ポスティング広告とは?効果・配布枚数の目安・依頼方法を解説

ポスティング広告とは?効果・配布枚数の目安・依頼方法を解説
最初に結論

開業やセールの情報を店舗周辺に広く浸透させたいときは、ポスティング広告が有力な選択肢です。集客のカチプロでは、特定の地域への告知を重視する場合、ウェブ広告よりも有効と判断することが多くあります。

まとまった枚数を配布するなら、印刷と配布を業者にまとめて依頼する方法がおすすめです。配布エリア・チラシの内容・配布時期を決め、配布後は実際の来店や購入につながったかを確認しましょう。

ポスティング広告とは?

ポスティング広告とは、チラシやパンフレットなどを住宅やオフィスの郵便受けに直接配布する広告手法です。配布する地域を指定でき、新聞を購読していない世帯にも届けられます。ただし、投函禁止の建物などもあるため、地域内の全戸に配布できるわけではありません。

視覚的なデザインやキャッチコピーが重要で、地域のイベントやセール案内だけでなく、店舗開業時のお知らせにも効果的です。デジタル広告と違い、物理的な存在感があり、高齢者やデジタルメディアを利用しない層にも効果的です。

ポスティング広告はどの程度効果があるのか?

開業や大きな集客が期待できるタイミングで活用する

店舗マーケティングでは、開業時や周年イベント、季節のセールなど、大きな集客が期待できるタイミングでポスティング広告が使われる傾向があります。来店するきっかけを用意し、商圏内の住民にまとめて知らせたい場面に向いています。

ウェブマーケティングは興味・関心などによるターゲティングに強みがありますが、特定の地域内に情報を浸透させたいときには、ポスティング広告の方が有効と集客のカチプロでは判断することが多くあります。これは、目的や商圏に応じた実務上の判断です。

チラシで店舗の存在や特典を知ってもらい、QRコードからメニュー・予約ページへ案内すると、ウェブ施策とも組み合わせられます。配布しただけで認知や来店が保証されるわけではないため、配布後の反応まで確認しましょう。

「1,000枚で3件」を配布計画の目安にする

ポスティングの業界では、「1,000枚配布して3件顧客化できればよい」という目安が語られます。いわゆる「せんさん」で、割合にすると0.3%です。ただし、業種・商圏・特典・チラシの内容によって結果は変わり、すべての広告に共通する平均値や成果の保証ではありません。

例えば、新規顧客30組を目標にし、配布枚数に対する顧客化率を0.3%と仮定すると、必要な配布枚数は次のように試算できます。

必要な顧客数 ÷ 想定する顧客化率 = 配布枚数の目安

30組÷0.003=10,000枚

この条件では、10,000枚が配布計画の目安です。問い合わせやクーポン利用などの「反応」と、実際の来店・購入による「顧客化」は分けて数えましょう。問い合わせ率が0.3%でも、問い合わせた人が全員購入するとは限りません。

ポスティング広告を成功させるためのポイントとは?

ポスティング広告を成功させるには、反応を左右するチラシのクリエイティブと配布数・エリアの選定が重要になります。

チラシのクリエイティブ

ポスティング広告の成功には、チラシのクリエイティブが重要です。

魅力的なキャッチコピーは、ターゲットの関心を引き、読者に行動を促すための第一歩です。チラシは折って投函されることもあるので、そのチラシを見た時に一瞬でどんな情報が掲載されているのかわかるサイズやフォントを使うことがポイントです。

また、提供するサービスや商品の価値を明確に伝えることが重要です。具体的なメリットや特徴を強調し、ターゲットが「これを試してみたい」と思うようにしましょう。

そして、最も重要なことは、チラシを受け取った人に、具体的にどのような行動をとって欲しいのかを明確に示すことです。特定の行動を促すメッセージをCTA(コール・トゥ・アクション)と呼びます。CTAを必ず含め、具体的な行動を呼びかけます。例えば、「今すぐ予約!」や「このクーポンを持参してご来店ください」などがあります。また、期限を明示すると、限定感が出ますので、行動をより引き起こすことができます。

配布エリアの選定

配布エリアの選定もポスティング広告の成功に欠かせない要素です。

配布数を確保するだけでなく、効果が見込めないエリアを避けることも重要です。近隣住民の来店が目的なら住宅地を中心に、会社員のランチ利用が目的なら事業所のある地域も候補にするなど、顧客の生活や利用場面に合わせて考えます。

ターゲット層の多さに加え、店舗までの移動時間や競合との位置関係を確認しましょう。競合が少ないだけで需要があるとは限りません。既存顧客がどこから来ているかも、配布エリアを決める手がかりになります。

ポスティングは自分で行うべきか、業者を使うべきか?

