飲食店が集客するには?集客ツールと原則まとめ

飲食店の7割は赤字だと言われています。実際には、この数値の引用元は、TKCが平成25年に提供されたデータで、現在は、ほんのわずかですが回復傾向にあるようです。
すべての店舗系ビジネスにおいて、集客が最も売上に影響を及ぼします。
ここでは、飲食店が繁盛するために、集客するための方針、ツール、アイデアを紹介します。
飲食店の集客に求められるもの
低予算で行うことができること
飲食店は、粗利が高いビジネスではないため、できる限り広告費をかけずに集客することが必要になります。費用対効果があわない集客手法で席数を満員にしても赤字になるだけです。
顧客リストを構築していること
顧客リストの活用は、繁盛しているビジネスであれば、当然のように行われているものです。既存客の顧客リストの構築を行い、眠らせずに集客ツールに連動させて継続的にコミュニケーションをとることで再来店を促します。また、これが結果として、広告費の節約につながり、安定した経営に改善されていきます。
必要のないものは契約しないこと
飲食店には高額なホームページは必要ありません。今現在は、ホームページもWordPressなどで作成することが可能です。
新規顧客と既存顧客の集客は分けて考える
新規顧客の獲得ばかりを重要課題として挙げる飲食店オーナーが多いですが、ほとんどの飲食店の本当の課題は、既存客が思ったより再来店していないことです。
2割の上位顧客が店の売上の8割を作るというパレートの法則はご存知なのではないでしょうか?新規顧客の獲得にはコストがかかり、既存顧客の再来店にはコストがそれほどかかりません。
安定した経営を重視するのであれば、既存客を再来店させる戦略を同時に走らせなければなりません。
戦略のないクーポンの乱発はしない
集客ができていれば儲かるわけではありません。予定していた利益を獲得できてはじめて儲かります。
戦略のないクーポンの乱発は、店舗のブランド価値を下げますし、割引は基本的に回転がはやくなければ成立しません。再来店しないクーポンハンターとよばれる人種も存在するため、混乱の原因にもなります。
SNSは関係のないものの投稿に時間を割かない
パーソナルブランディングのために、自分の投稿したい内容を投稿する人が増えている模様です。残念ながら、パーソナルブランディングは自分の思想を押し付けるものではなく、「この分野ならば安心して任せられる」というような信頼関係を構築するものです。
施策は、投稿すること自体を楽しむのではなく、成果作りを楽しむべきです。もちろん、セリングばかりでは相手にされなくなります。投稿には売り込みが強くない工夫を行うことが必要です。
お金をかけなくても集客できるツール
やはり、飲食店は数が多いために、飲食店向けの集客ツールは非常に多いです。
実際、多すぎてどれが使えるのかよく分からないという意見も非常に多いため、ここで使えるものの情報を提供したいと思います。
また、基本的に無料の集客ツールは、既存客とのコミュニケーションのために行い、再来店回数を増加させるために利用します。
FACEBOOKページ
FACEBOOKページは、画像や動画との相性が非常によく、拡散力が最も強いSNSです。
画像で価値を表すことができる飲食店の集客では相性がよく、メールマガジンなどに比べると既存客に登録もしてもらいやすいことが特徴です。
FACEBOOK広告も比較的安価で出稿することができることから、新規顧客の獲得にもかなりの効果があります。
LINE@
5,000円の有料プランを将来的に活用することが前提になりますが、LINE@はお友達登録をすることで、そのお友達にメッセージを配信することができます。
携帯メールマガジンに比べると登録人数を増やしやすく、情報もほぼ届くことが特徴です。集客の核となる既存顧客の集客に高い効果があります。また、1:1メッセージ機能を使えば、双方のコミュニケーションをとることができます。
また、LINEには現在位置情報を活用した店舗検索機能があります。店舗の詳細を掲載することで、新規顧客の集客を行うことができます。
インスタグラム
インスタグラムは、画像や動画によるコミュニケーションを楽しむSNSで、FACEBOOKに比べると若年者層に人気があります。ユーザー数が伸びている傾向があり、感受性豊かな写真は受け入れられやすい傾向にあります。
無料ブログ
ブログは、主にグーグルなどの検索エンジンからの集客、既存顧客の集客に効果があります。
