主体が面白いとも感じないコンテンツは、他者からはさらに厳しい評価を受けることが多いからです。

2-2. キャラクターを作る

象徴するキャラクターを作ります。たとえば、各地の温泉地をプロモーションするために、株式会社エンバウンドでは温泉娘を展開しています。キャラクターを用意する良い点は、馴染まれやすいことに加えて、実在する人物と違って退職がないからです。なので、継続してプロモーションを行うことができます。

キャラクターの生成は、画像生成AIを使います。例えば、以下のキャラクターはnijijourneyを使って作りました。一部デザインにはツッコミどころがありますが、今回はスルーします。

キャラクターのデザインがあれば、nanobananaを使うことで、ポージングも自由にすることができるため、欲しいコンテンツに合致した画像を用意することができます。

2-3. 音声を用意する

次にキャラクターのイメージに合致した音声を用意します。音声は、動画コンテンツを作る時に活用します。elevenlaboの日本語モデルが登場する予定があります。音声を自由に作ることができるようになると、動画内で会話や紹介動画を作ることができるようになります。

生成AIで音声を作るため、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、フランス語、ドイツ語、イタリア語などに変更することができます。

2-4. 動画を作る環境を用意する

また、動画生成AIには、音声に合わせて話をしているように見せるリップシンクと呼ばれる機能があるものがあります。KlingやDomoAIを使うことで、自然な会話をしている動画を生成することができます。

動画生成AIは、動画の素材を生成するものであり、つなぎ合わせることはできません。そのため、動画編集ソフトが必要になります。

代表的な動画編集ソフトには以下のようなものがあります。

Adobe Premiere Pro・映像制作の現場で最もポピュラー
・アドビ公式講座「クリエイティブカレッジ」に参加可能
・Adobeエコシステムで本格的なコンテンツ制作に対応
Final Cut Pro・Appleが提供する買い切り型の映像編集ソフト​
・iPad用のFinal Cut Proも販売されており、多くのコンテンツクリエイターに利用されている
・映画のような高度な編集が可能で、プロレベルの映像制作に対応
Filmora・直感的でシンプルな操作画面、ドラッグ&ドロップで簡単編集
・1,000種類以上のエフェクト・トランジション・音楽を搭載
・買い切り8,980円、モーショントラッキングやクロマキーも標準装備

2-5. 動画を生成する

動画生成AIごとに特徴があり、用途に合った動画を作ることができます。

たとえば、歌を歌っているような動画を作ったり、話をしているような動画を作る場合は、音声に合わせた口の動きをさせることができるリップシンク機能が優れているdomoAIなどのサービスを使います。

AI名特徴解説
Sora 2OpenAI開発の最新版。テキストや画像から高品質・高解像度(最大1080p)な動画を生成。物理演算や光の反射などリアルな表現に優れ、動画拡張・リミックス・ブレンド機能も搭載。実写同然のクオリティで映画製作から広告まで幅広く対応。
Luma AI Luma AI開発の次世代モデル。テキスト・画像から高品質映像生成。従来版より自然な動き再現が可能。実写風の動画生成に強い。クリエイター向けの高度な制御機能も搭載。
DomoAISNS投稿向けの軽量AI。商用利用対応。リーズナブルな金額で利用することができ、動画から動画を生成することができたり、高度なリップシンク機能があるのが特徴。
KlingAIクリエイターに最も人気のあるモデル。涙や皮膚質感など細部がリアルに描写でき、物理表現(重力・反射・液体流動)が大幅強化。カメラワーク(ドローン視点・トラッキングショット)がより忠実に実現され、固定ショットでも画面破綻が少なくなった。
映画のようなクオリティで体操やフィギュアなど激しい動きもリアルに表現。
viduアニメに強いモデル。複数キャラ一貫性が強い。アニメ・リアル両方に対応し、わずか10秒で4K相当映像を生成。iOS/Androidアプリ完備で商用利用可能な有料プラン展開中。
Runway Gen-42025年3月発表のモデル。単一画像とテキストプロンプトから5~10秒の自然な映像を生成。マルチモーダル対応で複雑な指示に対応。プロフェッショナル映像制作向け最新鋭で、さらに発表されたGen-4.5では物理法則を詳細に理解しているため、高画質のVFXにも対応している。
Google Veo 3.1Google開発の高品質動画生成AI。テキスト・画像から映像を制作。精度と速度で優位。エンタープライズ向けソリューションとしても展開。大規模企業向けの安定性重視。
Grok無料でもウォーターマークなしで、5秒の動画生成には使うことができ、アニメにも実写にも強い。

