飲食店の集客方法15選!新規客とリピート客を増やすコツを解説

すでに飲食店を開業しているけれど、もっと集客を増やしたいとお考えのオーナー様、必見です。
本記事では、飲食店の集客について以下の内容を詳しく解説します。

集客の考え方から具体的な方法まで、飲食店の集客力を高めるノウハウが満載です。
ぜひ参考にして、売上アップと店舗の発展につなげてください。

それでは、早速、飲食店の集客について解説していきましょう。

・飲食店の集客で重要な7つのポイント
・新規客を呼び込む集客方法10選
・リピーターを増やす集客方法5選

目次

飲食店の集客とは?

飲食店における集客とは、客数を伸ばすための一連の対策を指します。
客数を増やすことは、新規顧客の獲得とリピーターの維持に分かれます。

新規顧客の集客では、一度も来店したことのない見込み客に対し、店舗の魅力を効果的に伝える情報発信が求められます。見込み客の興味を引き、来店意欲を高めるような情報を、適切な集客方法で届けることが成功のカギを握ります。新規顧客の集客の成功は、いかに多くの見込み客に情報をリーチさせ、実際の来店に結びつけられたかで判断されます。

一方、リピーターの集客は、既に店舗のサービスを体験したことのあるお客様を、再び来店させるための取り組みを指します。料理やサービスの質を高め、満足度を向上させることはもちろん、お客様とのコミュニケーションを通じて信頼関係を構築し、店舗への愛着を深めてもらうことが重要です。LINE公式アカウントやメールマガジン、ダイレクトメールを活用し、リピーターへ直接的なアプローチを行うことで、再来店のきっかけを作り出すことも効果的な手法です。

リピーターの集客コストは、新規顧客の獲得コストと比べ、20%以下と言われています。つまり、利益率を高めるためには、いかに効率良く新規顧客を獲得し、リピーターとして定着させるかがポイントになるのです。

このように、飲食店の集客は新規顧客とリピーターの両方に焦点を当てた、継続的な活動だと言えます。それぞれの顧客層に合わせた集客戦略を立て、効果的に実行していくことが、売上アップと店舗の成長につながります。新規顧客の獲得と、リピーターへの育成・定着に注力することで、店舗の収益性を高め、長期的な発展を目指しましょう。

飲食店の集客で重要な7つのポイント

飲食店の集客の対策で外せない7つのポイントがあります。飲食店において立地は生命線ですが、すでに開業なさっている飲食店オーナーにとって移転はハードルが高いです。

  1. ターゲット顧客を明確にする
  2. 店舗コンセプトを確立する
  3. 来店動機につながる情報発信
  4. 業態に合わせた集客方法の選択
  5. リピーター対策の徹底
  6. 悪天候時の集客対策
  7. キャッシュレス決済の導入

ターゲット顧客を明確にする

集客の第一歩は、ターゲット顧客像を明確にすることです。年齢、性別、職業、嗜好、ライフスタイルなどの情報を組み合わせ、ペルソナを設定します。 例えば、「20代後半から30代前半の女性会社員で、健康志向が高く、オシャレなカフェでランチを楽しむのが好き」というようなペルソナを描きます。

ペルソナを設定したら、その行動パターンや好みを分析。どのような情報源から飲食店を探すのか、何を重視して店選びをするのかを理解することが大切です。 明確なペルソナ像があれば、そのペルソナに合わせた集客方法や販促施策を選択できます。SNSでの情報発信、グルメサイトへの掲載、店舗の雰囲気づくりなど、ペルソナに響く方法で集客活動を行いましょう。

店舗コンセプトを確立する

店舗コンセプトは、ペルソナの心を掴む重要な要素です。料理のジャンル、雰囲気、価格帯などを明確にし、他店との差別化を図りましょう。コンセプトに合わせた店内デザインやメニュー開発も欠かせません。

店舗コンセプトを確立する際は、自店の強みや特徴を活かすことが大切です。地元食材へのこだわり、おしゃれな店内空間、温かみのあるサービスなど、自店ならではの魅力を前面に押し出します。 他の地域の人気店を分析し、参考にするのも効果的です。成功店のコンセプトや工夫を研究し、自店の個性を加えることで、オリジナリティあふれるコンセプトを生み出せます

来店動機につながる情報発信

お客様の来店動機につながる情報発信が重要です。飲食店の来店理由として最も大きいのが料理の要因で、リピートや初回ともに50%以上を占めます。したがって、料理の魅力をいかに伝えるかが集客の鍵を握ります。 料理の魅力を伝える方法では、ビジュアルの訴求が非常に効果的です。そのため、プロに広告用の写真を撮影してもらうことが集客力を大きく高めます。

