飲食店の集客方法15選!自社支援の成功事例・集客攻略法を解説

この記事では、飲食店の集客のポイントや具体的な集客方法を解説するとともに、飲食店の集客をサポートしてきたかちプロジェクトが成功事例やよく質問されるポイントを解説しています。
特に、「すでに飲食店を開業しているけれど、集客がうまくいっていないことに悩みを感じるオーナー向け」に記事を作成しています。
開業後の飲食店の多くは、立地が万全というわけではありません。その中で具体的な対策を積極的にしていかないと客数が伸びることがありません。
しかし、いざ積極的にマーケティングをしようと思っても、「飲食店は他の業種よりも業者も多いし、何が自分のお店に合致しているのかが分かりづらい」です。
特にこのあたりを整理するために、内容を厳選し、自社で支援した成功事例の考え方のプロセスを掲載しています。
飲食店の集客はどうするのが良い?

飲食店における集客とは、客数を伸ばすための一連の対策のことを指します。
飲食店の場合は、集客を簡単に分類すると、以下の2つの段階に分かれます。
- 見込み客に来店してもらい新規顧客になってもらう新規の集客
- 新規顧客から固定客になってもらうためのリピーター集客

最終的に、固定客を増やすことで、売上の大幅な増加と利益率を改善させることができます。「新規と既存、どちらが大事」という論争があり、既存とされていましたが、新規顧客の集客と既存顧客の集客は、連続した流れを作ることが重要です。どちらも用意しないと厳しい時代だと言えます。
これは、上位20%の顧客が全体の売上の80%を占めるとされる20:80の法則や5%の顧客離反を防ぐことができれば25%の利益を守ることができるとされている5:25の法則などから言えます。
飲食店の新規顧客の集客とは?
飲食店の新規顧客の集客は、一度も来店したことがない見込み客に店舗に足を運んでもらい、購入してもらうことを意味します。新規顧客の集客に成功するためには、「適切なターゲティング」、「適切な広告の選定」、「来店動機になる情報を提供し、効率良く予約を受け付ける仕組みを用意すること」が重要です。
なお、広告にお金をかけることができないことで、見込み客が、店舗の存在を知るまでの時間が長くかかりますので、集客の成功率がガクッと落ちます。
飲食店のリピーターの集客とは?
一方、リピーターの集客は、既に店舗のサービスを体験したことのあるお客様を、再び来店させるための取り組みを指します。料理やサービスの質を高め、満足度を向上させることはもちろん、お客様とのコミュニケーションを通じて信頼関係を構築し、店舗への愛着を深めてもらうことが重要です。
ここで重要になるのは、新規顧客といつでもコミュニケーションが取れる環境を作ることです。今の時代では、LINEが主力ですが、システムによってはメール配信も有効です。こちらから積極的に再来店の動機づけになるようなクーポンや旬の情報を届けることで、来店頻度の向上に効果があります。
リピーター集客の課題は、LINEのフォロワーやメールアドレスの獲得を効率良く行うことです。これらは、飲食店が広告に頼らない集客力に直結するからです。お店に来たら、自然に登録する仕組みを用意しておく必要があります。
飲食店の集客を攻略するポイント

飲食店の集客の対策で外せない7つのポイントがあります。
- ターゲット顧客を明確にする
- 店舗コンセプトを確立する
- 来店する動機づけをする情報を用意する
- 業態に合わせた集客方法の選択する
- LINEのフォロワー又はメールアドレスの収集は効率的に行う
- 悪天候時のロスの対策を用意しておく
- 主要キャッシュレス決済は全て導入する
飲食店において立地は生命線です。立地によって、客層や集客の難易度が異なるからです。しかし、ほとんどの飲食店は立地が良いとは言えませんし、この記事を読んでいる飲食店オーナーも例外ではないでしょう。そのため、立地の問題を除外して言及します。
1. ターゲット顧客を明確にする