結論からいえば、店舗集客のためにまとまった枚数を配るなら、集客のカチプロでは業者への依頼をおすすめします。自分で配る方法もありますが、自分の時間を消費し、配布できる範囲も限られるからです。「1,000枚で3件」を計画上の目安とする場合、30件の顧客化を目指すには10,000枚規模になります。本業の時間も含めて判断しましょう。

自分でポスティング(セルフポスティング)のメリットとデメリット

自分で配布する場合、配布対象を選べるというメリットがあります。また、配布時に近隣住民にあいさつをすることで、地域とのつながりを深めることも可能です。しかし、広域に配布することは困難であり、多くの時間と労力を費やすことになります。特にビジネスオーナーにとっては、本業に集中する時間が削減されるため、結果的に効率が悪くなります。

業者を使うメリット

印刷と配布をまとめて受け付けるサービスなら、窓口を一本化できます。広い地域やまとまった枚数の配布を任せられるため、店舗側はチラシの内容や来店後の対応に集中できます。印刷込みのプランと配布だけのプランがあるので、見積もりに含まれる作業を確認しましょう。

ポスティングの依頼方法

印刷を依頼するときに、配布も同時に申し込めます。スプリントやラクスルなどの「印刷+ポスティング」サービスが代表的な選択肢です。通常のチラシ印刷だけを注文するのではなく、配布付きの商品・サービスを選びます。

  1. 配布場所と時期を決める
    店舗の住所を起点に、候補エリアと配布を終えたい日を決めます。セールや開業の告知は、開催前に届く日程にします。
  2. 印刷と配布の条件を選ぶ
    用紙サイズ・紙質・片面/両面・カラー・枚数に加え、配布エリアや配布方法を指定します。
  3. 総額と日程を確認して注文する
    印刷費と配布費、追加料金、配布予定期間、報告方法を確認します。印刷済みのチラシがある場合は、配布だけの依頼が可能か問い合わせます。
  4. 入稿し、不備の修正と受付確定まで済ませる
    印刷データを提出し、必要な決済・最終確認を行います。入稿だけで受付確定になるとは限らないため、審査や修正の日数も見込みましょう。
  5. 配布完了報告と反応を確認する
    配布地域・日程・実配布枚数を確認し、店舗側で集計した問い合わせや来店の数と照らし合わせます。

配布完了日の2週間以上前を目安に入稿する

費用を抑えたい場合は、直前の手配を避け、配布完了日の2週間以上前を目安に入稿を済ませ、余裕のある日程で見積もりを取りましょう。入稿から配布までの期間に余裕を持たせることで、費用を抑えられる場合があります。

ただし、「2週間前なら必ず安くなる」という共通の割引条件ではありません。料金と締切はサービス・地域・配布方法によって異なります。ラクスルの案内にも、印刷1週間・配布2週間を見込み、完了日の3週間前に手配する例があります。配布希望日から逆算し、注文画面の料金と受付期限を確認してください。

ポスティング広告の実施のプロセス

初めて実施する場合は、企画から配布まで1〜2ヶ月程度の余裕を見て準備すると進めやすくなります。必要な日数は、制作の外注や審査、配布条件によって変わります。

STEP 1

目的とターゲットの設定

ポスティング広告の目的を明確にします。新規顧客の獲得、イベントの告知、店舗開業のお知らせなど、具体的な目標を設定します。次に、ターゲットオーディエンスを決定します。年齢層、性別、居住地域などの属性を考慮して、広告が最も効果的に届くようにターゲットを絞り込みます。

目的具体例ターゲットの設定CTAの例
新規顧客の獲得地元の新規レストランのオープン告知25歳から45歳の働く男女
家庭を持つ住民
外食好き
「今すぐ予約して、オープニング特典をゲット!」
イベントの告知地元のフィットネスジムの無料体験イベントの告知20歳から35歳の健康志向の若年層
運動に興味がある人
「無料体験クラスに今すぐ予約」
売上の増加小売店の季節セールの告知30歳から50歳の主婦・主夫
家庭用品・衣類をよく購入
「今すぐクーポンを持参して、割引を受けよう」
「通販サイトで◯日までセール中」
STEP 2

チラシのデザインとコピーライティング

ターゲットに響くデザインとコピーを作成します。魅力的なビジュアルとキャッチコピー、そして提供するサービスや商品の価値を明確に伝える内容を盛り込みます。予約や来店を促す具体的なCTA(コール・トゥ・アクション)も忘れずに記載します。

チラシは外注することもできますが、以下のデザインツールで自作することも可能です。テンプレートを使って手早く作りたい場合と、文字組みやレイアウトを細かく調整したい場合で選びましょう。

デザインツール特徴
Canvaデザインテンプレが豊富
ドラッグ&ドロップで簡単にデザインが可能
テンプレートからチラシを作成できる
Adobe ExpressAdobeの豊富な素材を使うことができる
デザインテンプレが豊富
操作も簡単である
Adobe Illustrator(イラストレーター)文字・図形・レイアウトを細かく調整できる本格的なデザインソフト。印刷用PDFの作成にも対応し、チラシを継続制作する場合の候補になります。操作や入稿データ作成の知識は必要です。
Affinityベクターデザイン・写真編集・ページレイアウトを扱えるアプリ。塗り足しやトンボ付きPDFの出力に対応します。印刷会社の指定するPDF形式・設定に合わせて書き出しましょう。
STEP 3

