飲食店の値上げをお知らせ方法 | 常連を手放さない伝え方と時期の選び方

飲食店の値上げお知らせ方法 | 常連を手放さない伝え方と時期の選び方

この記事のポイント

  • 円安・原材料高騰・エネルギーコスト増が飲食店の値上げを後押ししている
  • 告知チャネルは店内POP・SNS・LINE公式など複数を組み合わせるのが効果的
  • 値上げ実施の2〜4週間前から告知を始め、繁忙期直前は避ける
  • 理由・感謝・品質維持の約束を誠実に伝えることが常連客の離反を防ぐ鍵
目次

値上げが必要な背景

近年、飲食店の経営環境は急速に悪化しています。円安による輸入食材の仕入れコスト増加に加え、イランなどの中東情勢の緊張を背景とした石油価格の上昇が、食用油・プラスチック容器・冷凍食品の輸送費など、あらゆるコストを押し上げています。

このような状況では、値上げをせずに現状を維持することは利益構造の崩壊を意味します。一方で、告知なしに突然価格を変更したり、説明が不十分なまま値上げを実施したりすると、長年通い続けてくれた常連顧客を失いかねません。適切なタイミングと方法で「お知らせ」することが、値上げを乗り越える鍵です。

1

原材料費の高騰

小麦・乳製品・水産物など輸入依存度の高い食材は、円安が続く限りコスト増が継続します。特に洋食・ラーメン・寿司業態への影響が顕著です。

2

エネルギーコストの増大

調理・冷蔵・照明に使う電力・ガス代が上昇し、厨房設備への負担が増大しています。長時間営業の店舗ほど影響が大きくなります。

3

物流・包材コストの上昇

石油由来の容器や輸送費用が上昇しています。テイクアウト・デリバリー需要の多い店舗ほど、包材コストの増加が経営を圧迫します。

4

最低賃金の引き上げ

毎年続く最低賃金改定により、人件費は構造的に上昇傾向が続いています。アルバイト比率の高い飲食業は、特にこの影響を受けやすい業種です。

値上げのお知らせ方法

値上げをお知らせする手段は、店舗の規模や顧客層に合わせて使い分けることが重要です。できるだけ複数の手段を組み合わせて、告知の見落としを防ぎましょう。

主な告知チャネルと特徴

📋 店内POP・メニュー差し込み

来店客全員に確実に届く。手書きPOPは温かみがあり、常連客への丁寧さが伝わりやすい。

📱 SNS(Instagram・X)

フォロワーへの事前告知として有効。写真や動画で誠実な雰囲気を演出しやすい。

📧 メルマガ・LINE公式

登録済みの常連客に直接届けられる。パーソナルな文体で信頼関係を守りやすい。

🌐 Googleビジネスプロフィール

検索・マップ経由の新規客にも告知が届く。投稿機能や料金情報の更新を活用しましょう。

🍴 ぐるなび・食べログ等

グルメサイト掲載店舗は、メニュー情報の更新を早めに行い誤情報を防ぎましょう。

🗣 スタッフによる口頭説明

会計時やオーダー時に一言添えるだけで、顧客の納得度が大きく変わります。

値上げ時期を決めるタイミング

「いつ値上げするか」は、顧客への心理的影響を左右する重要な判断です。タイミング次第で、同じ値上げでも受け入れられやすさが大きく変わります。

効果的な値上げのタイミング

季節の切り替わり

春・秋のメニューリニューアルに合わせると「新メニューで価格変更」と認識されやすくなります。

新年・年度始め

1月や4月は社会的な「リセット感」があり、値上げを受け入れてもらいやすい時期です。

食材仕入れ価格の改定後

仕入れ値が一段と上がったタイミングは、顧客への説明根拠として使いやすくなります。

社会的値上げラッシュ後

他業界で一斉値上げが報道された直後は、顧客の「値上げへの理解度」が高まっています。

避けるべきタイミング:年末年始・お盆・バレンタインなど繁忙期の直前・直中は避けましょう。来店頻度が高い時期の値上げは不満が集中しやすく、口コミにも波及しやすくなります。

告知から実施までの期間

値上げ実施の2〜4週間前を目安に告知を開始するのが一般的です。1週間未満では「急すぎる」と感じる顧客が増え、逆に2ヶ月以上前では告知が忘れられてしまいます。SNSと店内POPを組み合わせながら、段階的にリマインドするのが効果的です。

値上げ時の顧客への伝え方のポイント

値上げのお知らせは「何を伝えるか」より「どう伝えるか」が重要です。誠実で丁寧な言葉は、顧客の離反を防ぐ最大の武器になります。

伝え方の5つのポイント

  • 1 理由を正直に説明する:「原材料費・光熱費の高騰」など具体的な背景を示すことで、顧客は「仕方ない」と理解しやすくなります。曖昧な表現は不信感を生みます。
  • 2 感謝の言葉を必ず添える:「長年ご愛顧いただいているお客様に大変申し訳なく…」という配慮が、顧客との関係を守ります。値上げの告知文はお礼の手紙と同じ心構えで書きましょう。
  • 3 品質維持の約束を伝える:「味や素材の質を落とさずに提供し続けるための決断」というメッセージを入れることで、価格以上の価値を再確認してもらえます。
  • 4 値上げ幅を明確にする:「〇〇円→〇〇円」と具体的に示す方が、曖昧に濁すより誠実に映ります。隠した印象を与えると、不信感が強くなります。
  • 5 一度に大幅値上げを避ける:やむを得ず大きく上げる場合も、2段階に分けるなど顧客の心理的負担を分散させる工夫が有効です。

告知文のサンプル(店内掲示・SNS向け)

告知文サンプル(店内POP・SNS投稿用)

平素より当店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

昨今の原材料費・光熱費の大幅な上昇に伴い、2025年○月○日よりメニュー価格を一部改定させていただく運びとなりました。

皆さまにご満足いただける品質を守り続けるための苦渋の決断です。これまで同様、素材と味へのこだわりを大切に、精一杯おもてなしいたします。

引き続きのご支援を、心よりお願い申し上げます。

【主な価格改定内容】
・ランチセット ¥980 → ¥1,100(2025年○月○日より)

店主 〇〇

まとめ

値上げは、経営を守るための正当な判断です。しかし、告知のタイミングや伝え方を誤ると、積み重ねてきた顧客との信頼関係を損ないかねません。以下のポイントを押さえて、誠実な値上げコミュニケーションを実践してください。

値上げお知らせのチェックリスト

  • 値上げの背景(コスト増)を具体的に説明しているか
  • 実施の2〜4週間前から告知を開始しているか
  • 複数チャネル(店内・SNS・LINE等)を使って告知しているか
  • 感謝の言葉と品質維持の約束が文中に入っているか
  • 新価格が具体的に明示されているか
  • 繁忙期直前・直中の実施を避けているか
小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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