集客の第一歩は、ターゲット顧客像を明確にすることです。これは、メニュー開発やコンセプトの設定、そして、広告媒体の選定に必要な情報だからです。
よく言われがちなターゲティングといえば、「30代女性」という抽象的な設定です。30代女性でも、年齢、性別、職業、嗜好、ライフスタイルはまばらであり、「子供が複数いる既婚女性」と「子供がいない未婚女性」では、消費者行動は大きく異なります。
そこで、ペルソナを設定します。
例えば、「32歳の女性会社員で、健康志向が高く、オシャレなカフェでランチを楽しむのが好き」というようなペルソナを描きます。ペルソナ設定のコツは、本当に狙っているターゲット層の中央値を狙った具体的な人物像を描くことです。
2. 店舗コンセプトを確立する
店舗コンセプトは、ペルソナの心を掴む重要な要素です。料理のジャンル、雰囲気、価格帯などを明確にし、他店との差別化を図りましょう。コンセプトに合わせた店内デザインやメニュー開発も欠かせません。
店舗コンセプトには独自の強みを活かすことも重要です。例えば、ブランド牛などの集客力がある食材を優先的に扱うことができることは、独自の強みと言えます。
最近はお一人様の利用も増えています。カウンター席を用意するのも入店しやすくなるため効果的です。また、完全個室や大型の個室を確保することができると、法要、会食、宴会などの顧客ニーズに応えることができ、大人数の集客を増やすことができます。
3. 来店する動機づけをする情報を用意する
いくらターゲットを絞り込んでも、店舗の魅力が十分に伝えることができないのであれば、集客には直結しません。来店予約をしたくなるだけの情報を用意する必要があります。情報は、テキストだけでなく、画像や動画の形式で表現可能で、集客をする方法に合わせて適切な形式で表現します。
また、集客をする上で、「何の情報が集客の動機付けになるのか?」を知っておく必要があります。

