2020年現在で最も深刻な経営課題は収益性の改善【日本能率協会調査】

日本能率協会が公開している日本企業の経営課題2020によると、当面する経営課題では、現在の経営課題を収益性の向上と回答した企業が最も多く、45.1%に上ることがわかりました。続いて人材の強化(31.8%)、売上・シェアの拡大(30.8%)に至ります。 日本企業の経営課題 2020

また、この調査は、現在、3年後、5年後に分けて質問されており、そのうち現在と3年後については優先順位を3位までつけるものとなっています。

調査対象は比較的大規模な企業

この調査は、300人未満の経営規模の企業が24.8%、300人〜1000人未満が31.2%、3,000人未満が18.8%となっており、中小企業の中でも比較的経営規模の大きな企業がアンケートの対象になっています。

現在最も深刻は「収益性向上」

現在の経営課題で最も深刻なものとして取り上げらているのは、順に収益性向上、売上・シェアの拡大、事業基盤の強化・再編・事業ポートフォリオの再構築となっています。

これは、調査時期が2020年7月20日〜8月21日であり、全国的な緊急事態宣言の直後となっているため、現在から将来に渡る売上への不安が強いことがわかります。

3年後に重要視されるのは「人材の強化」

次に3年後の経営課題として挙げられるのは、人材の強化(39.7%)、収益性の向上(32.1%)、事業基盤の強化・再編・事業ポートフォリオの再構築(32.1%)となっています。

現在の経営課題は、業績に関わるものから将来にわたっては、ヒトの確保が重要であると回答している企業が増えていることになります。事業基盤の強化を挙げる割合が高くなっていることから、競争力を支える人材を獲得したいという願望が見えます。

5年後に重要視されるのは、新規事業・新商品

5年後の経営課題では、事業基盤の強化が17.3%、新製品・新サービス・新規事業の開発が12%、人材の強化が10.3%と続いています。

これには2つ見方があると思っています。

調査をした時期が新型コロナウィルス禍の最中であったことから、人々の生活のあり方が急激に変化すると予想されます。そのため、現在の事業は、生活のあり方が変化する以前のもので競争力を失う可能性が高いと感じても不思議ではありません。

また、5年後は新型コロナウィルス禍の影響が解消されていると見込んだ上で、外資系や大企業の直接的・間接的(競合企業のM&A)問わない市場参入により、競争性を失うことを懸念している企業も多いでしょう。

現在の競争力が未来永劫続かないことを前提にした上で、新たな市場に参入し、収益性を基準に中核を変更していくのは、経営規模の大きな企業ほど古くから行っています。