現状、Grokが無料でも5秒の動画素材を生成することができるため、コストを抑えたい時は、Grokを使うのが良いでしょう。今後の方針転換で、ウォーターマークの設置や使えなくなることは十分にあり得ます。

2-6. 漫画を生成する

SNSのコンテンツとしては漫画も人気のフォーマットです。4コマで完結に読みやすい漫画を作ることができれば、テキストだけの投稿よりも注目を集めることができます。4コマ漫画の生成は、nanobananaですることができ、専門知識がなくても作ることができます。

3. 今後着手すべきSNSはどれか?

結論から言えば、影響力のあるSNSは全て行った方が良いです。上記のプロセスでは、ショート動画や漫画を生成することが多くなりますが、これらのコンテンツのフォーマットはほとんどのSNSで投稿が可能だからです。

3-1. X(Twitter)

総務省 令和7年版 情報通信白書|コミュニケーションツール・SNS

日本では主要なSNSです。テキスト、画像、動画を投稿することができます。また、リンクも自由に設置することができるSNSであるため、情報発信のポータル的な役割を発揮します。Xのアルゴリズム上、X Premiumの有料版の方がおすすめなどでブーストされやすいため、最低でもブルーバッジでの運用が必要になります。

3-2. Instagram

Xに並んで日本では主要なSNSの一つです。テキストのみの投稿やリンクを含んだ投稿はできませんが、画像や動画を使った情報発信をすることができます。InstagramはXに比べるとユーザー層が若干若く、女性のユーザーが多いです。Instagramで投稿をする際は、リール動画を投稿することで、フォローされていないユーザーにもリーチすることが期待されます。

音楽生成AIを使っている時は、Instagramに配信をすることもできるため、インフルエンサーの動画に使ってもらうことができれば、知名度の向上を狙うことができるようになります。

3-3. Youtube

Youtubeは世界最大の動画プラットフォームです。通常の動画のほかにショート動画(Youtube short)を投稿することができ、ほかのSNSに比べるとアカウントの育成がなくてもリーチを稼ぎやすいことが特徴として挙げられます。動画生成AIで作ったショート動画を投稿し続けると、新たなファンの獲得にも繋がります。

3-4. TikTok

TikTokは若年者を中心にしたショート動画のSNSです。生成AIを使ったシュールな動画も多く、ジョークを交えた面白さを優先したコンテンツを作るのがバズりやすくなります。音楽生成AIを使っている時は、TikTokに配信をすることもできるため、インフルエンサーの動画に使ってもらうことができれば認知度を広げることができます。

どのようなSNSの投稿をした方が良いのか?

SNSの投稿パターンは増えています。従来は文字やせいぜい画像を設置するまでの表現の幅しかありませんでしたが、動画、音声、音楽の配信を行うことができるようになり、生成AIの組み合わせ次第では表現の幅を広げることができるようになりました。

例えば・・・

  • XやInstagram向けに、イメージキャラクターの口を動かして、会話や挨拶をしているショート動画を作成する
  • PRしたい商品をイメージした音楽を作成し、全てのSNSに向けて配信を行う
  • イメージキャラクターとダンス動画をトレースしてキャラクターが踊っている動画を配信する
  • オリジナルのPR動画を動画生成AIで作成して、ショート動画を作り、こまめに魅力を配信する

まとめ

Webの環境は激しく変動しており、知名度の高さや実績が十分にある事業者でなければ、SEOなどの古くからのマーケティングの攻略は非常に難しくなっています。

ただし、悪いことばかりではなく、さまざまな機能に特化した生成AIが登場しているため、専門的知識がなくても、画像、動画、音声、音楽を比較的高品質で生成ができるようになりました。

表現豊富なコンテンツを作成することで、魅力的なコンテンツを生成することができるようになりました。これにより、複数のSNSに配信していくことができるようになりました。

特に知名度を拡大していくための手法としては、「面白い」「興味深い」コンテンツを配信していくことが当然に重要であるため、誰にも見向きもされないお知らせ利用からは脱却していくチャンスでもあります。

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この記事を書いた人

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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