飲食店にメール配信(メルマガ)は効果的?使い方、注意点、LINE公式アカウントとの比較を解説

飲食店がメール配信を行うのは、リピーターに情報を発信して、次回の来店のきっかけを作ります。

初回の来店で満足のいく経験をしても、2度目以降の利用をするとは限りません。また、あまりにも前回の来店から時間が経過していると、忘れてしまいます。

そのため、顧客がよく確認する方法にメッセージを配信することで、次回の来店の動機を作り、予約や来店の行動を引き起こします。また、メッセージを定期的に確認することで、お店の存在を忘れることを防ぎます。

役割は、LINE公式アカウントと重複します。そのため、どちらかの導入を迷う時は、来店した顧客をもれなく狙う場合は、メッセージの到達率が高いLINE公式アカウントを原則で選びます。完全予約制の店舗であれば、メールアドレスの取得は簡単ですので、新たにLINE公式アカウントを導入せずに、メール配信を選択します。

目次

1.飲食店がメール配信システムを使うことで得られる効果とは?

飲食店のメール配信

たまに誤解されている方もいるので、仕組みから簡単に解説します。

メール配信は、事業者が用意しているメールアドレスのリストにメールを送信することではありません。

自身の顧客に販売促進をするメールを送信することを伝えて、承諾してもらい登録してもらったメールアドレスに一斉にメールを配信することを指します。

例えば、予約システムを活用した時に登録してもらったメールアドレスにメールを配信することにチェックマークを入れてもらうことでメールを配信することができます

メール配信を行う目的は、次のような効果を得るためです。

  1. 顧客リピート率の向上による収益の安定化
  2. 効率的な販促活動の実施
  3. 上位顧客への育成

1-1. 顧客リピート率の向上による収益の安定化

メール配信により、既存客との関係性を維持・強化することで、リピート率を向上させられます。リピーターの増加は、安定した収益源となり、経営の安定化につながります。

ここで重要なのが、1:5の法則です。新規顧客を獲得するコストは、既存のリピーターを維持するコストの5倍以上かかると言われています。つまり、リピート率の向上は、新規客獲得コストの削減にもつながり、収益性の改善に大きく寄与します。

1-2. 効率的な販促活動の実施

メール配信は、他の広告手段と比べ、低コストで実施できるため、販促費用を抑えられます。また、ターゲットを絞ったメール配信により、高い効果が期待できます。限られた経営資源を有効活用しながら、効率的な販促活動を行うことができます。

最近は予約システムに付随して機能として付いているものもあります。メールの受信を承諾したメールアドレスにしかメール配信ができませんが、予約を基本としてる店舗であれば効果はあると考えられます。

1-3. 上位顧客への育成

飲食店でマーケティングといえば、客数×客単価の計算から、とにかく顧客を集めることと解釈している人は少なくありません。しかし、年間の売上を計測すると、全体の7〜8割は、上位2割の顧客が占めていることがわかります。つまり、新規顧客を含める8割の顧客は、全体の2割程度の売上にしか影響を与えないことを意味しています。

来店のきっかけ作りをつなげることで、次第にリピーターが定着化していき、いわゆる常連になります。この常連の人数を増やせば、集客コストをかけないと来てくれない新規顧客に頼らずとも売上が大きく上がることを意味しています。

客数はさまざまな理由で目減りしていきます。新規顧客が全く必要なくなるということはありません。集めた新規顧客は、常連になるまでの仕組みを作ることが必要になります。

2.どのようなメールを送信するのが効果的か?

メールの内容で悩む

メール配信の効果を最大化するためには、魅力的でわかりやすく、行動を促すメールを作成することが重要です。

教科書通りでは、顧客ニーズに合わせたコンテンツを作成するのが良いとされていますが、何を持ってそれが言えるのかを判断するのが難しいので、美味しそうな写真を中心に何のメールなのかを端的に伝えるのが良いでしょう。

以下は、効果的なメール配信のポイントです。

2-1. 視覚的に優れたHTMLメールの活用

HTMLメールを使用することで、画像や動画などの視覚的要素を取り入れ、受信者の注目を集めることができます。食欲をそそるような美味しそうな料理の写真や、宴会で賑わっている店内の雰囲気を伝える画像などを使用することで、顧客の興味を引き、来店意欲を高めることができます。

2-2. 季節や時期に合わせたコンテンツの提供

その時期に合った旬の食材を使用したメニューや、季節のイベントに合わせた宴会プランなどを提案することで、タイムリーな情報を提供できます。これにより、顧客との関連性を高め、来店のきっかけを作ることができます。