上記は、株式会社リクルートライフスタイルが飲食店の初回利用と2回目以降の利用の要因を集計したものです。この数値が大きいものほど、飲食店を探している時に重要な要素として取り上げているという意味です。
このことから飲食店を探している人は、以下の情報を特に重視していることがわかります。
50%を超えている(半数の人は参考にする) | 料理・メニュー |
25%を超えている(4人に1人は参考にする) | コストパフォーマンス 店内の清潔さ 客層や雰囲気 利便性 |
最も大きな来店動機は、「料理・メニュー」で、50%を超えます。そのため、飲食店の集客では、食欲をそそる料理の画像や動画の豊富さが重要です。これは、すべての集客で使いますので、プロのカメラマンをチャーターし、用意しておきましょう。
そのほかにも、コストパフォーマンス、店内の清潔さ、客層や雰囲気、利便性が25%を超えています。これは、ビジネスに使う会食をイメージすればわかりやすいですが、予算、会食相手の印象、会食ができる店舗であるか、個室の有無などの飲食店を探す際の制約に直結しますので、掲載が必要な項目です。
4. 業態に合わせた集客方法を選ぶ
飲食店の集客方法と一言で言っても、ランチのような自分の意思決定でお店選びをする場合と、ディナーのような複数の人との会食が原則のお店選びをする場合では、全然中身が異なっています。
難しい理論を持ってくると、二重過程理論と呼ばれる現象で、1人のみの消費の場合は、過去の経験からたまたま見た情報で瞬発的に意思決定をするとされており、それ以外の場合は、条件を設けて慎重に意思決定をするとされています。
飲食店に当てはめると、以下のようなことが言えます。
- 1人で食べる食事は、SNSで見た写真などで直感的にお店選びを行う
- 複数で食べる食事は、グルメサイトやGoogle検索を用いて慎重にお店を選ぶ
つまり、ランチの集客では、SNS広告などのいわゆるプッシュ型の広告が有効ですが、グルメサイトやGoogle検索の対策では効果が薄いと言えます。逆に、ディナーの集客は、検索して飲食店を探す人が多いので、グルメサイトやGoogle検索の対策が必須と言えます。
5. LINEのフォロワー又はメールアドレスの収集は効率的に行う
リピーターの集客では、すぐに情報を顧客に提供できる環境づくりをすることが重要であると言及しました。顧客とのコミュニケーションツールとして、LINEやメールマガジンが活用されます。この時に、LINEのフォロワーやメールアドレスを効率的に収集できるかが、重要になります。そして、登録率が10%と50%では効果に天地の差が生まれるため、収集する仕組みを意識的に作ることが必要です。
- LINEの場合は、モバイルオーダーや会員証を使うことができるLINEミニアプリを導入すると、公式アカウントにあわせてフォロワーを獲得することができる。
- メールアドレスの収集は、ウェブ予約を導入すると収集することが可能。
6. 悪天候時のロスの対策を用意しておく
この時のロスを減らすための対策を用意しておく必要があります。
- 雨の日限定メニューやサービスの用意する
- 予約制を導入する(キャンセルポリシーを用意すると、雨が理由で失客しづらくなる)
- 雨の日限定メニューを用意する
- 来店予想のAIを導入し、仕入れ量を最適化する
また、悪天候が理由で閑散としている場合は、LINEやメールマガジンのほかにSNSを育成していると、リアルタイムに情報を出すことができるので、雨の日の集客のコントロールも効きやすくなります。
7. 主要キャッシュレス決済は全て導入する
キャッシュレス決済は、手数料がかかることがかかることがネックですが、以下のことが理由で、集客が困難になります。
- 日本国内のキャッシュレス決済は、全体の決済の約4割に到達
- 日本国内では、飲食店を選ぶ時にキャッシュレス決済を導入していないことで敬遠したことがある人が約4割に到達
- 財布の中身の現金は、約半数の人が1万円未満
- 訪日外国人の市場が伸びている
- 最近は強盗が多い
つまり、現金払いにこだわることが顧客を選ぶばかりか、半数以上の人は1万円以上の決済ができないことを意味しています。また、昨今では、現金払いのみにすることで、売上全てが店内にあることを外部に公開していることになりますので、強盗に入られる確率が高まります。
そのため、キャッシュレス決済は、集客だけでなく、「高い顧客単価にするため」や「安全性」のためには、対応が必須です。
現在は、キャッシュレス決済に対応したiPadなどで起動するモバイルPOSレジを導入すれば、主要なキャッシュレス決済をまとめて導入することができます。ただし、POSレジは、作業のデジタル化により生産性を上げるための基幹的なシステムであるため、どれでも良いわけではありません。以下の記事を参考にしてください。
飲食店の集客に効果的な具体策15選
ここからは、飲食店の集客に効果的な具体的方法を15個ご紹介します。新規客の獲得とリピーター対策、それぞれに有効な施策を挙げていますので、自店の課題に合わせて試してみてください。また、かちプロジェクトの視点で、集客を成功させるためポイントをそれぞれ紹介しています。
1. 看板・名物メニューの開発


飲食店の集客力を支える源です。
重要度は、★★★★★です。
看板メニューは人気店を目指す上では必須です。ないと、集客がうまくいきません。
看板メニューは、店舗の代名詞となる一品です。他店にはない独自性の高いメニューを開発し、店舗の顔として発信することで、新規客の興味を引き、リピーターの満足度を高められます。看板メニューは、幅広い顧客に愛されることを意識して作成しましょう。
看板メニューは、力を入れていることを自分から伝える必要があります。すべての販促物で大きく言及するとともに、メニューブックや券売機でも看板メニューであることを訴求します。
2. ポスティング広告の活用【新規客向け】


ポスティングは開業やイベントのお知らせに使います。
重要度は、★★★★★です。
ポスティング広告は、店舗の周辺エリアに直接チラシを配布する集客方法です。ターゲットとなる地域に絞ってアプローチできるため、効率的に新規客を呼び込めます。チラシのデザインは、店舗の魅力を十分に伝えられるよう工夫しましょう。期限を設定したクーポンをつけることで来店を促すことができます。
初動が重要な集客の時に選択する集客方法です。特に、忘年会、新年会、歓迎会、送迎会と、12月から4月の時は、大型の宴会が獲得しやすい時期になっています。11月中旬あたりから実施すると、予約の入りを良くすることができます。
3. Googleビジネスプロフィールの運用【新規客向け】


