消費者行動モデルとは?ビジネスで使えるマーケティング用語

01消費者行動モデルの活用方法
マーケティング戦略の策定時、消費者行動モデルはカスタマージャーニーマップの骨格となります。「認知→検索→購入→拡散」のどのステージにいる顧客に、どの施策を当てるかを設計するための地図です。
ただし、モデルはあくまで仮説。実運用では顧客の実際の行動を観察してモデルを微調整することが精度向上のカギになります。
02モデル別詳細解説
Attention→
Interest→
Desire→
Action
消費者行動モデルの元祖。広告への注目→興味→欲求→購買の4段階で購買心理を説明します。もともとはセールスマンの営業プロセスとして提唱され、後に広告理論へ応用されました。
Attention→
Interest→
Desire→
Memory→
Action
AIDAに「記憶(Memory)」を追加した5段階モデル。広告接触後に一度記憶に残し、購入検討タイミングで想起させることを重視します。複数回の広告接触が前提となる商品に適しています。
Attention→
Interest→
Search→
Action→
Share
インターネット普及後の能動的な検索行動とSNSでの情報拡散を組み込んだモデル。電通が2005年に提唱。消費者がWeb検索で比較し、購入後にSNSで口コミを発信するサイクルを捉えています。
Comparison→
Examination→
AISASに「比較(Comparison)」と「検討(Examination)」を加えた7段階型。高価格・高関与商品で、Web上で複数商品を詳細比較してから購入に至るプロセスを詳細化しています。
Sympathize→
Identify→
Participate→
Share & Spread
SNS上での「共感」を起点に購買・拡散を促す4段階モデル。「認知」より先に「共感」が来るのが特徴で、フォロワーのコンテンツに共感→信頼性を確認→参加(購買含む)→拡散という流れを表します。
Viral→
Influence→
Sympathy→
Action→
Share
インフルエンサーの口コミから拡散し、共感→購買→シェアへと至るプロセスを示します。口コミの拡散性とインフルエンサーの影響力を重視したモデルで、SNS時代のインフルエンサーマーケティングを理論化しています。
投稿→
いいね→
Search1→
Search2→
Action→
Spread
ユーザー生成コンテンツ(UGC)を起点に、SNSのいいね→SNS内検索→Googleなど検索エンジン→購入→拡散という循環を表す6段階モデル。検索を「SNS検索」と「エンジン検索」に分けているのが特徴です。
Experience→
Enthusiasm→
Share
購入後の体験と熱狂(Enthusiasm)を重視した6段階モデル。顧客が熱中してブログやSNSで推奨する「ファン化」プロセスを理論化しており、口コミが次の認知へと循環する構造を持ちます。
Awareness→
Memory→
Trial→
Usage→
Loyalty
1回の購買ではなく、継続購入・ロイヤルカスタマー化を重視した5段階モデル。AIDMAが「初回購買」を目標とするのに対し、AMTULはLTV(顧客生涯価値)の最大化を目指します。
Surf→
Encounter→
Accept→
Motivation→
Share
情報過多の現代において、スマホをなんとなく眺めている(回遊)中での偶発的な情報接触を起点とする最新モデル(2023年電通提唱)。「探す」のではなく「出会う」消費行動を捉えています。
12モデル比較一覧表
| モデル | 提唱 | ステップ数 | 複雑さ | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| AIDA | 1898年頃 | 4 | マスメディア広告 | |
| AIDMA | 1920年代 | 5 | 耐久消費財 | |
| AISAS | 2005年 電通 | 5 | EC・デジタル全般 | |
| AISCEAS | 2005年 | 7 | 高価格帯・BtoB | |
| SIPS | 2011年 電通 | 4 | SNS共感マーケ | |
| VISAS | 2010年頃 | 5 | インフルエンサーマーケ | |
| ULSSAS | ホットリンク | 6 | UGC・口コミ主体 | |
| AIDEES | SNS普及期 | 6 | ファン育成 | |
| AMTUL | — | 5 | リピート・LTV最大化 | |
| SEAMS | 2023年 電通 | 5 | アプリ・偶発接触 |
📌 まとめ
消費者行動モデルは時代とともに進化し、マスメディア時代の「AIDA/AIDMA」からSNS・スマホ時代の「SIPS/SEAMS」まで多様化しました。重要なのは「どのモデルが正しいか」ではなく「自社の商品・顧客・チャネルに最適なモデルはどれか」を選ぶこと。実運用では顧客行動を観察しながらモデルを微調整することで、戦略の精度をさらに高めることができます。