2-3. 簡潔で分かりやすいコピーの作成

メールのコピーは、短くわかりやすくまとめることが重要です。長文は読まれにくく、重要なポイントが伝わりにくくなります。また、後述しますが、販促的な意味の文言の割合が高くなると、メールが相手側に到達しない恐れが増します。

メールでは、魅力的なオファーや最新情報を簡潔に伝え、詳細は予約システムやウェブサイトで説明するようにしましょう。

2-4. 明確なCall-to-Action(行動喚起)の設置

メールには、予約ボタンや詳細ページへのリンクなど、明確なCall-to-Action(行動喚起)を大きく設置することが効果的です。受信者が次に取るべきアクションを明確に示すことで、予約や来店につなげることができます。

3.メール送信で注意しなければならない要点

メール配信は、メールをさまざまな企業が運用している受信フォルダに送信します。そのため、LINEのように、配信元と配信先が一致しているわけではありませんので、受信解除以外の原因でメールが到達しない可能性があります。

3-1.販売的な文言が多いメールは到達しない可能性がある

スパムフィルターは、販売的な文言や過剰な宣伝表現を含むメールを識別し、迷惑メールとしてブロックする可能性があります。そのため、メールの内容は、顧客にとって有益な情報を提供することに重点を置き、販売的な文言は控えめにする必要があります。

3-2.電子メール法に準拠したメールを配信しなければならない

特定電子メール法(日本)や CAN-SPAM Act(米国)などの法律では、商業メールの配信に関するルールが定められています。これらの法律に準拠するために、メールには送信者の連絡先情報を署名に明記し、配信停止(オプトアウト)の方法を提供する必要があります。法律に違反すると、行政罰を受ける可能性があります。

3-3.メールの配信頻度は、週に1回を超えると、解除率が高まる

メールの配信頻度が高すぎると、受信者は煩わしく感じ、配信停止を求める可能性が高くなります。一般的に、週に1回以下の配信頻度が推奨されています。ただし、顧客との関係性やメールの内容によって最適な頻度は異なるため、A/Bテストなどを行い、自社に合った頻度を見つけることが重要です。

A/Bテストとは、メールの配信のタイミングを複数テストし、反応率でより良い配信のタイミングを調査する方法です。飲食店のメール配信のタイミングとして一般的に良いのは月曜日の午前中です。理由は、週の始まりであるので、ギアがかかっておらずメールに目を通してもらいやすく、週末の予定を入れるタイミングとしては適しているからです。

3-4.到達していないメールアドレスは、配信するメールリストから定期的に排除する

メールアドレスは、長期間使用されていないものや、入力ミスによる無効なものが存在します。これらの無効なメールアドレスに配信を続けると、配信エラーが増加し、メール配信システム全体の信頼性が低下する可能性があります。定期的にメールリストを管理し、エラーが返ってきたアドレスを削除することで、配信効率を維持し、スパム扱いされるリスクを減らすことができます。

4.メール配信とLINE公式アカウントではどちらが良いのか?

メール配信とLINE公式アカウントは、リピーターにメッセージを送信して次回の来店のきっかけを作るために使います。そのため、役割が重複するので、どちらを使えば良いのかがわかりづらいかもしれません。

4-1.基本的にLINE公式アカウントの方が良い

LINE公式アカウントは、LINEがインストールされているスマホにQRコードを読み込ませることで登録が完了します。また、LINEはメールと違い、メッセージの配信元と受信先がLINE内で完結します。つまり、登録してもらうまでのハードルは低く、また、特定電子メール法などの法律がありません。また、リッチメニューにグルメサイトや予約システム、SNSを登録することで、利便性を向上させることも可能です。

ただし、LINE公式アカウントは、ライトプラン以上を契約する必要があることから、新たに利用料を支払う必要性があります。現在導入している予約システムや顧客管理システムでメール配信ができるのであれば、その機能内での対策を考えることも少なくはありません。

4-2.例外的にメール配信を選ぶことがある

例えば、完全予約制の店舗であれば、メールアドレスは予約の段階で獲得できます。グルメサイト経由でも、メッセージを配信し、承諾を受けることができれば、一斉メール配信は可能です。

新たにLINE公式アカウントのお友だち登録をリクエストすると、顧客に登録のストレスを与えてしまいますし、すでにメールアドレスが取得できている環境では、それ以下しか取得できる見込みのないマーケティングの施策をする必要性は低いです。

もちろん、メール配信の承諾率があまりにも低いことやメールの到達率・開封率が低いときは、例外ではなく、LINE公式アカウントや他の施策を試す必要性があります。

最終更新日 2024年4月24日

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