顧客が営業日時を確認するために使います。
いわゆる玄関のようなもので、メニューと店内イメージを中心に豊富に画像を登録しましょう。
重要度は、★★★★★です。
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップで店舗情報を表示させるための無料ツールです。店舗の基本情報や写真、営業時間などを登録することで、潜在顧客に店舗の存在をアピールできます。カスタマーレビューへの返信など、定期的な運用が集客につながります。
集客の効率性を高めるために以下の点を押さえましょう。
- 食欲をそそる画像を登録(料理の見た目がチェックされるから)
- メニュー登録は完璧に行う(口コミにメニューの言及が追加されるから)
- 予約システムとの連携(席だけ予約の場合のみGoogle上で予約が可能。コース予約の場合は、予約システムに直接リンクする)
- 口コミには、ポジティブな返信を行う
4. MEO対策・ローカル検索広告【新規客向け】

Googleマップでお店を探す時に見つかる要素です。
知名度が影響しますので、マーケティングを積み上げることで順位が改善されます。そのため、特別意識的に対策することは、口コミを収集すること、Googleビジネスプロフィールを更新することくらいですので、予算に余裕がない時に着手するものではありません。
そのため、重要度は、★★☆☆☆です。すぐに集客ができる施策を優先しましょう。
Googleマップ上の順位は、複数の要素により複合的に順位決定がなされます。また、対策ですので、実際に集客に効果が発生するために時間を要しますし、何より上位表示が確定で起こるものではありません。
そのため、ローカル検索広告(Google広告)を使って、ビジネスプロフィールを上位表示させることもあります。ただし、ローカル検索広告はクリック課金であるため、客単価が低い飲食店には向かない広告です。後述するグルメサイトで十分に集客ができない時に検討しましょう。
5. グルメサイトへの出稿【新規客向け】


飲食店は自店舗のホームページでSEO対策が難しいです。
グルメサイトで宴会やディナー予約を獲得します。
重要度は、★★★★☆です。
食べログなどのグルメサイトは、飲食店探しで利用されることが多く、集客に直結します。店舗情報や料理写真を魅力的に掲載し、ユーザーのアクションにつなげましょう。口コミへの丁寧な返信も、好感度アップに役立ちます。
予約獲得には、限定メニューのほかに、飲み放題メニュー、松竹梅の3段階メニューを用意し、4半期に1回更新します。グルメサイトの種類は、以下のリンクで解説をしています。
グルメサイトを選ぶ時は、①サイト内検索で上位表示が可能であり、かつ、②グルメサイトに集客力があるかで選定します。
グルメサイトは、集客力のある食べログを筆頭に、楽天エコシステムに含まれる楽天ぐるなび、リーズナブルな居酒屋探しに使われるホットペッパーグルメの中から、まず導入します。
出稿要件が合致していれば、一休.comレストランやOZmallに出稿することができます。これらのグルメサイトは集客力が強く、月額もかかりませんが、予約されたコースの売上の一定割合が予約手数料としてかかります。
6. SNS広告【新規客向け】


激戦区では、グルメサイトで上位表示することが難しくなります。そのため、SNS広告を使い、Instagramなどでエリアを絞り込んで露出をします。ランチの集客にもおすすめです。
重要度は、★★★★☆です。
Instagram、Facebook、X(Twitter)などの SNS広告は、ターゲットとなる見込み客に効果的にアプローチできる広告手法です。これは、地域を限定した広告を出すことができるからです。
また、競合他店が多い地域では、Googleマップ検索でも、グルメサイトの検索でも露出するのが難しいです。その時に、効果的に露出する方法として挙げられます。
飲食店では、来店動機の50%以上は料理だと答えているため、集客力のある看板メニューなどの画像やショート動画を用意して積極的に配信しましょう。
7. SNSでの情報発信【新規客&リピーター向け】