SNSやホームページ、グルメサイトなどに、食欲をそそる料理写真を掲載し、こだわりや特長も合わせて発信することで、他店との差別化を図れます。

店舗の雰囲気やサービスの特徴なども、来店動機につながる重要な要素です。居心地の良い店内の様子や、スタッフの笑顔、心のこもったおもてなしの様子などを、写真や動画で伝えることで、店舗の魅力を感じてもらえます。

業態に合わせた集客方法を選ぶ

業態によって、効果的な集客方法は異なります。ランチ中心の店舗とディナー中心の店舗では、お客様の行動パターンや情報収集の方法が違うため、それぞれに適した集客方法を選ぶことが重要です。

ランチ中心の店舗では、近隣のオフィスワーカーや主婦層など、昼間に行動する人々が対象です。チラシのポスティングやSNS、LINE等のデジタルチャネルを活用した情報発信が効果的です。オフィスワーカーが日常的に利用するツールを集客に活用することで、ランチメニューの魅力や限定オファー等を発信し、来店意欲を高めることができます。

一方、ディナー中心の店舗では、カップルや友人同士、仕事仲間など、2人以上で食事を楽しむ機会が多くなります。ディナー客は、店選びの際に条件を絞り込んで検索することが多いため、グルメサイトやGoogleマップ等での上位表示が重要です。詳細な店舗情報や料理写真、メニュー、予算等を掲載し、検索ニーズに合致するよう最適化します。MEO対策にも力を入れ、Googleマップでの検索上位を目指しましょう。

リピーター対策の徹底

新規客の獲得も大切ですが、リピーター対策は売上アップと利益の獲得に直結します。美味しい料理、心のこもったサービス、快適な店内環境などで、リピートしたくなる要素を作ることが基本ですが、加えて、次回の利用やお店の存在を忘れられないようにする対策も重要です。

ストレスなく誰でも登録でき、いつでもコミュニケーションが取れるツールの導入が必要不可欠です。 登録のハードルを下げ、登録率アップを図ることで、リピーターとのコミュニケーション手段を構築していきます。例えば、登録率を10%から30%に引き上げれば、その効果は3倍にすることができます。

リピーターとの継続的なコミュニケーションにより、再来店を促し、店との関係性を深められます。ここでお勧めなのが、LINE公式アカウントとLINEミニアプリの活用です。LINEでの情報配信やデジタル会員証の発行で、お客様との関係を強化しつつ、来店履歴や好みの分析によるパーソナライズされたサービス提供も可能になります。

新規客の獲得とリピーター対策のバランスを取りながら、安定した売上と成長を目指していきましょう。

悪天候時の集客対策

天候不良の日は、来客数が減少しがちです。特に日本では、年間の約30%が悪天候だと言われており、それによる売上減は店舗経営に大きな影響を及ぼします。 そこで重要なのが、天候に左右されない集客対策です。

具体的には、雨の日限定メニューやサービスの提供、予約制の導入などが挙げられます。 雨の日限定メニューで、悪天候ならではの需要を取り込んだり、予約制&キャンセルポリシーの導入で最低限の集客を確保したりと、工夫次第で売上減を最小限に抑えられます。

キャッシュレス決済の導入

日本でキャッシュレス化が急速に進んでいる今、キャッシュレス決済は集客力向上に直結する重要な施策でもあります。日本の消費者の約3割が決済を何らかのキャッシュレス決済を選んでいます。また、1万円の現金を持ち歩かない人は全体の5割を超えており、高額な食事代を現金で支払うことができない人も増えています。

キャッシュレス決済の導入で、利便性向上による集客力アップ、客単価の上昇、会計スピードアップ、現金管理コストの削減など、様々なメリットが期待できます。 クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、多様な決済手段を揃えることで、幅広い客層のニーズに応えられます。

キャッシュレス決済の導入は、POSレジ選びとも密接に関わってきます。集客だけでなく店舗運営の効率化も見据え、最適なレジシステムを選定しましょう。

飲食店の集客に効果的な具体策15選

ここからは、飲食店の集客に効果的な具体的方法を15個ご紹介します。新規客の獲得とリピーター対策、それぞれに有効な施策を挙げていますので、自店の課題に合わせてピックアップしてみてください。

