食べログの有料プランの導入は集客に効果があるのか?

食べログ

食べログとは、カカクコムが運営するグルメサイトです。また、口コミサイトとしても認知されており、テレビCMでアプリのダウンロードを働きかけている数少ない媒体です。

食べログの強い点は、集客力です。スマホアプリのダウンロード数も2018年段階では1,000万ダウンロードを超えており、検索エンジンでは、「肉 渋谷」などの地域系キーワードでは必ず5位以内には表示されているSEOにも強い媒体です。

最近は、Googleマイビジネスのクチコミ評価が力を持っていますが、依然お店選びでは、食べログの3.5評価の信頼性が高く、宴会や記念日のお祝いをする時に参考にされるグルメサイトのポジションを獲得しています。

ポイントは、Tポイントと連携していることもあり、WEB予約も入りやすいことが特徴と言えます。

目次

食べログの集客効果とは?有料プランにするべきなのか?

食べログの集客効果を説明する前に、WEB予約の手数料について説明が必要です。食べログではWEB予約が入ると、1人ごとに定額の手数料がかかります。これは、16時以前の予約では100円、16時以降の予約では200円の手数料となります。

つまり、WEB予約が入れば入るほど食べログは収益を上げることができ、飲食店側は広告費をかけなければなりません。

食べログからすればWEB予約を成立させればさせるほど儲かります。そのため、さまざまな角度から集客に力を入れています。

人口の多いビジネス街では、食べログの集客効果は非常に高いです。以前、新宿区の居酒屋で食べログを導入した際は、1ヶ月で150万円以上の売上アップに効果がありました。

この時に選んだプランは、25,000円のベーシックプランS

食べログでは、無料会員は準会員、有料プランの加盟店を正会員としています。

準会員は簡単なお店の紹介やアクセス解析しかできません。正会員以上が、店舗ページとしての表現力アップが追加されるため、少なくとも有料プラン化は必要になります。

食べログを導入するメリットとは?

データは、食べログの媒体資料を参考にしています。

膨大なユーザー数のあるグルメサイト

グルメサイトでの集客はサイト自体の集客力に最も影響を受けます。

食べログの利用者数は、PC版では約1,331万人、スマホでは約9,781万人です。月間PV数でみると、PC版では1億5308万PV、スマホでは14億381万PVであり、1ユーザーあたり、14〜15回ほど閲覧していることになります。

この数字は、ぐるなびやホットペッパーの過去データと比較すると、合計値が倍以上です。

安くしなくてもWEB予約を獲得しやすい

ベーシックS(月額25,000円)以上のプランにはアクセスアップがついています。これは、通常検索にて、優遇されるものであり、新規顧客の獲得効率が上がります。

TポイントがWEB予約で予約人数分のポイントがもらえるため、WEB予約が非常に入りやすいです。

ホットペッパービューティーのようにターゲットがサラリーマンの宴会ではない点でグルメサイトとして差別化ができており安くしなくても良いことが特徴です。

予約獲得には、3.5以上の評価が必要とされていますが、星がなくても条件に合えば予約されます。

客層が幅広い。

既婚者が半数以上であり、職業は会社員が半数以上を占めています。

年齢層はまんべんなく分散しており、アプリのユーザーでは20代が最も多く、世帯年収では、300万円〜500万円の世帯が最も多いです。

食べログを利用するデメリットとは?

