飲食店開業で避けるべき立地7選|物件選びで後悔しないためのチェックポイント

📋 この記事でわかること

  • 開業後に「立地で失敗した」と後悔するオーナーの共通パターン
  • 飲食店開業で避けるべき立地の特徴7選
  • 「家賃が安い物件」に飛びつくと危ない理由
  • 立地の悪さをカバーできるケース・できないケース
  • 物件契約前の立地チェックリスト

「料理には自信があるのに、なぜかお客様が来ない」——開業後にこう感じているオーナーの多くは、物件選びの段階ですでに苦戦の原因を作っています。

飲食店の売上は、立地によって大きく左右されます。どれだけ美味しい料理を提供しても、お客様が来店しにくい場所では売上を作ることはできません。この記事では、開業前に知っておくべき「避けるべき立地の特徴」を具体的に解説します。

目次

「立地で失敗した」オーナーに共通するパターン

開業後に立地の問題で苦労するオーナーには、物件を選んだ時点で共通した思い込みがあります。

  • 「駅前だから大丈夫」と思った 駅前でも、ターゲット客が通らない出口側・路地・地下では集客できない
  • 「前のテナントが飲食店だったから安心」と思った 前テナントがなぜ撤退したかを確認しなかった
  • 「家賃が安いからラッキー」と思った 安い理由(視認性・日当たり・騒音・過去トラブル)を深掘りしなかった
  • 「料理が美味しければ来てくれる」と思った そもそも認知されなければ、料理の質は関係ない
  • 内見を1回しかしなかった 昼だけ・平日だけ確認して、夜・休日の人通りを把握していなかった

こうした思い込みは、物件を気に入った状態で内見すると特に起きやすいです。「この物件に決めたい」という気持ちが先行すると、リスクへの目が曇ります。物件選びは感情ではなく、データと観察で判断することが鉄則です。

飲食店開業で避けるべき立地の特徴7選

1

視認性が極端に低い(2階・地下・路地奥)

通行人から店の存在が見えない場所は、認知コストが跳ね上がります。2階・地下・路地の奥まった場所は、既存の固定客がいるリピート型業態や完全予約制でないかぎり、新規集客が非常に困難です。1階路面店と比べて、集客に必要な広告費・SNS費用が大幅に増える点も考慮が必要です。

2

駅から徒歩10分超かつ駐車場なし

徒歩圏外の立地では、駐車場が集客の生命線になります。駅から遠くて駐車場もない場合、来店できるお客様の数が物理的に限られます。地方・郊外では特に深刻で、「車で来られない=来店できない」という構造になりがちです。駐車場の確保が難しい場合は、近隣のコインパーキングとの提携や、テイクアウト・デリバリー併用など、来店に頼らない販路を最初から設計する必要があります。

3

昼間人口と夜間人口が業態とミスマッチ

純粋な住宅街でランチ専門店を開いても、平日昼間は人が少なく苦戦します。逆にオフィス街でディナー専門の高級店を開くと、夜間に人が帰宅してしまい閑散とします。エリアの昼間・夜間の人口構成と、自店の営業時間帯が合っているかどうかを事前に確認することが重要です。国勢調査の昼夜間人口比率データは自治体のホームページで確認できます。

4

同業態の競合が密集しすぎている

適度な競合は「需要の証明」になりますが、同業態が密集しすぎているエリアへの出店は価格競争に巻き込まれるリスクがあります。特にランチ帯の定食・ラーメン・カフェなど単価の低い業態では、競合が多いほど一店舗あたりの客数が分散します。出店前に半径500m〜1km圏内の競合店数・価格帯・混雑具合を実地で確認しましょう。Googleマップの競合検索と実際の現地観察を組み合わせるのが確実です。

5

前テナントが短期で複数回撤退している

同じ物件で飲食店が何度も短期撤退を繰り返している場合、その場所自体に構造的な問題がある可能性があります。確認すべきポイントは「前のテナントがなぜ撤退したか」です。不動産会社・物件オーナーへの直接確認に加え、Googleマップで過去の店名を調べて口コミを遡る方法も有効です。「居抜きで設備が充実しているから」という理由だけで飛びつくのは危険です。

6

家賃が周辺相場より明らかに安い物件

「家賃が安い=お得」ではありません。家賃が相場より大幅に低い物件には、必ず何らかの理由があります。日当たり・視認性・騒音・近隣トラブルの履歴・老朽化による修繕リスク・用途地域の制限——これらを一つひとつ確認した上で判断する必要があります。「安い家賃で固定費を抑えられる」という計算は、集客コストの増加や売上の低さで相殺されることが少なくありません。