無料ブログの活用は、おすすめしていませんが、強いて言えば、アメブロは避けたほうがよいでしょう。これは、1つのドメインが検索キーワードに対する表示件数が制限されているためであり、人気のあるアメブロは同業他社とレビューブログが存在している可能性が高いからです。
グーグルマイビジネス
グーグルマイビジネスは、グーグルの地図に拠点を読み込ませるサービスです。地図の情報は、「ラーメン屋+所沢市」などのキーワードで検索すると、個々のホームページよりも上位に表示されます。それだけ、集客では重要な箇所です。
検索順位の向上には、グーグルマイビジネスによる情報入力を100%にすることが挙げられています。やってない経営者は、すぐにやるべきです。
食べログ
食べログは、無料版の場合店舗の情報のみを掲載することができます。ここでの口コミはYahoo!ロコにも反映されるため、地図情報からの集客にも影響を与えます。
口コミサイトに対して、あまりよく思っていない飲食店オーナーが多いですが、現実問題口コミされずにマーケティングを行うことが難しく、どこの世界でもよく分からない悪い口コミをつけたがる人がいます。もう、これに関しては、諦めた方が良いですし、根拠のないものであれば、削除の対象になります。
活用しないよりも活用した方が悪い口コミを減らすことができます。書き込みを歓迎する旨を伝えるのも手ではあります。
Retty
食べログの自演や金銭的な支払いによる評価を向上させるステマが問題になったものに対して、実名のレビュアーが評価をしているのがRettyです。実名で評価されているため、その飲食店の口コミは食べログよりも信ぴょう性があります。また、検索エンジンにも強いことが特徴です。
Yelp
海外大手口コミサイト。Appleの地図情報の口コミのインポート先の一つです。
海外のユーザーが多いために、インバウンド向けの情報発信を強化したい場合は、Yelpに口コミを集約させる戦略をとるのもありです。
エキテン
治療院などの集客によく使われる口コミサイト。LINE@と関連付けられる口コミサイトで、インポートではなくページへのリンクで現在のところは対処されています。
Yahoo!予約飲食店
Yahoo!JAPANが提供している飲食店向けの予約ツール。完全無料で利用することができます。Yahoo!JAPANのサービスであるYahoo!ロコやYahoo!検索とも関連付けられるため、単純に予約数を増やすことができます。
ただし、管理が必要になるため、常時チェックする体制を作らならければなりません。
手書きの店内POP
手書きPOPは、飲食店の店内に色を持たせます。
主におすすめ料理の注文をとる顧客単価を上げる効果がありますが、カレンダー形式で日替わりメニュー、魚の入荷予定やイベント予定を作成しておけば、次の集客にもつながります。
また、インターネットによるシェアを許可する旨のPOPを置くことで、顧客からの情報発信を活発化させることができます。
ノンペイドパブリシティ
地場に人気のあるメディアのネタになることで、無料で多くの新規顧客を呼び寄せることができます。メディアに紹介されるような面白い取り組みが必要ですが、効果が大きいためチャレンジしてみる価値はあると思います。
評価シート(アンケート)
アンケートの結果などは隠しがちですが、あえてアンケートの結果を公表することで、感心をひくことができます。AKBの総選挙ではありませんが、好きなメニューの投票および結果発表を行うことで、固定客に「こっちのメニューをおすすめする人もいるんだ。」という気づきを与えることができます。結果として、次回の集客につながるわけです。
ポイントカード(判子式)
来店の度に、判子がもらえるラジオ体操式のポイントカードを作成します。
3回、6回、9回、(10回)、12回、15回の来店でクーポンを発行します。3回来店の法則というものがあり、3回来店するとロイヤリティが向上します。また、満了したポイントカードは回収を行い、一言書いてもらいます。そのカードを使ったオブジェクトを店内に飾っている飲食店もあります。
ちょっとお金をかければ活用できる集客ツール
ブラックボード
繁華街では非常に目立っている店外に限定商品やおすすめ商品の情報を掲載することで、入店率を高める効果があります。
また、FACEBOOKとの相性もよく、今日のおすすめの情報を効率よく既存客に伝えることができます。
WordPress