SNSで飲食店の情報を探している人は一定数います。特にラーメンなどは、口コミで人気店がラーメン通を中心に拡散されます。
重要度は、★★★★☆です。
飲食店にとってSNSは、新規客の獲得とリピーターとのつながり強化に欠かせないツールです。その店舗の魅力的なメニュー、店内の様子、限定メニューなどの紹介に積極的に投稿を行いましょう。
飲食店の集客に向いているSNSは、Instagramです。ラーメン屋などは、Xと適合性が高く、若年者層を対象にしている飲食店ではTikTokも効果的です。(Xの場合は、有料化した方が視認性を高めることができます。リポストキャンペーンを行う時は、有料化が必須です。)
料理の画像のほかにも、ショート動画をアップすることができますので、調理過程をまとめることで、興味・関心を集めることができます。
8. デリバリーサービスへの対応【新規客向け】


特に立地が絶望的な場合は、ケータリングカーによる催事出店やデリバリー、テイクアウトが主軸になることも多いです。
重要度は、★★★☆☆です。
UberEatsなどのデリバリーサービスは、近年利用者が増加しています。デリバリーに対応することで、店舗に足を運べない人にもリーチでき、新規客の獲得につながります。提携するサービスの選定や、デリバリー用メニューの開発など、入念な準備が必要です。
デリバリーサービスは、出前館やUberEatsが2強であるため、導入を検討する場合はこの2社を導入します。ただし、デリバリーは、高額な手数料もかかりますし、クレームも多いです。そのため、満席になかなかならずにリソースを持て余している時に検討するものであって、他の集客の施策に比べると優先度が落ちます。
9. 公式HP+予約システム【新規客&リピーター向け】

十分に看板メニューがブランディングされると、指名検索(屋号検索)をするリピーターが増えます。グルメサイトからの予約は手数料が高くかかるため、公式HPに手数料のかからない予約システムを組み込んで予約を獲得します。
重要度は、★★★☆☆です。
知名度が低い飲食店は、公式HPを作成しても知られていないため集客することができません。そのため、グルメサイトで集客することが多いですが、ブランディングが進むと、「そのお店に予約する」ために検索したり、LINEから予約を入れたりします。
そのニーズの受け皿として、公式HPを作成し、予約システムを用意します。屋号検索では、公式HPが1位になるため、直接予約の割合を高め、無駄な手数料を削減することができます。
かちプロジェクトの過去の事例で言えば、公式HPをランディングページをイメージして、トップページのみでそのレストランの魅力が伝わるように作成した結果、次年度の売上が150%に改善されています。これは、ケータリングを行っていたこともあり、QRコードやSNSなども併存した成果ですが、公式HPの情報が整理されて、しっかり誘因できている効果が現れたからとも言えます。
また、予約システムには、TableCheckのEDM機能などのメールマガジン機能が含まれているものもあります。後述するLINE公式アカウントを導入しないのであれば、予約システムは、メールマガジン機能を含んでいるものを選択するのが良いでしょう。
10. LINE公式アカウントの活用【リピーター向け】


LINE公式アカウントは、リピーター対策の定番であり、メッセージを定期的に配信することで、次回の来店の機会を作ります。
重要度は、★★★★★です。
LINE公式アカウントは、フォローした人にメッセージを配信します。また、期限付きのクーポンの発行をすることやポイントカードと連携することもできますし、TableCheckなどの予約システムを導入していれば、リッチメニューにおくことで、店舗アプリのような使い方をすることができます。
メールよりも開封率が高いのがメリットですが、アカウントが凍結すると、復旧が難しいことがデメリットです。
フォロワーを増やす方法としては、LINEミニアプリをモバイルオーダーもしくは会員証として導入し、LINEミニアプリを使うついでに公式アカウントも登録させることがあります。この場合は、LINEミニアプリとPOSレジが連携できなければならないため、funfoなどのPOSレジに入れ替える必要性があります。
その他にも、初回の登録時に自動メッセージを送信することができるため、その場限りで使えるクーポンを用意して登録させる方法もあります。こちらは、コストをかけずに実行できますが、スタッフによる適切な声がけがなければ、登録率はせいぜい10%に満たないです。
11. 地域イベント・催事に参加する【新規客&リピーター向け】