送客手数料がかかり、予算を付けづらい。

食べログは、集客できる媒体ではありますが、1つ注意点があります。それは、Tポイントの発行および手数料として確定したWeb予約1人に付きランチ100円ディナー200円の送客手数料の負担が必要な点です。

そのため、予約が入れば入るほど広告費が変動し、予算が付けづらいことがデメリットとして挙げられます。

例えば、客単価4,000円のディナー予約をWeb予約で獲得した場合、1人あたり200円を送客手数料として負担する必要があります。つまり、売上に対して、5%の販促費をWeb予約を通すことで負担することになります。

送客手数料は、Web予約にかかります。電話予約にはかかりません。実際、予約件数自体は半々になることが多いようです。

Web予約を受け付けずに、電話のみにしている店舗もありますが、席数の空きがひどい店舗は客数を重視するべきなので、この場合は、Web予約システムは利用します。

飲食店の場合、販促費は、全体の3%〜5%ですが、新規顧客を獲得する場合は、正直この範囲内では獲得が難しいです。一休.レストランでは成果報酬は8%です。せいぜい、10%を見て、リピーターが販促費がかからない予約をするように誘導をして割合を下げていく戦略がはっきり言っておすすめです。

すでに知名度の高い店舗では、屋号検索されているケースが多いです。

ここで送客手数料がかからないネット予約システムを導入している時に、Tポイントがたまる優位性から食べログ予約が増えることがよくあります。

Googleマイビジネスの予約を直接の予約にしていても、勝手に食べログの予約も追加されてしまい、これへの対策はありません。

そのため、ランチや直前日の予約は、食べログではWeb予約できないなどで対応するのが良いでしょう。

自粛や2・8月などのそもそも外食する意欲がない時期には弱い

グルメサイトは飲食店を探している人が利用します。そのため、意欲が薄い時期には集客力が下がります。

そのため、自粛期間中では、全体的にPV数が大きく下がります。これは、意欲が低いとされる例年の2月、8月も同様です。

意欲を掻き立てるSNSと一緒に活用する必要があります。

食べログの費用対効果を改善する。

食べログを使って集客を考える際のポイントをまとめます。

食べログは有料版であることが前提とし、ベーシックプランS(月額25,000円+従量課金制(税別))であることが前提になります。

多くの飲食店では新規顧客の獲得数を経営の重要指標にしています。食べログでそれを達成するためには、検索が他の飲食店に比べて優位であることが前提です。

そのため、アクセスアップが付与されているベーシックプランSが基準になります。

食べログに費用をかけなくても、食べログで集客できている店舗は知っていますが、いわゆるインフルエンサーとオーナーの距離が近い店舗です。対策ができないことは参考にならないことに等しいですので、無料版で集客することは考えないこととします。

画像に工夫をする。

食べログの費用対効果を改善することを意識した場合、一番に思いつくことは画像の品質向上です。食べログでも撮影サービスは実施しているのですが、できれば自分でお気に入りのカメラマンをチャーターすることをおすすめします。

もちろん、飲食店の画像撮影は得意だとは思いますが、一番重要なことは、食べログで検索している人の目に止まることです。その媒体の撮影に慣れてしまっている人は、結局出来栄えも他所の店舗に近いものになってしまいます。

カメラマンを検索し、お気に入りのカメラマンにどのような絵面の写真を撮影してほしいかしっかり伝えましょう。

特長ワードは適正なものを選択する。

例えば、ベーシックSの場合は、5つの特徴を入力することができます。例えば、目的や実際提供しているけれど、記入をしないと検索にヒットしないワードを入力すると、食べログで検索された場合、検索にヒットすることになります。

当然、特長ワードは、季節によって提供メニューや利用目的が変わるわけですから、常時一緒にすることはありません。ただし、通年通して効果のある特長ワードを選択して、現在の食べログ経由の集客数が満足できる場合は除外します。

検索に関係することから、人気のある特長ワードを選ぶことでアクセスアップが見込めます。そこで、どのワードが人気なのかを調査したいと思います。

一つの方法は、食べログのキーワード一覧を参考にします。

「話題のキーワードから探す」に並んでいるワードはそれなりに閲覧のボリュームが多いからピックアップされている可能性が高いということになります。もちろん、この程度のことはみんな思いつきますので、これらのワードを特長ワードにしている飲食店は多いと思います。