解説は簡単に記していますが、飲食店で行う集客方法のほぼ全てです。FAXDMやメール配信も本来であれば含まれますが、利用頻度が下がっているので除外しています。

看板メニューの開発

看板メニューは、店舗の代名詞となる一品です。他店にはない独自性の高いメニューを開発し、店舗の顔として発信することで、新規客の興味を引き、リピーターの満足度を高められます。看板メニューは、幅広い顧客に愛されることを意識して作成しましょう。

看板メニューが重要な理由は、口コミの発生源だからです。また、評価は顧客がするものですし、今後1番オーダーされるメニューであることも念頭におき、提供方法がシンプルであることも意識しなければなりません。

ポスティング広告の活用【新規客向け】

ポスティング広告は、店舗の周辺エリアに直接チラシを配布する集客方法です。ターゲットとなる地域に絞ってアプローチできるため、効率的に新規客を呼び込めます。チラシのデザインは、店舗の魅力を十分に伝えられるよう工夫しましょう。割引クーポンの添付も効果的です。

Googleビジネスプロフィールの運用【新規客向け】

Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップで店舗情報を表示させるための無料ツールです。店舗の基本情報や写真、営業時間などを登録することで、潜在顧客に店舗の存在をアピールできます。カスタマーレビューへの返信など、定期的な運用が集客につながります。

MEO対策の一環にもなりますが、飲食店は初年度の口コミを100件以上を目標にしましょう。いくら新しい店舗とは言え、2年目以降は、客観的な評価が参考にされます。そのため、口コミの件数を3桁にすることで、お客様が予約しやすいようにすることが重要です。

MEO対策の実施【新規客向け】

MEOとは、Googleマップの検索結果で上位表示されるための最適化施策です。Googleビジネスプロフィールの最適化に加え、オンライン上の口コミ管理や、地域に密着したコンテンツの発信などを行うことで、MEO対策の効果を高められます。

グルメサイトへの出稿【新規客向け】

食べログなどのグルメサイトは、飲食店探しで利用されることが多いため、集客に有効です。店舗情報や料理写真を魅力的に掲載し、ユーザーのアクションにつなげましょう。口コミへの丁寧な返信も、好感度アップに役立ちます。

飲食店の集客に使えるグルメサイト一覧17選【2024年版】

グルメサイトは、集客ができる予約サイトというイメージです。集客力が高くなっている店舗では予約システムとウェブサイトを用意して、予約を直接獲得し、利益率を高めることもあります。

SNS広告【新規客向け】

Instagram、Facebook、X(Twitter)などの SNS広告は、ターゲットとなる見込み客に効果的にアプローチできる広告手法です。これは、地域を限定した広告を出すことができるからです。

また、競合他店が多い地域では、Googleマップ検索でも、グルメサイトの検索でも露出するのが難しいです。その時に、効果的に露出する方法として挙げられます。

飲食店では、来店動機の50%以上は料理だと答えているため集客力のある看板メニューなどの画像やショート動画を用意して積極的に配信しましょう。

SNSでの情報発信【新規客&リピーター向け】

飲食店にとってSNSは、新規客の獲得とリピーターとのつながり強化に欠かせないツールです。

その店舗の魅力的なメニュー、店内の様子、限定メニューなどの紹介に積極的に投稿を行いましょう。

飲食店の場合は、SNSを始めるとしたら、まずはインスタグラムから始めます。

インスタグラムは、普及率が、X(Twitter)と並び、フォローしていない人にも情報を拡散する方法が豊富にあるからです。また、Z世代が飲食店探しに使っているなど、効果が得られやすいことも理由として挙げられます。

デリバリーサービスへの対応【新規客向け】

UberEatsなどのデリバリーサービスは、近年利用者が増加しています。デリバリーに対応することで、店舗に足を運べない人にもリーチでき、新規客の獲得につながります。提携するサービスの選定や、デリバリー用メニューの開発など、入念な準備が必要です。

LINE公式アカウントの活用【リピーター向け】

LINE公式アカウントは、リピーターとの関係性を築くのに最適なツールです。お得な情報の配信やクーポンの発行、ポイントカードとの連携など、リピーターにとって価値のある使い方を工夫しましょう。双方向のコミュニケーションを通じて、ファンづくりにつなげられます。

口コミを増やす【新規客向け】

口コミは、新規客の獲得に大きな影響力を持ちます。お客様にSNSでの投稿を促したり、口コミサイトでの評価を依頼したりするなど、積極的に口コミ増やす対策をしていきましょう。

