顧客ニーズとは?顕在ニーズと潜在ニーズのマーケティングへの応用

顕在ニーズと潜在ニーズ

マーケティングは顧客のニーズに応えることが基本的な考え方です。しかし、このニーズは捉え方で種類があります。それは、ニーズを自覚している顕在ニーズとニーズを自覚していない潜在ニーズです。

この違いは、市場を把握する上でも重要ですし、プロモーション・コミュニケーション戦略でどんな施策を採用するのかにも関わってきます。ここでは、顧客ニーズと、その中の顕在ニーズと潜在ニーズについて説明します。

顧客ニーズとは

顧客ニーズとは、需要のことです。商品やサービスの提供は、それを欲しいと思っている市場が存在しているから可能になるものです。需要が大きいと、それだけ市場では供給することが求められます。逆に、需要が小さければ、市場では普及が進んでいるか、そもそもいらないものであることもあり、求められる供給量が減ります。

ちなみに、業界を選択する場合、成長期の業種を選択すれば良いとされるのは、市場が商品価値を理解しており、需要が大きいため、供給を求められているからです。

成熟期では商品が普及しており、顧客も取引先を決定している状態であるため、営業コストが大きくなります。衰退期では、競合が減っていますが、需要も小さくなっています。この場合、全く新しい要素を組み込むことで、衰退期を成長期にすることが可能です。これは一種のイノベーションです。

顕在ニーズと潜在ニーズの違いとは

顧客ニーズには、種類があり、顕在ニーズと潜在ニーズがあります。これらの違いは、当事者が明確に顧客ニーズを認識しているかによります。

例えば、幹事は宴会の開催日が決定すれば、食べログなどで検索し、予約します。これは、「宴会を行いたい」とニーズを認識しているため、自分から動いて居酒屋を検索しています。これが顕在ニーズです。

これに対して、「美味しいものを食べたい」と思っていて、ポストに投函されたチラシをみて、ピザを食べたいと思います。これは、顧客ニーズを抱えているもののなんとなく頭の片隅においており、ニーズを自覚していません。これが潜在ニーズです。

顕在ニーズを抱えている人が、検索したり、専門サイトを閲覧したり情報を自分から求めます。これに対して、潜在ニーズを抱えている人は、ニーズが行動に影響しておらず、なんらかのきっかけで呼び起こされます。

顧客ニーズのマーケティングへの応用

顕在ニーズに対するアプローチ

顕在ニーズを抱えている人の特徴は、手段を使って積極的に情報を集めている点です。そのため、リードの顧客行動を理解し、その情報収集源に情報を掲載することで、認知を獲得します。

例えば、マーケティング担当者を対象にするには、特定の需要に関連性の高いキーワードでのリスティング広告の出稿やマーケジンなどの専門メディアにネイティブ広告を出稿することが該当します。

オウンドメディア運営も、SEOで自然流入を獲得している意味では、顕在ニーズを抱えている人を対象にしています。

クロージングしやすい。

顧客ニーズを認識しているため、強い興味があります。このニーズを満たすことができる確証が得られればクロージングまでの期間はそこまで長くかかりません。

競争が起こりやすい。

競合も同じリードをターゲットにしています。そのため、施策が被りやすく、競争が発生します。競争はネガティブに捉えられがちですが、競争相手がいるマーケティング手法は、活発であるため、顧客獲得が容易です。

獲得単価が高い。

競争が起こっているのであれば、媒体は様々なプランを用意しており、高額なプランでなければ顧客を十分に獲得できないことはよくあります。そのため、獲得単価が高くなりがちです。

母数は小さい。

顕在ニーズを持った人は、潜在ニーズを持った人に比べるとごく少数になります。そのため、顕在ニーズを対象にしたマーケティングしか行なっていないと、対象にしているリードの母数が小さく、新規顧客もあまり獲得できません。(新規顧客数は、リード数を超えることがありません。)

潜在ニーズに対するアプローチ

潜在ニーズを抱えている人の特徴は、ニーズを満たす行動を自分から行いません。きっかけを与えて、ニーズを顕在化しなければなりません。これには、商圏に対して、魅力的な情報を投げかけます。

例えば、SNSでは、ユーザーはコミュニケーションを目的にしています。ここに特定の悩みを解決するセミナーに無料で参加できる案内が広告されていれば、ニーズを喚起された人は参加を申し込みます。

インプレッション(表示回数)を重視する。

潜在ニーズは、飲食店のような消費者行動が単純なものであれば、すぐに購買に繋がりますが、ほとんどはすぐには繋がりません。注目してもらい、興味を持ってもらうことが行動の発火点になるため、インプレッションを特に重視したマーケティング手法を選択します。

例えば、近くに止まることで有名な交差点があれば、名物を紹介する看板を目線の延長以上の位置に設置してもらいます。また、SNS広告もCTRを重視するのではなく、インプレッションを重視した出稿を選択します。

母数が大きい。

潜在ニーズを抱えている人はとても多いです。そして、きっかけにより顕在ニーズに転化しますので、顧客の都合ではなく、こちらから顧客を作ることができるのも潜在ニーズの特徴です。

例えば、コロナの影響で、通勤の自粛が進みました。そのため、ビジネス街では閑散としていました。この時に、顕在ニーズに対するマーケティングを行なっても、母数がさらに小さくなっているため新規顧客が減少します。しかし、SNSで認知することで、感染症を気にしない人々は目的買いを行います。

まとめ

ニーズは、自認しているか自認していないかで大きくアプローチが変わります。

「SEOのプロならば、SEOで顧客獲得をしろ」と電話営業が活発になる度にSNSで言われていますが、顕在ニーズが小さく競合が全国に点在しているため、潜在ニーズを持った客層から顧客獲得することはなんら不思議でもないマーケティングです。

新規顧客をより獲得したいと考えているのであれば、リードの獲得数を増やす必要性があり、顕在ニーズにアプローチするマーケティング以外に、潜在ニーズにアプローチするマーケティングを仕掛けないとなりません。