配布エリアの選定

発注時には、候補のエリアを地図上で確認し、実際に選べる配布方法と部数を確定します。店舗まで来やすい地域か、ターゲットの住居・事業所があるかを見直しましょう。選択エリア内でも全戸配布とは限らないため、見込部数と配布対象の条件を確認します。

STEP 4

ポスティング業者の選定と発注

配布候補の地域と枚数をもとに、印刷仕様・料金・配布期間を比較します。制作を始める前に候補業者の入稿形式を確認し、デザイン完成後に印刷と配布をまとめて発注するとスムーズです。具体的な手順は、前述の「ポスティングの依頼方法」を参考にしてください。

STEP 5

効果測定と評価

配布後は、専用のクーポンコードや問い合わせフォームで反応を確認します。反応数・新規顧客数・広告費を記録し、地域ごとの違いを見ながら次回の配布エリアやチラシを改善しましょう。
反応率 = 反応数 ÷ 実配布枚数 × 100
顧客獲得単価 = 制作・印刷・配布の総費用 ÷ 新規顧客数
売上だけでなく、獲得した顧客から得られる利益に対して費用が見合うかを確認します。

ポスティング広告のおすすめの事業者

ポスティング広告の事業者の中では、集客のカチプロはスプリントをおすすめしています。印刷と配布を一括で依頼できる手軽さに加え、配布エリアを検討するための機能があるからです。ラクスルも比較候補になります。料金は地域・枚数・用紙・配布期間によって変わるため、同じ条件で見積もりを比較しましょう。

Image 1 集客コンサルティングのカチプロ

スプリントの特徴の一つは、高度なターゲティング設定です。世帯収入や家族構成などの統計情報を地図上で確認し、想定する顧客が多い地域を選ぶ際に使えます。これは地域の傾向を示す機能で、個々の世帯の属性や顧客化を保証するものではありません。

ポスティング広告の出稿の際によくある悩み

ポスティング広告の適切な予算を設定する方法が分からない。

まず新規顧客の目標数と、1組の獲得にかけられる費用を決めます。例えば顧客化率を0.3%と仮定し、30組を目指す場合は10,000枚を目安に、制作費・印刷費・配布費を見積もります。反応率と顧客化率を混同せず、初回の結果を次回の予算に反映しましょう。

どのエリアに配布すれば効果的か分からない。

店舗の場合は、来店可能なエリアで考えます。この際に、主な顧客の移動方法を考える必要があります。自動車で来店する店舗では、業種や地域によって半径10〜20キロが候補になることもありますが、一律に広げず、実際の移動時間や既存顧客の住所分布から判断します。電車利用が中心なら、近隣の2〜3駅や駅周辺を候補にし、乗り換えや店舗までの徒歩時間も確認しましょう。

また、ポスティングは通販でも使えます。この場合は、世帯年収や密集度でターゲティングすることが多いです。

新聞折込とポスティング広告のどちらを選ぶべきか?

新聞折込は、新聞を購読している世帯にチラシを届ける方法です。集客のカチプロでは、店舗周辺への告知にはポスティング、通販では新聞折込を検討することがあります。ただし、店舗・通販だけで決めるのではなく、対象地域の購読世帯数、顧客層、配布単価を比較します。新聞未購読世帯にも届けたい場合は、ポスティングが候補になります。

ポスティングで苦情が心配です。

投函を望まない人や建物もあるため、苦情への備えは必要です。「投函禁止」「立入禁止」の表示や管理者の指示を守り、無断で立ち入らない配布方針を業者と確認しましょう。集合住宅への配布が一律に違法というわけではありませんが、管理者の意思に反する立入りなどが問題になることがあります。苦情の受付窓口と、再配布を止めるための共有方法も決めておきます。

ポスティング広告の効果が見込まれる業種は?

  • レストラン
  • カフェ
  • ファストフード店
  • フィットネスジム
  • スポーツクラブ
  • 美容室
  • ヘアサロン
  • エステサロン
  • リラクゼーションサロン
  • クリーニングサービス
  • 歯科医院
  • 医療クリニック
  • 学習塾
  • 予備校
  • 不動産業
  • リフォーム業
  • 建築業
  • 自動車販売店
  • 自動車整備工場
  • ペットショップ
  • ペットホテル
  • ペットトリミングサービス
  • スーパーマーケット
  • コンビニエンスストア
  • 専門店(衣料品、家電、家具など)
  • 観光業
  • 旅行代理店
  • イベントプロモーター

これらは、地域の住民や事業者に利用してもらえる可能性がある業種です。業種名だけで効果を判断せず、「誰に、どんな利用理由を、いつ伝えるか」を具体化して配布を計画しましょう。

小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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