ただし、事業者にお金を支払って口コミを増やしたり、お客様に値引きをする代わりに口コミを増やすと、違法行為になり、措置命令がくだり、修正しなければその後は、刑事罰があります。措置命令も、消費者庁の公表が伴いますので、罰則が厳しいので絶対にやめましょう。

地域イベントへの参加【新規客&リピーター向け】

地域のお祭りやイベントに出店することで、店舗の認知度向上と集客が期待できます。イベント限定メニューを提供するなど、特別感を演出することが重要です。地域コミュニティとの結びつきを深められるため、リピーター獲得にもつながります。

店舗限定メニューの開発【新規客&リピーター向け】

期間限定メニューや季節のスペシャルメニューなど、店舗限定の特別感あるメニューを開発することで、新規客の興味を引き、リピーターの満足度を高められます。限定メニューをSNSで発信し、話題性を創出することも効果的です。

記念日向け特別プランの用意【リピーター向け】

誕生日や記念日などの特別な日に、サプライズ演出付きのコースメニューを用意することで、リピーターの心をつかめます。特別な日の思い出づくりに貢献することで、店舗への愛着を深めてもらえます。事前予約の際に、記念日情報を確認する習慣を付けましょう。

ポイント・スタンプカードの導入【リピーター向け】

ポイントカードやスタンプカードは、リピーターの来店頻度アップに効果的です。貯まったポイントを料金の割引や特典と交換できる仕組みを用意し、リピーターのモチベーションを高めましょう。アプリ化することで、利便性を高められます。

待ち時間対策【リピーター向け】

行列ができるほどの人気店は、待ち時間の長さが課題になることがあります。予約システムの導入や、待ち時間を利用したサービスの提供など、待ち時間を快適に過ごせる工夫が大切です。リピーターにストレスを与えないよう、配慮しましょう。

飲食店の集客成功事例

ここでは、飲食店コンサルティング会社・カチプロが手掛けた集客成功事例をご紹介します。立地や業態の異なる飲食店の集客課題を解決した実例を見ていきましょう。

都心の居酒屋が短期で売上2倍になった

・課題:地下店舗のため視認性が低く、集客に苦戦。
・対策:食べログ掲載、魅力的なコース開発、半個室の訴求、Googleビジネスプロフィールでの情報発信強化。
・結果:検索からの集客が増加し、1ヶ月で売上が2倍に。その後も右肩上がりで人気店に成長。

地方レストランがHPリニューアルで予約が殺到

・課題:交通量の少ない旧道沿いの立地で、客数が伸び悩む。
・対策:メニューの魅力が伝わるようHPをリニューアル。写真や過去の実績情報も刷新。
・結果:リニューアル告知の日に100件の予約が入り、売上25%アップを達成。

コロナ禍でテイクアウト販促を成功させた店舗

・課題:コロナによる外食需要の減退で売上が激減。
・対策:ポスティングチラシでテイクアウト需要を喚起。複数注文でドリンクプレゼントのキャンペーンも実施。
・結果:反響率1%超を記録。コンビニ需要を取り込み、売上を維持。

メディア露出を活用して新規顧客を獲得

・課題:バラエティ番組出演が決定するも、コース予約への波及が不透明。
・対策:番組内容に合わせた特別コース&Twitterキャンペーンを用意し、放送後の予約を誘導。
・結果:放送直後にHP予約が急増し、大量の新規客を獲得。

MEO対策で検索上位を独占し集客アップ

・課題:激戦区で他店に埋もれ、集客に苦戦。
・対策:地域密着型コンテンツの充実化とクチコミ施策により、Googleマップでの検索順位を向上。
・結果:ローカル検索でのビジネスプロフィールの露出が増加。グルメサイト以上の集客力を獲得。

まとめ

集客は、飲食店経営における永遠の課題です。新規客を獲得し、リピーターとして定着させることが、売上アップと店舗の成長につながります。 そのためには、自店の特性を理解し、ターゲット顧客のニーズに合った施策を選択することが重要です。

新規客の獲得には、看板メニューの開発やSNS広告、グルメサイトへの掲載など、店舗の魅力を効果的に伝える施策が有効です。 一方、リピーターの維持には、LINE公式アカウントやポイントカードなどを活用した継続的なコミュニケーションと、特別感のある体験の提供が欠かせません。

また、集客施策は一度で完璧にはなりません。PDCAサイクルを回しながら、施策の効果を検証し、改善を重ねていくことが大切です。 お客様のニーズは常に変化しているため、柔軟に対応し、進化し続ける集客戦略を築いていきましょう。

最終更新日 2024年8月28日

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