飲食店としての店舗の存在感を商圏内で示す絶好の機会です。積極的に協力することで地元住民の集客を増やし、口コミも増えます。
重要度は、★★★★★です。
飲食店の場合、商圏内の認知度が高くなるほど集客に有利になるため、商圏内のイベント・催事は可能な限り参加しましょう。
地域のイベントでグルメイベントがある時は、キラーコンテンツを収集できるチャンスなので、自信がなくても必ず参加してください。行列が並んでいる写真が撮影できれば、ホームページやチラシなどで訴求することができます。集客の効率が段違いに上がります。
地域のイベントの参加者は、お客様だけではなく、主催者もです。主催者に対して態度が悪い飲食店もあることはよく聞く話です。この場合、地元で悪い噂が流れるきっかけになりますし、次の催事の出店を断っているそうです。イベントを開催しているスタッフにもしっかりとした態度で協力しないと、その商圏でビジネスをすることは難しくなります。謙虚であることが重要です。
12. 限定メニューの開発【新規客&リピーター向け】
期間限定メニューや季節のスペシャルメニューなど、特別感あるメニューを開発することで、来店動機を作ることができます。また、集客がしやすくなるメリットがあります。
具体的にはマクドナルドでは、ビックマックなどのレギュラーメニューのほかに、月見バーガーやグラコロなどの期間限定メニューを用意し、来店動機を作り集客をしています。また、スターバックスでは、毎月限定のフラペチーノを用意しています。

LINEやメールマガジン、SNSと限定メニューを組み合わせることで、次第に広告に頼らない集客ができるようになります。
13. コースやプランの案内を強化する【新規顧客向け】
特に、目的を持って飲食店を探している見込み客は、目的に適合する情報を閲覧しようとします。例えば、その飲食店は、ビジネスを目的とした会合ができるのか、冠婚葬祭に対応することができるのか、デートを目的とした食事ができるのかなどが該当します。
公式HPに目的別の案内ページを作成し、おすすめのコースを紹介し、予約を促すようにすると、見込み客の視点からすれば親切であり、集客も増えやすくなります。これは、グルメサイトのコース予約に関しても同様で、コースの用途例の説明書きを入れるだけで、顧客単価のアップも期待できます。
14. 会員証を導入する【リピーター向け】
ポイントカードやスタンプカードを設けることで、リピーターの来店へのモチベーションを高めることができます。
家系のラーメン店では、10回来店すると、1杯のラーメンを無料提供する仕組みをよく見かけます。そして、それらのカードに何周目であるのかをマークして、壁に貼り付ける仕組みを採用している店舗も多いです。これは、競争の意欲を掻き立てることによって、来店回数を増やし、固定客になることを促しています。
15. 待ち時間対策【リピーター向け】
行列ができるほどの人気店は、待ち時間の長さが課題になることがあります。予約システムを導入して予約制にすることで、来店の予測が立てることができますので、事前に仕込みをすることができ、料理が出るまでの待ち時間も短くすることができます。
飲食店の集客の成功事例
かちプロジェクトが行った施策を飲食店の集客の成功事例を解説します。
都心の居酒屋が翌月売上2倍にアップ
居酒屋A店は、開店したばかりの居酒屋です。立地は主要駅の徒歩圏であるため、好立地でしたが、地下店舗のため視認性が非常に低く、集客に苦戦していました。
そのため、かちプロジェクトでは、主に宴会の予約が入りやすいようにするための対策として、広告の選定から広告の内容を設計しました。これは、都心であることから、居酒屋を探す時は、スマホを使うからです。グルメサイトからの予約もそうですが、店先で気になった人が検索することも想定しています。