7

用途地域の制限がある場所

飲食店の開業が禁止または制限されている用途地域が存在します。「工業専用地域」では飲食店の開業自体ができません。また、居酒屋・バーなど深夜にお酒をメインで提供する業態は、出店できる用途地域がさらに限られます。物件契約の前に必ず自治体のホームページまたは窓口で確認しましょう。

「家賃が安い物件」に飛びつくと危ない理由

家賃の安さは、開業コストを抑えたい初期段階では魅力的に映ります。しかし、家賃が安い理由を掘り下げずに契約すると、後から大きな代償を払うことになります。

家賃が安い物件によくある理由

よくある理由 発生しやすいリスク
視認性が低い(2階・路地奥など) 新規集客に広告費が余計にかかる
日当たり・採光が悪い 店内の雰囲気が暗くなり写真映えしない
建物・設備が老朽化している 入居後に修繕費が発生する
近隣トラブルの履歴がある 騒音・臭気クレームが再発するリスク
前テナントが複数回短期撤退している 構造的な集客困難が繰り返される
用途地域の制限がある 業態変更や深夜営業ができない

⚠ 「家賃が安い分、広告費で集客をカバーする」は危険な発想

視認性の低い物件を「広告費で補う」戦略は、固定費の削減効果を広告費が打ち消してしまいます。特に開業直後の資金が限られる時期に、広告費を継続投下し続けるのは資金繰りを直撃します。家賃の安さと集客コストはセットで考える必要があります。

立地の悪さをカバーできるケース・できないケース

すべての「悪立地」が致命的というわけではありません。業態・ビジネスモデル・集客戦略の設計次第で、立地のハンデを吸収できる場合があります。

立地の特徴 カバーできるケース カバーが難しいケース
視認性が低い(2階・地下) 完全予約制・リピーター主体・SNSで目的来店を作れる業態 日常使いのランチ・一見客が主体の業態
駅から遠い 駐車場あり・ドライブ客が来る郊外型・目的来店型の専門店 駐車場なし・都市部で車移動が少ないエリア
競合が多い 明確な差別化(価格・業態・コンセプト)ができている 同質の業態・同価格帯で差別化できていない
昼間人口が少ない住宅街 夜・週末に強い業態(居酒屋・ファミリー向け) ランチ専門・ビジネスランチ需要に依存する業態
そもそも人がいない ケータリング・キッチンカー併用・完全予約制の特化型 通常の来店型飲食店としての経営

💡 すでに立地が悪い場所で開業してしまった方へ

物件を決めた後に立地の問題に気づいた場合でも、業態・ビジネスモデルの見直しで状況を改善できるケースがあります。専門店化・完全予約制・ケータリングへのシフトなど、具体的な対策については下の関連記事を参考にしてください。

物件契約前の立地チェックリスト

  • 平日の昼・夜、休日の昼・夜と、最低4パターンで現地の人通りを観察した
  • 用途地域を自治体のホームページまたは窓口で確認した
  • 深夜営業・風俗営業をする場合は、その用途地域での可否を確認した
  • 前テナントがなぜ撤退したかを不動産会社・オーナーに確認した
  • 同じ物件で過去に短期撤退が繰り返されていないかGoogleマップで調べた
  • 半径500m〜1km圏内の競合店の数・価格帯・混雑具合を実地で確認した
  • 家賃が安い場合、その理由を具体的に説明できる状態になっている
  • 売上シミュレーションを行い、その立地で想定される月商から家賃の適正水準を確認した
  • 1階路面以外の物件(2階・地下・路地奥)の場合、目的来店を作れる集客設計がある
  • 駅から遠い場合、駐車場の確保またはテイクアウト・デリバリーの併用を検討している

開業後の集客、開業前から設計できていますか?

立地が決まったら、次は開業後に安定した集客をどう作るかです。MEO・SNS・LINE公式アカウントなど、飲食店の集客支援をプロと一緒に設計しませんか。

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小形 洸太

この記事を書いた人

小形 洸太

マーケティングプロデューサー、集客コンサルタント。大学卒業後、店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入支援業務に従事。その後、2009年からコンサルティングを提供開始。助言だけではなく、対策もできるコンサルタントとして活動。主に、マーケティング関連のディレクション業務を行い、オウンドメディア運用、SNSキャンペーン、実店舗の集客支援を実施。

集客の専門家として、ミラサポや信用保証協会専門家、商工会専門家などの立場で事業主向けに助言業務を実施。また、リクルートや第一興行のメディアでSNSを使った集客の記事の監修。

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ここまで読んでくださりありがとうございます。集客代行は業者によって得意領域が大きく異なるため、まずは現状をお聞かせいただくのが最善の一歩です。「何から始めればいいか分からない」という方こそ、お気軽にご相談ください。

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