レンタルサーバーとドメインを契約すれば自由にホームページやブログを作成することができます。ただホームページをWordPressを使って作っただけでは全く効果はありませんが、いわゆるSEOをしっかり行いたい人には非常におすすめです。
はてなブログPro
唯一検索エンジン対策に効果のあるSNSのはてなブックマークとの相性が良いはてなブログの有料版。食材にこだわりの強い専門料理店の集客には、食材の情報発信が効果的です。新たな発見を求めるはてなブックマークユーザーとの相性が良いため、はてなブログProがいいでしょう。
アスメル
配信無制限のステップメールとよばれるメールマガジンです。飲食店の場合、ステップメールは必要ありませんが、メールマガジンの中ではシンプルな構造であり、使いやすいことが特徴です。
メールマガジンは、LINE@に比べると登録のしやすさが劣りますが、メールアドレスのリストが手元に残ることやLINEをやっていない人にメッセージを届けるためには依然とメールマガジンが有効になります。
スターセブン
モバイル特化型のメールマガジンサービスです。店舗が利用することが前提で、くじ引き式のクーポンやアンケートを利用することができます。
DM
インターネットばかりの手法を紹介していますが、インターネット通販企業とよばれる企業も紙の媒体を活用することがあります。その中の一つが既存顧客へのDMです。DMは高い反響が見込める他に、店舗を忘却することを防ぐ効果があります。
できるだけシンプルで感受性豊かに捉えることができる内容にするとよいでしょう。
飲食店の売上アップの記事についてはこちらをご参考にしてください。
お金がある場合
飲食店の集客は、認知度が低いため起こらないことがほとんどです。認知度の向上は、お金をかけなくてもできるとは残念ながら言えません。お金をかけて新規顧客を増加させ、無料の集客ツールで直近の3回来店を目指しましょう。
フェイスブック広告
クーポンの取得をすすめる広告を出稿することができます。来店理由を明確に作り出します。
フェイスブックの投稿で反響率の高い料理の投稿を広告するのも非常に効果的です。いいね!こと食べたい!を集めましょう。
性別、住所、現在地、端末、興味関心、顧客リスト(カスタムオーディエンス)、顧客リストの中の人と似ている見込み客層(カスタムオーディエンスの類似)で広告を出稿することができます。また、表示回数とクリック回数などに課金します。
インスタグラムへの広告出稿はフェイスブックで行います。
Twitter広告
Twitter広告は、Twitter内に広告を出稿する広告で、反響がなければ課金されない広告です。
Twitter広告は、地域指定や興味関心に加えて、テレビ番組や有名公式アカウントのフォロワー向けに広告を発行することができるため、より詳細な広告出稿を行うことができます。
YDN広告
Yahoo!ディスプレイネットワーク広告は、Yahoo!JAPANの媒体とオフィシャルパートナーの媒体にバナー広告などを出稿することができます。インターネットの閲覧時間の約8割はなんらかのコンテンツページを閲覧しています。広告の表示数も決められているため、無駄に競合することもありません。
配達地域指定郵便
郵便局が行っている配達地域を指定のみ行うことで、ランダムに郵便物を届けることができるサービスです。主にブランディングを目的に使います。手にとって読まれる可能性が他の紙の配信方法よりも高く、中身の工夫に注力することができます。
ぐるなびの有料版
WordPressなどの自社サイトで情報発信するのが一番良いのですが、SEO対策が手間な作業であることは間違いありませんので、ポータルサイトの有料版を活用して集客することも手の中の一つではあります。
飲食店系のポータルサイトの中では一番掲載順位が高いのがぐるなびです。コンサルティングサービスなども行っています。
具体的な中身を知っているわけではないので、なんとも言えないのですが、企業コンサルの特性上、実力がピンキリですし、おそらく広告の出稿額のノルマもあるでしょう。
そのため、ぐるなびの基本機能を利用できるビギナー会員プラン(月額1万円)で十分だと思います。
食べログの有料版
食べログの無料版ではお店の基本情報しか掲載することができません。
食べログは、有料プラン利用の店舗を優遇する仕組みを持っており、検索エンジンにも強いため、有料プランは集客には効果的だと考えられます。
この記事について
この記事は今後加筆していくコンテンツです。
情報をさらに詳しくしていきますので、ご興味ある方は、ぜひブックマークすることをお勧めします。
関連記事