開店して間もないため、レビューがあるわけでもありません。そのため、ビジュアルが良い料理の画像をプロのカメラマンに撮影してもらいました。そして、それらを食べログをはじめとするグルメサイトやGoogleビジネスプロフィールに使い、店名で検索した時に、提供する料理がわかるようにしました。また、個室をPRし、三段階の宴会コースを用意しました。
元々の立地も良かったため、新規開店の需要を呼び込むことができ、次月に月商が2倍(+150万円)になりました。その後継続的に右肩上がりになり、現在は人気店になっています。
地方レストランがHPリニューアルで予約が殺到
地方レストランのB店は、旧道沿いの立地であり、ケータリングを中心にしているレストランでした。
さまざまな事業を行っていましたが、今後の成長を考えた時にレストラン事業に集約した方が良いため、公式HPのリニューアルを行いました。これは、ケータリングに積極的であったため、チラシなどの手渡しで公式HPを閲覧してもらうこともできるためで、SEO対策をせずともアクセスを集める手段があったので、できる集客の対策です。
地域のグルメイベントで上位を取ったこと、スタッフのさわやかなイメージ、そして、提供しているメニューシズル感が溢れるイメージをトップページで閲覧できるようにし、問い合わせもしやすいようにしました。
その結果、ケータリングの依頼などが増え、次年度の年商が150%になりました。
メディア×SNSで体験欲を煽って集客に成功
レストランC店は、人気番組に取り上げられることが確定しましたが、番組の属性が来店に繋がるとは思えなかっため、テレビとの相性の良いX(Twitter)を使い、集客をしました。
- 人気タレントが食べたコース料理を一般向けに提供し、体験コースを作成
- 番組中に、公式X(Twitter)を使い、実況中継
- 番組終了後、体験コースを用意していることをアナウンス
- 併せてリポストキャンペーンを実施し、上記のキャンペーンを拡散
タレントのファンを中心に、いわゆる聖地巡礼需要を獲得。人気番組に取り上げられた店舗でオフ会が多数開催されるなど、新規の顧客を一気に増やすことに成功しました。
MEO対策で検索上位を独占し集客アップ
上記の店舗では、MEO対策を別途行いました。口コミを収集することを意識的に行った結果、約1年で平均して100件の口コミを自然発生させることに成功しました。
飲食店の相談で多い質問に対するFAQ
グルメサイトが高すぎるし、激戦区なので、コストをかけてもなかなか上位表示ができない。ほかの集客方法を検討する場合は、何が良いのか?
集客ができない原因が、目立たないことであれば、SNS広告やローカル検索広告などが候補に挙げられます。自分でチラシのデザインができるのであれば、ポスティング広告も効果が見込めます。
ただし、集客ができない原因が、「魅力が伝わっていない」「看板メニューの訴求が弱い」「入店しづらい」などの理由もあるため、受け皿としての環境が十分に整備されているのかはチェックが必要です。
リピーターの定着が重要と言われるけれど、当店が問題視しているのは新規顧客の集客です。
リピーターが定着していれば、リピーターが口コミや一緒に訪れたりするので、実は集客に強い悩みを抱えないはずではあります。何もしていない場合、新規顧客の7割〜8割は、3回目以降の利用はしないと言われています。この部分を改善した方が、空席を埋めるという視点では効率的です。
また、知られていないケースでは、確かに新規顧客が少ないと感じることがとても多くなりますので、現状行っている集客の施策が機能しているかのチェックは必要です。
まとめ
集客は、飲食店経営における永遠の課題です。新規客を獲得し、リピーターとして定着させることが、売上アップと店舗の成長につながります。 そのためには、自店の特性を理解し、ターゲット顧客のニーズに合った施策を選択することが重要です。
新規客の獲得には、看板メニューの開発やSNS広告、グルメサイトへの掲載など、店舗の魅力を効果的に伝える施策が有効です。 一方、リピーターの維持には、LINE公式アカウントやポイントカードなどを活用した継続的なコミュニケーションと、特別感のある体験の提供が欠かせません。
また、集客施策は一度で完璧にはなりません。PDCAサイクルを回しながら、施策の効果を検証し、改善を重ねていくことが大切です。 お客様のニーズは常に変化しているため、柔軟に対応し、進化し続ける集客戦略を築いていきましょう。
最終更新日 2025年2月5日