もう一つの方法は、グーグル広告のキーワードプランナーを利用します。これは、食べログ内の検索を利用して店舗のページを探す方法の他に、グーグルなどで検索をした結果として、食べログの店舗ページを閲覧するパターンがあるからです。つまり、数値として参考になります。グーグル広告のキーワードプランナーは、グーグル広告を利用していないユーザーには正確な数値を表示しませんので、少額入金して広告を出稿する必要性があります。

コースのパターンを増やす。

費用対効果を高めるためには、席だけ予約ではなく単価の高いコースの方が売れやすいようにする必要性もあります。

コースは松竹梅ということが常識になっていますので、コースも3パターンのみという店舗も多いようです。単価をとるためには、コース予約の獲得が鍵となるわけですが、この考え方では、予約するに至る消費者の行動心理が考慮されていません。

例えば、デートであったり、参加者がほぼ女子なので女子会のセンスに近い宴会を考えていたり、接待であったりと、予約を入れる側の立場はばらばらです。そのため、それぞれの事情に合わせたコースの方が選ぶ方からすればわかりやすいです。

全員が飲み放題を熱望しているわけではなく、デートであれば内容の方が重要です。デート向け、女子会向け、接待向けなど基本になるコース以外にもバリエーションを用意し、食べログユーザーに利用用途を提案するのが新規の予約を増やすコツです。

代表写真とメイン写真の一枚目は特に考える。

代表写真というのは、検索画面の写真であり、メイン写真というのは店舗ページのトップに掲載される写真のことです。

代表写真は、特定の目的で検索している人に興味を持ってもらい、店舗のページを閲覧してもらうのに重要ですし、メイン写真は、ページを開いた時に一番最初に目に入る写真です。どちらもその店舗を表す象徴として捉えられることになり、大きく反響率に影響します。

代表写真
メイン写真

特に1枚目は何も操作しなかった場合、一番最初に表示される写真です。つまり、何を1枚目に指定するかで集客も変わってきますし、店舗の印象も操作できることになります。

基本的には名物料理や彩りが鮮やかな画像を選択しますが、需要によっては大規模な宴会に対応できることを印象付けた方が良いこともあります。その場合は、店内の広さがわかる画像を選択するのもありです。

PR文タイトルとピックアップ口コミも改善の対象。

PR文タイトルは、店舗ページのトップページのメイン写真の下方に表示されている箇所です。スマホの場合だとピックアップ口コミは表示されませんが、第三者の意見はお店選びの指標になります。SEOでも同じことが言えますが、求めているフレーズの有無でどれにするのか大方決めてしまいます。それだけ、この検索画面に表示されている情報は重要です。

PR文は、自分が主張したいことよりも、ディナーを探している人が魅力的に見える最大45文字で考えます。料理の内容を書いている店舗もありますが、基本的に料理は評価で決めている人が多いと思います。利便性、空間、第三者評価(賞)などがあれば、それを中心にして考えます。

まとめ

現状、食べログの集客力は、グルメサイトの中ではダントツではあります。ステマなど騒ぎになりましたが、なんだかんだ言って信用のできるレビュアーの多い食べログは、それらの人々を重視する評価アルゴリズムを導入することによって、信頼度を高めています。

口コミは少なくても、基本的な設定を万全にしておけば、それ相応の集客は見込めます。

もちろん、口コミによる評価を集めることも重要なのですが、Googleマイビジネス(GMB)のクチコミに比べると、食べログにレビューをするのはハードルが高めです。これには、食のインフルエンサーを招いたプレオープンを実施したり、演出やサービスの品質を向上する対策の方が効果的です。

できることを対策し、食べログ経由の集客数を最適化したい飲食店経営者は、今回取り上げたポイントを中心に見直しをかけてみると良いと思います。

また、グルメサイトの性質上、競合店舗の少ないエリアの場合は、食べログをチェックする習慣がないと考えられます。その時は、ブログの積極的活用が望ましいです。

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